2013/11/24

Magic Dick with Tommy Castroライブレポート  ブルース

マジック・ディックの来日公演。彼にとっては1980年のJ.ガイルズ・バンド、1995年のブルースタイム(J.ガイルズ&マジック・ディック)に続く、3度目の来日公演であり、前回から実に18年ぶりです。今回は、アメリカのブルース・シーンで年々存在感を増してきているトミー・カストロの新バンド、ペインキラーズがサポートを務めました。トミーはソロ・アーティストとして20年のキャリアを持つベテランですが、日本に来るのは今回が初めて。

冒頭R.L.バーンサイドのブルースが会場に響き渡る中、まずトミーとバンドが登場。最新作「Hard Believer」からノリノリなロックンロール・ナンバー"Going Back To Memphis”を披露しました。いい雰囲気です。場が暖まったところで、マジック・ディックが登場。ブルースタイムでやっていたサニーボーイIIの"Pontiac Blues"スウィングしまくります。先ほどまで歪んだロックっぽい音で弾いていたトミーは、ナチュラルなトーンに変えてブルース・ギターの王道とも言えるプレイを聴かせてくれました。さすが長年R&Bレビューで鍛え上げているだけあって、サポートにまわったときのツボを押さえたプレイもさすがです。

前半は古いブルースのカバーを中心にした曲目で進行して行きました。ディックはよく喋ります。「"Tell Me Mama"はリトル・ウォルターがやった曲だけど、実はオリジナルはもっと前のウォッシュボード・サムだ」とか、ルイ・ジョーダンの"Early in the Morning"をやったときは「ルイ・ジョーダンは大好きだ。彼を尊敬している人はとても多い。リトル・リチャードだって、ルイがいなかったらこの世界に入っていなかったといっている」など、曲にまつわるエピソードなどを楽しそうに語ってくれました。本当にこの人、ブルースが大好きなんだなと納得。

そのルイの"Early in the Morning"のあと、トミーが「おい"Early in the Morning"のメドレーをやってみないか?」と、今度は同名異曲のサニーボーイIのスロー・ブルースをやり出しました。こちらの方はエリック・クラプトンの"Just One Night"の演奏でご存知の方も多いのではないでしょうか。渋い選曲です。しかし、トミーのソロは熱かった!

トミーは1月に新譜「Devil You Know」をリリースする予定ですが、この日はその中から1曲"Two Steps Forward"を演奏してくれました。この曲にはディックがゲストで入っているそうで、公式リリースに先駆けてのお披露目となりました。

しかし、圧巻だったのは、皆が一番聴きたかったであろう"Whammer Jammer"です。冒頭のハイノートが響き渡った瞬間から来た来た来たー!って感じ。人のよさそうなおじさんだけど、決めるところは決めてくれますね。鳥肌が立った!これが聴けただけで、来てよかった、そう思いましたよ。ここから最後まで、アンコール含め4曲はJ.ガイルズ・バンド・ナンバーで盛り上げました。

面白かったのは、J.ガイルズ・バンドのレパートリーは、トミーがリード・ヴォーカルを取っていたこと。なので、セットリストを見てもらえば判りますが、実は歌を歌っていたのはトミーの方が多いんですよね。一方ブルース曲の多くはディックが歌っていました。

ブルース系の来日公演がすっかり少なくなってしまった昨今ですが、このライヴは久々にブルースを満喫した気がしました。

ライヴ後は、マジック・ディックのサイン会もありました。僕もブルースタイムのセカンドCDにサインをもらってきました。これはPヴァイン・リリースの日本独自ジャケットだったので、彼は「このパッケージは初めて見たよ、面白いねぇ」としげしげと眺めていました。

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僕は、アメリカにいる親友がトミーと親しいので、是非あいさつをしたかったのですが、トミーが終演後出て来なかったのはちょっと残念でした。スタッフに聞いたら早々にホテルに引き上げてしまったそうで。まぁ、またの機会があるでしょう。

この日、ライヴ前にブルース&ソウル・レコーズ誌がディックとトミーにインタビューしています。僕は同席はできませんでしたが、質問リストを作成しました。話がはずみ、用意していた質問は半分も出来なかったそうですが(笑)。なんか判るなぁ。ライヴでも誰も聞いてないのに語ってたもんね。

インタビュー掲載予定の次々号をお楽しみに。

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Magic Dick with Tommy Castro & the Painkillers
Billboard Live Tokyo
Fri., November 22, 2013
第二部(21:30開演)

[Setlist]
(intro: R.L. Burnside - It's Bad You Know)
1. Make It Back To Memphis (TC, vo-Tommy)
(First I Look at the Purse [intro only])
2. Pontiac Blues (BT, vo-MD)
3. Give It To Me (JGB, vo-Tommy)
4. Tell Me Mama (Little Walter/Washboard Sam, vo-MD)
5. Early in the Morning (Louis Jordan, vo-MD)
6. Early in the Morning (Sonny Boy I, vo-MD)
7. Two Steps Forward (TC, vo-Tommy)
8. Blues With A Feeling (Little Walter, vo-MD)
9. Whammer Jammer (JGB)
10. It Serves You Right To Suffer (JGB, TC, vo-Tommy)
11. First I Look at the Purse (JGB, vo-Tommy)
-encore-
12. Looking for A Love (JGB, vo-Tommy)

JGB - J.ガイルズ・バンドのレパートリー
BT - ブルースタイムのレパートリー
TC - トミー・カストロのレパートリー

Showtime: 21:32 - 22:47

[Personnel]
Magic Dick - harmonica, vocals
Tommy Castro - guitar, vocals
Randy McDonald - bass, background vocals
James Pace - Hammond B3, piano, background vocals
David Tucker - drums, background vocals

【来日公演情報】
11/22(金)ビルボードライブ東京
1stステージ開場17:30 開演19:00
2ndステージ開場20:45 開演21:30
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=8747&shop=1

11/23(土)ビルボードライブ大阪
1stステージ開場15:30 開演16:30
2ndステージ開場18:30 開演19:30
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=8748&shop=2
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