もはや出遅れた感があるが、先月20日に日経新聞のスクープとして「発見報道」がなされた「冨田メモ」は、どうやら日経新聞の隠蔽工作もむなしく
・メモは「昭和天皇のお言葉の記録」ではなく、冨田氏による「徳川元侍従長(当時)」との未公開会見のメモ
(ほぼ同内容の見解をかつてメディアに公開していた事により)
・その時の話題「誕生日直前の昭和天皇会見」「徳川氏の靖国参拝問題私観」について記してある
(前者は第三者的表現多数、後者は「私」との発言により)
・メモ自体に、「元の何らかの文面をトレースorリライトして手帳に貼り付けた疑惑」があり
(用紙やインクの劣化が他の紙と比べて皆無な点より)
というような展開で推移しつつあるようである。
日頃日本の「愛国心」や「伝統」を蔑んだ言動を繰り返している分際で、メモが出た途端必死に「昭和天皇のお言葉を小泉は無視するのか!」などと言いつのるサヨク政治家・評論家等々の醜態がいっそ愉快な半月ではあったかもしれない。お前達は戦前2.26事件並みの極右軍人か何かか?と。
まあ、どのみち根拠無き反日妄言の類は聞いていて反吐が出るのだが。
彼らサヨクに「極右・天皇妄信」にシフトしたという意識などなく、単に「利用できるなら日頃蔑んでいるものさえ嬉々として権威として利用する」サヨクのダブルスタンダード録に新たな伝説が加わっただけのことである。
日経の誤算は、まさしく発達したインターネット社会が生んだ「新時代の情報処理能力格差」にしてやられた事だろう。
元ネタであるメモそのものは、昨年夏〜秋頃に冨田氏のご遺族から日経記者の手に渡ったらしい。独占状態である。
しかし、センセーショナルにTV報道がなされる際にメモの現物や他の手帳などが「背景映像」として使われた。暇人……もとい、コアなネットユーザー達はそのわずかな画像を徹底的に解析・分析して、「メモが昭和天皇のご発言の記録ではない」事を暴露・検証に成功したのである。
報道から数日の間には完全に主流化したこの「検証」をよそに、既存メディアのサヨク報道機関は「昭和天皇もA級戦犯合祀に反対、靖国参拝に反対!」などとさかんに「天皇の政治利用」に余念が無かった。ごく一部(産経、東海新聞等)のみが「検証を要する」と慎重姿勢であったが、それさえもネットからは大きく出遅れた状態であった。
確かにネット上の情報は玉石混交、むしろ石ばかりで玉などほんのわずかしか無い。
しかし、それだけにネットユーザーのコア層は「真贋を見極める」能力に関しては相当に長けている。確固たる証明、確実な傍証、一見して確かな状況証拠をしっかり揃えられない情報など一顧だにされないし、また偽情報に対してはそれらを徹底的に用意して反証・看破するのである。
もはや情報メディアの座はマスコミや国の公式発表だけで占められる時代ではない。ネットという広大な「情報検証機関」がその重要な一角を占めるまでに至ったのである。
思えば……中国との様々な近代史(主に大戦時)論争、韓国の異常な反日捏造、アメリカの情報操作(とその失敗)、ソ連の終戦時北方領土虐殺、等々。かつて日本が「真実に触れることさえできずに」苦しめられ、騙されてきた様々な情報が、それまではわずかに発信されてもすぐ既存の「固定観念」に打ち消されていたものが、ネットに載り、忘れられても蓄積され、やがて同様のことが起きた時に思い出され、反映されていき……という順序で、少しずつ「真実」を掘り起こしてきたように思う。
小泉首相時代になっていろいろと急激に進んだ点をもって、すべてを彼の功罪に絡める向きもあるが、ネット情報が成熟の域にちょうど達し始めたという要素も決して見逃してはならないものであろう。
私も時折りお世話になっている「チャンネル桜」など、インターネットの成熟なくしてはおそらく日の目を見るのが10年は遅れていたものであろうと思う。いろいろ現状も難儀な時代ではあるが、それとは別に「よい時代になってきたものだ」という実感がある。
さて、そろそろ題名についてもしっかりまとめねばならぬ。
私はこの「冨田メモ報道」に限らず、靖国参拝問題や対特定アジア歴史論争問題、はたまた北朝鮮拉致問題、いわゆる「マスゴミ」による捏造・偏向報道問題、さらには政治(与野党に限らず)の諸問題など、様々な部分において、
自由主義
vs
全体主義
の雰囲気を感じずにはおれないのである。
・憲法9条を盲信し、中韓ソの領土侵犯問題にも頬かむり
・北朝鮮拉致を否定し、被害者家族をも非難
・歴史論争で「日本軍=悪」を大前提にし、整合性なき証言等でも「日本軍の悪行」とされるものなら無制限に事実認定して日本を非難
・同上にて、既に完了した賠償問題をも蒸し返し政治問題化
・繰り返し「平和の誓いを込めた慰霊」とする小泉首相の靖国参拝に「諸外国への配慮が足りない」「軍国主義復古」等と的外れな非難
特に、ことさら「個人の自由」「内心の問題」を断言する小泉首相と、それに対して「アジアへの配慮」「戦前の戦争賛美」と言い募るサヨクマスゴミ。
いったい、靖国へ参拝する事でどんな「戦前回帰」があるのか?
台湾やインドネシア、マレーシアなど「靖国参拝(とそれによる平和の誓い)を肯定」するアジア諸国はまったく眼中に無いのか?
国民世論が「国の安全を不安視、重視」「国際舞台で主体的な言動を期待」「アメリカとは軍事では同盟維持、経済では相互自己主張」を望んでいるのが気に食わないからと率先して「情報操作」し、その失敗を「世論を抑えられなかった」と恥知らずにも総括するマスゴミにはもはや言うべき何事も無いが……
ここを読まれている皆様も、今後更に厳しくなっていく可能性のある「マスゴミの(反日ベクトルな)捏造報道」には要注意である。
彼らは「報道の自由」を掲げながら、その実は「国民すべてが自分達の報道の通りに制御される」社会を望んでいる。まさに戦前回帰、今や日本国民に定着した民主・自由主義的価値観を真っ向否定する全体主義志向である。
騙されるな!

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