2019/11/25

追悼!Wee Willie Walker 1941-2019  R&B/ソウル

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Willie Walker (2008年来日時のショット)
(c)Photo by Masahiro Sumori.

ソウル・シンガーのウィー・ウィリー・ウォーカーが11月19日、ミネソタ州セントポールの自宅アパートで亡くなりました。77歳でした。死因は明らかになっていませんが、前日にオークランドでのレコーディング・セッションから帰宅し、就寝中に亡くなったとのことで、急なことだったことが窺えます。

11月23日にはチリのプエルトモント・インターナショナル・ジャズ・フェスティバルにその日のヘッドライナーとしての出演が決まっており、前々日の21日にはチリに向けて出発する予定となっていたそうです。まさにバリバリ活動している最中に急逝した形で、ビックリです。また来日してくれないかなと思っていたのですが、叶いませんでした。本当に残念です。

ウィリー・ウォーカーは1941年12月21日、ミシシッピ州ハーナンドで生まれ、メンフィスで育ちました。1959年にモティーフ・レーベルよりシングル" Little Girl Echo / Pen Pais"でレコード・デビュー。翌年にはミネソタに移住していますが、その後も頻繁にメンフィスに赴き、演奏活動をしていたようです。

1960年代にはメンフィス・ソウルの名門ゴールドワックスで9曲をレコーディング。ここで初めてウィー・ウィリー・ウォーカーという芸名が使われました。("Wee"は彼が小柄だったことに由来しています。)同レーベルからは1967年にシングル1枚(Ticket To Ride / There Goes My Used To Be)がリリースされただけでしたが、残りのうち4曲はチェッカーから2枚のシングルとしてリリースされ、もう2曲は2013年になってから英ケントのコンピレーションに収録されました。

1970年代までハイなどいくつかのレーベルでレコーディングをしていますが音楽で生計を立てられる状況ではなかったようで、その後一度引退し、家族を養うために機械技師、医療分野のスタッフとして働くようになりました。

そんな彼が再び音楽の世界に戻って来たのは2000年代に入ってからでした。2002年にアルバムとしては初となる「Willie Walker」をリリース。その後、地元ミネソタのブルース&ソウル・バンド、ビューテインズ(The Butanes)と組み3枚のアルバムをリリースしました。これらの作品は日本でもブルース&ソウル・レコーズが大々的に取り上げ、2008年にはビューテインズを従えた形での来日も実現しています。

近年はナイトキャッツのリーダー、リック・エストリンが彼を非常に気に入り、彼の支援を得てツアーやレコーディングを行うなど、より一層活動を加速させていました。

僕は来日公演の際一度見ただけですが、サム・クックを髣髴させるような本当にほれぼれするいい声をしたシンガーでした。若いころはゴスペル・グループでも歌っていたそうで、そういう背景が彼の歌声を育んだのでしょう。ソウル・シンガーとしては不思議なくらい控えめな人だったのも逆に印象に残っています。

心からご冥福をお祈りしたいと思います。RIP。
恐らく、直前に行っていたレコーディングは終了していると思われるので、そちらのリリースを待ちたいと思います。

2008年の来日公演レポート
https://black.ap.teacup.com/sumori/175.html

アルバム・ディスコグラフィー
2002年 Willie Walker (Haute 1108)
2004年 Right Where I Belong (One on One 761955) with the Butanes
2006年 Memphisapolis (Haute 1110) with the Butanes
2008年 Hoochin' With Larry (Semaj Music 199713)
2011年 Long Time Thing (Haute 1111) with the Butanes
2013年 Live on Highway 55 (Maximum Folk 1035) with Paul Metsa
2015年 If Nothing Ever Changes (Little Village Foundation 1004)
2016年 Live! Notodden Blues Festival (Little Village Foundation 1009)
2017年 After A While (Blue Dot BDR CD 109) with the Anthony Paule Soul Orchestra

編集盤
2010年 Steppin' Stone: The XL & Sounds Of Memphis Story Volume 3 (Kent Soul ‎– CDKEND 339)
※1970年代Sounds of Memphisレーベル未発表曲2曲収録。("If You Never See Me", "Run Around")
2013年 Goldwax Northern Soul
 ※Goldwax音源の未発表分2曲を収録("I Ain't Gonna Cheat On You No More", "I Don't Want To Take A Chance")

シングル・ディスコグラフィー
1959年 Little Girl Echo / Pen Pais (Motif 015)
1965年 Jerk It With Soul / Do The People (Taste 007)
1967年 Ticket To Ride / There Goes My Used To Be (Goldwax 329)
1968年 You Name It, I Have It / You're Running Too Fast (Checker 1198)
1968年 Lucky Loser / Warm To Cool To Cold – 1968 (Checker 1211)
1975年 I Love Her / Sweet Thing (Pawn 3809)
1978年 Love Makes The World Go Round / Reaching For The Real Thing (Hi 78513)

参考:http://www.soulfulkindamusic.net/wwwalker.htm
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2019/11/27  18:05

投稿者:tekebu

ウィリーには名古屋公演ライブ後に一緒に呑んでゆっくりお話しさせてもらいました。歌ってる時はまさにレジェンダリー・ソウル・シンガー、ステージを降りるととても気さくで温かい人柄に、一度しかお会いしてないのに友だちになった気にしてもらいました。その後のアルバムやYoutubeの動画を観てて、二度目の来日も夢では無いと期待してましたが。
ウィリー・ウォーカーの作品がまだ未発表のまま眠ってるといしたら、全て出して欲しいですね

2019/11/27  11:38

投稿者:Masahiro Sumori

> tekebuさん
貴重な情報をありがとうございます。
ウィリー・ウォーカーは来日もしたわりには、突然の訃報も殆ど話題になっていないようで、さびしい限りです。読んでいただいて嬉しいです。
「Memphis 70」に収録された1曲もSounds of Memphis音源なのですね。まだあるのかなぁ。Goldwaxの残り1曲の行方も気になるところです。

2019/11/26  18:48

投稿者:tekebu

追伸 ジョン・リトル・ジョンではなく、リトル・ウィリー・ジョンですね、うっかり。
Pawn のウィリー・ウォーカーは別人だと思っています。

2019/11/26  17:54

投稿者:tekebu

2008年の来日公演を名古屋で観てウィリー・ウォーカーの大ファンになった者です。突然の訃報に大変悲しんでおりますが、追悼記事を嬉しく読ませて頂きました。
挙げられたCD以外でウィリーの歌が聴けるものは
・Memphis 70 (BGP)で Two Paces Ahead Of Love という未発表曲
・Raphael Wressnig & Igor Prado の The Soul Connection というCDでオーティス・クレイのTrying To Live My Life Without You やジョン・リトル・ジョンの曲など全四曲
・Nancy Wright というサックス奏者の Playdate! というCDに一曲
他にもゲスト出演の作品があるかも知れません。
最後に残した録音の発表を楽しみに待っています。

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