前段
このブログでも書いたように、詰将棋解答選手権戦に出るべくトレーニングをしていた。理由は大学の後輩や駒落村(将棋倶楽部24のサークル)の人を誘った以上、恥をかきたくなかったからである。そこで、一日6問19手までの詰将棋をといた。前述のように「谷口均氏・孤愁の譜」「田中至氏三枝文夫氏共著・詰将棋天国」のほかにその後「小西逸生氏・紫雲英図式」「岡田敏氏・百合の露」「中出慶一氏・早春賦」を解いたのであった。前日には実際に記述もしてみたりもした。その結果自宅では30分程度で解答できたのであった。暗算より実際に並べた方が変化もあるので、早く解けそうなのも確認していた。
私としては一般戦の優勝タイムは40分くらいと考えていたので、充分優勝が狙えると思っていた。
当日:一般戦
いよいよ大会参加である。久しぶりに詰将棋関係者にお会いした。柳田さんは職団戦でお会いしたけど、小林敏樹氏や小泉潔氏や角建逸氏には数十年ぶりにお会いした。またあこがれの若島正氏にも初めてお会いできた。(大学の後輩が「なんか先生みたいな人だな」と思ったそうである。)
指し将棋関係者も出戸君がいて、私の隣の席に座ったのであった。いよいよ開始された。3問目までは快調に解けた。が、4問目でつまずいた。というのは、見た瞬間これは若島正氏の作品だと思い、初手は19香だと思い込んでしまったのであった。(図面は
http://www.wombat.zaq.ne.jp/propara/diagram/JCPS.htmlで確認してください。)
で中合が入ったりするのだと思ったが、以下25玉43角34桂合が作意と思った迷宮に入ってしまった。
開始30分くらいで出戸君が退席した。指し将棋は彼の方が上なのは解っていたが、詰将棋まで上を行かれてしまったかと思い、1位が無理みたいなので、次の問題を解くことにした。6問目は少し難しかったが解けた。で、4問目に戻ったのだが、手数順なのでよく考えると、9手から13手の間のはずで、そうだとすると、当初考えてた順は手数からいって無さそうだと思った瞬間、初手37角が見えた。以下解答を確認中であったが、背後で物音がした。これは誰か解答を出すのだと思って、確認もそこそこに解答を提出した。結局1時間くらい掛かってしまった。
退席する際出戸君の盤をなにげなく見ると、どうも最後の問題を間違って解答したんじゃないかと思い、廊下にいた出戸君に
私「最後87金までだよね」と聞くと出戸君「えっ!」というので、よく聞いてみると矢張り間違っていたのであった。
結果発表となった。全問正解が6人とのこと、3番目にやっと呼ばれて何とか入賞した。振り返って見ると、少しひっかかった時点で次の問題を解くべきであった。そうすれば手数がヒントであっさり解けたはずであった。20分ロスがあったみたいなので、トップとの10分差はひっくり返せたはずであった。次回は同じ轍を踏まないようにしたいと思った。
ところで、初心者の部に参加させた大学の後輩が3位に入賞できたのは誘ったかいがあったと思った。3手詰は簡単と思ってたみたいなので、「森信雄氏・あっという間の3手」を貸して難しいことを認識させたことや、無駄合いについて教えたのが生きたようで、うれしいことであった。
でも田口正明氏が初心者の部に出ていたのはいくらなんでも、インチキですよねえ。もっとも、田口氏より先に解き終えた人がいて、焦って提出して1問間違えたみたいですが、、、。
しかし初心の部の全問正解が3人しかいなかったのは問題ですよね。もっと易しい問題でよかったと思いますがね、、、。
当日:マスター戦
マスター戦1部が始まった。注目は宮田先生の3連覇がなるかであった。開始20分くらいして、問題を見にいったら、すでに宮田先生と広瀬先生が居られた。そこでの会話
宮田「広瀬君駒使わないよね。」広瀬「そりゃあ。(使いませんよ)」
並べて解答してたら、その時間で出てこれませんって。と思ったが、いやあ流石ですねえ。
そうこうするうちに、マスタークラスも終了。結果は宮田先生がちぎっての3連覇。あの10問を1時間程度で解くとは本当に凄すぎる。
みると出戸君と中島君がなにやら会話をしていた。(2人とも無謀(失礼)にもマスター戦に参加していたのであった)両者が点数を比較し、どうやら出戸君が下から3番目中島君が2番目で勝ったらしい。
出戸「(中島氏に)(アマの)指し将棋関係者には負けられないからなあ!」中島「でも私は最下位じゃないですよ。(ちなみに最下位は加賀さやかさん)」私思わず「あんたら会話のレベル低すぎるよ!」と突っ込んでしまった。
兎に角、楽しい一日であった。何しろ今は最近は余り伝統ルール作品を作らない、上田氏や若島氏の新作が見れるなんて、それだけで来た甲斐がありました。
付記:
長々と書いたのは、このようなレポートが今迄皆無であったこと。実際面白いので参加者が少しでも増える助けになれば幸いです。
ああ、面白かった。来年も参加するぞ。

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