13(月)から15日(水)までは
『コジ・ファン・トゥッテ』の音楽稽古、16日(木)は
『ドン・ジョヴァンニ』の合唱練習、17日(金)は
アンサンブル コスモリバティで『ディヴェルティメント』の練習、
混声合唱団スコラ カントールム ナゴヤで『レクイエム』の練習と、モーツァルト三昧の日々が続きました。しかも、オペラ、管弦楽曲、宗教音楽と彼の重要なジャンルの作品に取り組むことができました。また、『ディヴェルティメント第17番』はザルツブルク時代の最後期を飾る作品、『コジ・ファン・トゥッテ』と『ドン・ジョヴァンニ』はザルツブルク時代に別れを告げた後のウィーン時代を代表する作品であり、彼が最も力を注いだオペラ、『レクイエム』は最晩年、死の直前まで書いていた作品であり、彼の後期の作品を一気に取り組めるのもうれしい。このようにお仕事が重なって、複数のモーツァルトの作品を体系的に取り組める機会はそうそうあることではありません。
アンサンブル コスモリバティで取り組んでいる『ディヴェルティメント第17番』は、メヌエットが有名ですが、あまり演奏されない作品。ファースト・ヴァイオリンのパートから推察すると、おそらくオーケストラではなくて、重奏のために書かれた作品でしょう。大変充実した作品で、当時モーツァルトが高い技術を身につけ、確固たるスタイルを確立していたことがうかがえます。一方、演奏するにあたっては、どれだけ古典派の音楽を生き生きしたものにするかが鍵。強弱のメリハリ、アーティキュレイションとフレーズ、和声。非常に細かい練習を施していますが、コスモリバティの皆さんは根気よく練習に取り組んでいらっしゃいます。また、最近士気がグンと上がったように感じます。特に良いアンサンブルをするためにはどうしたらいいかを皆が考え、実践しています。来月の練習で来年5月29日の「第21回定期演奏会」で取り上げる作品の練習が一回りします。どう変わっていくか楽しみです。
スコラ カントールム ナゴヤ(略称SCN)ではモーツァルトの絶筆『レクイエム』(通称『モツレク』)の音取りが進行しています。今日で『怒りの日"Dies irae"』の音取りが完了。ザルツブルク時代の作品、ウィーン時代のオペラに接してみて、改めて『モツレク』のすごさを感じます。かなり飛躍している。この作品から発せられるエネルギーをSCNは音に置き換えてくれています。来週の練習では『怒りの日』までの言葉を付けて、音楽を深めたいと思います。