更新停止期間のブランク、それにより当ブログもすっかり時事情報から取り残されてしまった。
伝統問題系や歴史問題系などの進行形話題はともかくも、政治問題に関する話題は福田〜麻生政権の時点で時計が止まっているレベルの有様。一応「やや右翼」の政治系ブログとして、これはよろしくない。
そこで、過去3年にわたる時事話題について、その重要なものを主にピックアップして、一言二言コメントしていくことで、改めて私ことタマネギ愛国者のスタンスについて読者の方々にもご確認いただくことができるのではなかろうかと思う次第。
(話題チョイスは、共同通信社ウェブサイトより各年10大ニュースの
特集記事を引用させていただいた)
仮復帰告知の記事にて述べた通り、日常生活上の優先順位が様々に変化した関係で、過去のエントリーについての再総括は今後の課題として脇に置く。まずは、掲題のようなリカバリ企画で記事数を稼gゲフンゲフン(
◆2009年・国内10大ニュース
【1位】衆院選で民主党圧勝。政権交代で鳩山政権誕生
日本に限らず、閉塞状況に置かれた国家の国民は、具体性のない“変革への希望”にすら容易に惑わされ、現状からの変化をのみ望むようになる。
不肖、過去記事にて「もし小泉政権が倒れて岡田政権に変わったら」という(想定されうる最悪の未来、の)妄想を披露したことがあるが、対米信頼の失墜や特定アジア偏重路線の『実現』については割と当たらずとも遠からずといったところで、民主党のマニフェスト詐欺・何でもハンターイ体質(=具体案なき反対の愚)を選挙前から危惧し続けていた者としては、今も当時感じたトロイの預言者の心境にも似た無力感が強く思い出されてならない。
麻生元総理のケースほどの「失政なき敗者」は、日本憲政史上類を見ないのではなかろうか。
【2位】裁判員裁判がスタート
この当時の運用開始前後には色々と不安や危惧の声もあったこの制度だが、意外にも早い段階で安定した運用が定着した感がある。
現在まで、裁判員裁判は通常の裁判よりもやや厳罰化の傾向が強めだとか。死刑求刑の裁判でもそのまま死刑が支持されたりと、なかなか日本の国民はシビアな感性を持っているということか。むろん、無差別・凶悪犯罪が近年やや(件数とは別に)目立っていることの反動でもあるのだろう。
【3位】新型インフルエンザが大流行、死者も増加
正直「そういえばあったなー」程度にしか記憶にない(ぉ
自身や身近な人間が罹患しなかったということもあり、大変ですねー的な認識に留まるのは致し方ないもの……という事にしていただきたい(何
【4位】円高。デフレ宣言。日航経営危機など企業業績悪化
この年から始まった円高傾向、まさか民主政権下で(次年以降の話になるが)あそこまで放置され続けるとは思わなかった。
2012年になって発覚した年金運用の委託先での使い込みなどといい、政治家もそうだが官僚も「国民の血税・生活を責任をもって預かる」という認識に欠けているのではないか。振れば金の湧いてくる打ち出の小槌感覚で国家財政・経済を振り回されてはかなわない。
【5位】事業仕分け、八ツ場ダム中止など新政権の政策続々と
事業仕分けは、実に的確に民主党の無能ぶりを白日の下に晒してくれたという意味で、結果としてはよかった。
(何せ民主の目玉イベントだったから隠蔽もできぬ)
公共事業配分の見直し等については是非あるところではあるが、何よりも民主党の幹部連中に軒並み「根回し・利害調整」等の政治能力・バランス感覚が欠如している面を明るみに出した点が大きいといえるのではなかろうか。地元に調整交渉ひとつせずにようやるわ……
【6位】年越し派遣村に多くの人。失業率最悪レベルと雇用不安
当初は雇用確保政策を求める声としての大きな看板となった派遣村だが、いわゆる『村民』の不始末が続々とあらわれて結局は尻切れトンボに終わった感が否めない。
