2010/4/15
Carole King/James Taylor@日本武道館 4/14/2010 音楽全般

1万円超えのお高いコンサートなんて行きたくないと思っていたけど、行ってしまった、キャロル・キング&ジェイムズ・テイラー。(ネタバレ注意です)
キャロルは過去2回見てるし、ジェイムズはそんなに聴いていたわけではないので、当初はパスしようと思っていたけど、バックにダニー・クーチが来ると聞いて色めき立ってしまいました。更には、リーランド・スクラーとラス・カンケルまで来ると聞いちゃ、前回のキャロルの来日(2008年)とは別物。
行ってよかった。前回のキャロルもよかったけど、今回はやっぱバンドがいいわ。リーランドはそのままZZトップに入っても違和感ないような見事なお髭を蓄えているけど、彼とラスのリズム・セクションは過不足なしの的確なサポートをしているし、ダニー・クーチのギターもよかった。クーチは数年前にThe Verbsで来日したときにごっつい音で弾きまくっていたのにちょっとビックリだったけど、今回はそのときとは音が全く違っていて、馴染みのある1970年代の彼の音でした。セッションを多くこなすプレイヤーだけあって、場に合わせたプレイが色々とできる人なんだなぁと実感した次第。
キャロルもよかったけど、何よりも素晴らしかったのはジェイムズ・テイラーでした。スムーズで温かい歌声は昔と全くと言っていいほど変わりません。歌もさることながら、フィンガーピッキングのギターがさりげにうまい。あれだけしっかり弾いたらクーチの出番がないじゃんと思ったくらい。もちろん、クーチは要所要所でビシッとソロを弾いてくれましたけどね。
ジェイムズが変わったのは髪の毛くらいか?(ははは)
ただの対バンなんかではなく、キャロルとジェイムズは最初から最後までずっと出ずっぱりの本当の共演ライブです。旧知の仲の二人だけあって、ジェイムズのギターとキャロルのピアノ、ヴォーカルも相性は抜群で、素晴らしいハーモニーに酔いしれました。曲は二人のレパートリーを交互に演奏したので、単独公演よりはそれぞれの持ち歌は少ないはずだけど、休憩をはさんで正味2時間以上やったので、聴きたい曲は大体聴けましたよ。昔の曲ばかりでした。
ジョー・ママのファーストでよく聴いていた"Machine Gun Kelly"をやったのが嬉しかったな。キャロルがエヴァリー・ブラザーズのために書き、ジェイムズが後アート・ガーファンクルとのデュエットという形でカバーした"Crying in the Rain"では、キャロルとジェイムズが並んで座ってデュエットするという、絵になるシーンも。キャロルは「今夜は、私がアート・ガーファンクルなの」と言って客席を笑わせていました。
ラストの"You've Got A Friend"はジェイムズが1番を歌い、キャロルが2番を歌い、コーラスは二人でという、両者のバージョンを合体させた特別版。こんなの二度と聴けないでしょうねぇ。よかったなぁ。
あとは、個人的にぐっときたのは、"It's Too Late"でメロディー・ラインをなぞるあのギターのフレーズがクーチのプレイで聴けたこと。彼のプレイは色々あろうとも、あーダニー・クーチだなぁ、最高だなぁと思ったのでした。
同窓会的企画のライブということもあって、二人の本当に楽しそうな様子が印象的でした。
武道館って音が悪いという印象が強いんですが、このライブは音がそれほど大きくなかったので、音が天井や壁で乱反射することもなく、クリアな音で聴けたのもよかったです。
曲目は殆どこれと同じだったように思います。
http://en.wikipedia.org/wiki/Troubadour_Reunion_Tour
このメンツのライヴ盤が来月リリースになるんですよね。それも楽しみになってきました。
