2017/8/20

訃報:Paul Oliver 1927-2017  ブルース

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ブルースの研究家として世界的に著名な英国人、ポール・オリヴァー(Paul Hereford Oliver)が8月15日、イギリスのシップトン・アンダー・ウィッチウッドで亡くなりました90歳でした。彼の友人で財産の管理人にもなっている、ブルースマンのマイケル・ローチが発表しました。ご高齢だったので天命をまっとうしたということでしょうが、残念ですね。

1927年にイギリスのノッティンガムに生まれた彼は、1950年代からブルースの研究を始めました。ブルースの歌詞を深く掘り下げた「Blues Fell this Morning」(1960年)をはじめとして、アメリカに赴きブルースマンに取材を重ねた内容をまとめた「Conversation With The Blues」(1965年)など次々と、ブルースに関する著作を発表しました。

個人的には、ブルースのルーツについて奴隷時代の黒人たちがもともと住んでいた西アフリカにまで遡った「Savannah Syncopators: African Retentions in the Blues」(邦題:ブルース−アフリカ)は非常に新鮮だったのを覚えています。今日ではブルースを聴くものにとって常識となっているようなことでも、彼のような草分け的存在がいなかったら、わからなかったことが多いのかもしれません。

ヴァナキュラー建築の研究家としても知られており、そちらの方面でも著書は多数あります。

ここ最近は近況は伝わってきていませんでしたが、昨年(2016年)「Conversation With The Blues」(邦題:ブルースと話し込む)が初めて日本語版として土曜社から発行されたのがまだ記憶に新しいです。

新刊:ポール・オリヴァー「ブルースと話し込む」(2016/7/4)
http://black.ap.teacup.com/sumori/1699.html

スティーヴ・ラヴィア、マック・マコーミックが2015年に相次いで亡くなり、今回オリヴァーも亡くなってしまい、もういわゆるブルース研究家として著名な人はもういなくなってしまった気がします。オリヴァーの残した文献を久しぶりに読んでみたいと思います。
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