「派遣切り」という言葉も、今や正社員ですら昇格・昇給が覚束ない状況下で悪役として持ち出すには役不足になってきたものだろうか。
【7位】足利事件でDNA不一致の菅家さん釈放、再審開始
DNA鑑定の精度が高まってきた中で、この事件も結構以前から鑑定結果のブレが指摘されていたと記憶している。
精度の低い時代の資料や、自白のみに頼った古い事件の新情報については、もっと捜査・立件サイドも敏感になるべきだろう。警察や検察のメンツより、大事なものはきっとあるのだ。
【8位】WBCで日本が連覇。イチロー、松井秀もメジャーで活躍
毎回イチローが話題をかっさらっていくイメージが強いWBCだが、やはりBaseBallはワールドワイドのスポーツにはいま一歩届いていないという印象もまた強くなるのがこのイベントであるように思う。
何と言うか、日本とアメリカだけでドリームチーム作って短期戦やればそれでいいんじゃないかという気も(禁句
【9位】核持ち込みなどの外交密約で元次官らの証言、相次ぐ
このニュース単体には特に感想はない。民主党の権力の使い方のまずさに呆れるだけのことである。
ただ、こういう事を自慢げに続けたことで「過去の密約を無断でバラされた」アメリカの外交窓口が気分をよくするはずはない。この後、様々な対米懸案でアメリカが強硬な姿勢に転じたのは決してアメリカだけの事情ではないのだ。
そして、これら暴露連発の次の年に『あの』情報流出事件が起きたことで、密約暴露の流れは完全に停止する。ざまあみさらせ(ぉ
【10位】地方の高速道路が土日祝日、千円で乗り放題
いわゆる『麻生エコノミカル』と称すべき、麻生政権での様々な景気復興政策のうちのひとつ。
エコ減税とか中小企業への雇用助成金とか、家庭レベルで──ぶっちゃけると『我が家でも』お世話になった経済支援は数多い。
さすがに高速道路の利用はしなかったが、この「土日1000円」にお世話になった向きも多いのではあるまいか。
この『景気復興政権』を短期で倒閣に追い込んだ民主党、マスメディア、それに自民内で反麻生に与した者ら。
私は、決して許すつもりはない。
◆2009年・国際10大ニュース
【1位】オバマ米新政権スタート。「核なき世界」でノーベル平和賞
実際の演説内容は『核兵器なき世界』なのだが。
マスメディアの誤った誘導によって、原発や原子力空母などへも「オバマも反対している!」という論調の批判が向いたのは呆れるしかなかった。
オバマ大統領個人に恨みや責任は皆無だが、彼の就任に伴って日本で「アメリカは民主党政権を選んだ、だから日本も民主党政権へ!」という馬鹿げたスローガンが大手を振ったことは痛恨事である。
【2位】米自動車大手GM、クライスラーが経営破綻(はたん)
何だかんだで日本メーカーより先に向こうが破綻したのはある程度驚きだった。
日本の自動車メーカー各社も、色々と批判されはしているがまだまだ捨てたものでもない、という再評価。それとともに、この破綻劇が日本の各メーカーにも気を引き締める効果をもたらしたのかもしれない。
【3位】北朝鮮が6カ国協議を離脱、核実験。米朝関係に動きも
政権が変わるたびに北朝鮮に騙されて右往左往するのはどうにかしてくれアメリカ。
向こうには「契約」とか「信義」とか「約束」という概念が事実上ないんだから。物々交換ですら先に持って行ってこちらにはよこさないレベルの相手と認識すべき。
【4位】アフガンの治安、さらに悪化。米が軍隊の増派含む新戦略
アフガニスタンほど、アメリカの負の遺産を強く象徴する紛争地域もそうはあるまい。
この近辺がゴタついている限り、アジアやアフリカで続いている民族浄化の愚行の数々に世界が目を向けることはないのだろう。頭の痛いところである。
