2019/10/31

Neil Billington、日本のミュージシャンとの交流の醍醐味  ブルース

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ほうぼう屋公演より

ニュージーランドのハーモニカ・プレイヤー、ニール・ビリントン。2014年に初来日をしてから毎年日本を訪れ、早くも今回で6度目となりました。今回は東京近辺で6公演が組まれた他、セッションで広島まで足を運んだそうです。オフの日もライヴを見に出かけて飛び入りを繰り返していたそうで、ミュージシャンとのコネクションを広げ、交流を楽しんでいたとのこと。

僕は今回、西荻窪のほうぼう屋、そして最終公演だったブライトブラウンのショーを見に行きました。2つとも共演した人たちのタイプが全く違うので、いい意味で対照的な内容を味わうことができました。

ほうぼう屋は、ジョニー柳田(gt.)とのデュオ。サニー・テリー&ブラウニー・マギー的なというのが適切かわかりませんが(いやかなり違うかも?)、シンプルなアコースティック・スタイルのブルースを展開しました。でも、そこは引き出しの多いニールのこと。そんな設定でもお得意の"Georgia On My Mind"が飛び出したり、オーティス・ラッシュの"It Takes Time"など、本来はエレキでやるようなレパートリーもねじ込む展開に。初共演だったジョニーさんは、自由奔放な展開のニールに付いて行くのが大変そうでしたが、好サポートぶりを見せてくれました。

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ほうぼう屋公演より
左よりT-Slim、Neil Billington、ジョニー柳田

2部の後半には、以前の来日で共演したことのあるハーモニカ・プレイヤー、T-スリムが飛び入り。ダブル・ハープでサニー・ボーイの"One Way Out"で盛り上げるとそのまま最後まで共演を続けました。ラストではニールは客席にも乱入。こんな渋い設定でも全力で賑やかに盛り上げるニール、彼のサービス精神には脱帽してしまいます。

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Bright Brown公演
左より土田晴信、二本松義史、Neil Billington

一方、ブライトブラウンの公演では、土田晴信(org.)、二本松義史(ds.)の2人と共演。スタイルは完全にジャズ・トリオです。この日のセットはソニー・ロリンズのインスト・ナンバー"Oreo"からスタート。その後もチャーリー・パーカーやエロル・ガーナ―などジャズ系のナンバーを繰り出しますが、その合間にサニー・ボーイ・ウィリアムソンやエルモア・ジェイムズなどのブルースも混ぜ込んでくるところがニールの真骨頂。そんな中にはほうぼう屋でもやった曲も何曲かありましたが、メンバーが変わるだけでこうも違うか、と思わず唸らせる別物となっていたのは面白かったです。リズムがジャズでしたし、それに合わせてニールのプレイも表情が違っていました。

特筆すべきは土田さんのオルガンです。レスリー・スピーカーも含めたオルガンのフルセットを自ら持ち込んだそうで、演奏云々言う前にその音色の深みが圧巻でした。プレイはというとスウィング感に溢れかつファンキー、ジミー・スミスばりのご機嫌さ。僕はすぐそばで見ていたのですが、特にベースパートを弾く左手の動きがすごかったです。目をつぶっていたら、ベーシストがいないとは全くわからない低音のグルーヴを生み出していました。彼のプレイにはニールも絶賛でした。

ブライトブラウンはもう20年以上の歴史を持ったお店ですが、フルセットのオルガンが持ち込まれるのは過去にはなかったそう。本当にオルガン一つで場の雰囲気が変わりました。ジャズ色の強いライヴではありましたが、土田さんはかつてシカゴのブルース・サーキットで活躍した実績も持つ人だけに、ブルース・ナンバーでのプレイもツボを押さえていたのはさすがでした。

ニールは今回のツアーでまた日本のミュージシャンたちとのコネクションを増やし、強めていったのだろうと思います。それを受けて次回以降さらに楽しませてくれることを期待したいと思います。

あと、以前から言っていますが、そろそろアルバムを作ってほしいですね。

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Bright Brown公演より

以下、セットリストです。

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Neil Billington
Tue., Oct. 22, 2019
西荻窪・ほうぼう屋

1st set (20:10:21:00)
It Hurts Me Too
Mellow Down Easy
That’s All Right
You Know It Ain’t Right
Help Me - Bye Bye Bird
Georgia on My Mind
Just A Little Bit

2nd set (21:10-22:30)
Just To Be With You (Jr. Wells)
It Takes Time
Boogie All Night Long
Who’s Gonna Be Your Sweet Man When I’m Gone
One Way Out
Rock Me Baby
Got My Mojo Workin’
-encore-
Love Her With A Feeling

[Personnel]
Neil Billington - harp, vocals
ジョニー柳田 - guitar
T-Slim - harp

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Neil Billington
Sun., Oct. 27, 2019
中野・Bright Brown

1st set (19:45-20:51)
Oreo (Sonny Rollins)
Back At the Chicken Shack (Jimmy Smith)
Misty (Erroll Garner)
One Way Out
It Takes Time
Got My Mojo Working
Just To Be With You
Cherokee

2nd set (21:12-22:35)
Ornithology (Charlie Parker)
Caravan (Duke Ellington)
Georgia on My Mind
Help Me〜Bye Bye Bird
Flying Saucer (Little Walter)
The Sky Is Crying
Billie’s Bounce (Charlie Parker)
-encore-
All Blues (Miles Davis)

[Personnel]
Neil Billington - harp, vocals
土田晴信 - organ
二本松義史 - drums

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【ニール・ビリントンに関する書き込み】
2014年初来日公演(with Mike Garner)レポート
https://black.ap.teacup.com/sumori/1532.html

2015年来日公演(with Mike Garner)情報
https://black.ap.teacup.com/sumori/1608.html

2015年来日公演(with Mike Garner)レポート
https://black.ap.teacup.com/sumori/1627.html

2016年来日公演(with Mike Garner)情報
https://black.ap.teacup.com/sumori/1700.html

2016年来日公演(with Mike Garner)レポート
https://black.ap.teacup.com/sumori/1713.html

2017年来日公演日程情報
https://black.ap.teacup.com/sumori/1756.html

2017年来日公演レポート
https://black.ap.teacup.com/sumori/1762.html

2018年来日公演日程情報
https://black.ap.teacup.com/sumori/1782.html

2018年来日公演レポート
https://black.ap.teacup.com/sumori/1786.html

2019年来日公演日程情報
https://black.ap.teacup.com/sumori/1851.html
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