旧パラを検証する40
第五号1
作意 45桂、22玉、32飛成、同玉、42角成、22玉、33桂成、同桂、34桂、12玉、13金、同玉、31馬、12玉、22馬迄15手
実はこの作品は初手から余詰で、解答者数と正解者数の発表は無く、作意余詰の双方解の11名の発表しかされませんでした。更に十月号のその結果稿は不完全作指摘のお愛嬌ルームに発表されました。二ヶ月続けて表紙に不完全を出した鶴田主幹の怒りが伝わってくる結果稿ですので、転記してみたいと思います。
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☆表紙詰将棋はいわば看板である娘さんでなく共看板に泥は塗りたくない。綺麗なお化粧がしたい。誰でもそう考えるであろう。七月号表紙の佐藤源助氏作で金看板にサビをつけたので八月はいとも念入りに眉を引き口紅を付け白紛も入念につけたつもりで颯爽(?)と登場したのである。
然るに豈(アニ)図らんや弟驚く勿れ、折角のデコレーションは又もや無慚に剥げた。尤も中には扮装がお気に召したか、気の利いた作品だなんて秋波を送って下さった方が多かったのであるが、お前のつけている口紅のマークはレッテルはフランス製でしかしが(作意手順)が書いてあるだろうが中身はまつかな偽もので、
◎42飛成、22玉、34桂、13玉、24金、同歩、43龍、33合、31馬以下どうやっても化の皮のはげる、メイド、イン、オキュパイド、ジャパンでがな御座ろう・・・ときめつけられて、ギョツの連発。正に三間ばかり飛び下がって額をすりつけ「恐れ入りました」と申し上げるより他はありません。これからは心を入れかえて、見せかけだけのお化粧は止めます故、平にヽ御容赦下され。
(中略)
☆九月号及び本号の表紙は充分精神を入れかえて、清楚な装いを凝らしたつもりでありますので、恐らく粗相なき事と確信しますが、若し粗相ありますれば、わたしアドルムでも飲まなきゃなりませんワ。あーこわ。わてほんまに・・・。
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いかにも鶴田節の文章で、懐かしいです。
しかし、ここまで書かれると、作者としてはショックだと思いますよね。作品内容には全く触れられずに扱き下ろされていますから、、、。この作品は、当時としては結構良い作品だと思うんですけどね、、、。

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