【5位】イラク多国籍軍に幕。米軍戦闘部隊が都市部から撤退
結局、サダム・フセインを早々と口封じ的に処刑してしまったのは(当事者らにとって)成功だったということか。
日本も深く関わった戦争であったし、モヤッとしたままの幕引きは腑に落ちぬ部分も多いのだが……戦争というのは得てして、こんなものなのかもしれぬ。
【6位】歌手のマイケル・ジャクソンさん急死。映画は大ヒット
現代に生きる伝説のスター、キング・オブ・ポップスのあまりにも早すぎる死。
後年はあまり私生活に恵まれぬままの結末でもあった。よき友人や身内に恵まれず孤独に苛まれて奇行に走ったと思しき節もあり、せめてよき晩年を迎えてほしかったが、かえすがえすも残念である。
【7位】中国が建国60周年。ウイグルで暴動。経済は8%成長
軍事力による他民族浄化と領土拡張の蛮行を21世紀に入っても継続する数少ない現代の先軍国家筆頭・中国。
アメリカのように世界の警察として各地の紛争に介入(民主主義制度押し付けでもあるが…)するでもなく、資本主義経済下にあって事実上の固定為替に護られたまやかしの経済成長で荒稼ぎし、やることは近遠問わず資源や文化や知的所有権の横取りばかり。
もはや中国国民に『天安門事件』を知る世代は少数派である、との噂も耳にした。事実ならば恐ろしいことである。
【8位】金融サミット相次ぎ開催。「ドバイ・ショック」で為替など激動
日本もいい加減にデフレ不況が深刻極まりない状況であったが、世界経済はリーマン・ショックから延々、落とし穴だらけの一寸先は闇状態。
様々な要因が日本での影響を最低限に留めたこともあるとはいえ、この悲惨な世界経済情勢で麻生政権はよく日本経済を舵取りしてくれたと思う。ことに、麻生内閣における基本的な財政方針を筋道立てた功労者・中川昭一にはいくら感謝しても足りない。
側近に足を引っ張られての痛恨事たるサミット朦朧会見、それによる辞任、さらに後の選挙落選、死去……あまりにも悲運の人だったと言うしか言葉がない。改めてご冥福を祈る。
【9位】2016年夏季五輪のリオ開催決まる。東京は落選
当時の政治失策(新銀行東京関連など)を払拭せんとするイメージ戦略の意図もあったものであろうが、いかんせん準備期間と地域への周知、機運醸成のプロセスが不足していたと思う。
のちに民主党政権が誕生してスーパー右肩下がりの大ゴケ失策を連発するという、思わぬ方向での(ある意味)「敵失」がなかったら、石原都知事への支持も厳しいものになっていたのかもしれない。何が転機になるかわからぬものである。
【10位】EU新基本条約が発効。新「大統領」にベルギー首相
もはやEU解体論すらEU加盟国自身から出始めている今となっては、当初EUになぞらえて「日本も東アジア共同体構想の推進を」などと誇らしげに喚いていた連中の顔が見たいものである。
確か鳩山元総理も、この年の就任当初に東アジア共同体がどうのと戯言を抜かしていた覚えがある。もはや大東亜共栄圏など日本には不要であると、いくら言えば理解するものであるのか……
日本の隣人は悪しき隣人、特定アジア3ヵ国を友人とすべきではない。かつて福沢諭吉が自らの体験と失望から世に残したとされる至言・『悪友を親しむ者は共に悪名を免かる可らず』を自戒すべきなのである。東南アジア、中央アジア、オセアニア等……いずれも日本に過度に依存せぬ、対等のパートナー達である。特定アジア3ヵ国のみが、そうではない。日本を憎み、依存し寄生しなければ存在意義さえもおぼつかぬ、中華思想国家群。
EUの姿を見るにつけ、鏡のように東アジアの暗黒ぶりが跳ね返るようで、我ながらいたたまれぬ心境になる──とは、少々大げさではあるが。

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