昨夜は東京に宿泊。チェックアウト後、吉祥寺へ。吉祥寺の町、井の頭公園をぶらつきました。休日ということで、かなりの人で賑わっていました。しかし、気持ちを落ち着かせる雰囲気があります。
セルビア共和国でのコンサートの合わせをするために吉祥寺にやってきたのですが、その前にピアニストの古泉元子さんと彼女の知人のヴァイオリニストの方とランチしました。このヴァイオリニストの方は音楽家として大変素晴らしい経歴をお持ちなのですが、現在東京大学大学院の博士過程に在学中でいらっしゃいます。修士論文では明治期のヴァイオリン文化をテーマにされ、2009年には音楽家・貴志康一の生誕100年を記念したシンポジウムを企画・開催されました。日本のうた、および第二次世界大戦前の日本人作曲家による作品をライフワークとしている僕としては是非お会いしたいということで、今日ランチをご一緒することになったのです。明治期の音楽、明治生まれの音楽家、言語と音楽の関係など大変有意義な話ができました。良い出会いでした。今後お力添えを頂けたらと思っています。
ランチの後はセルビアでのコンサートの合わせ。僕の歌唱はかなり良い感じです。その理由はふたつあります。ひとつは三善晃の1曲を除いて全て歌ったことがある作品だから。今までに何回かあるいは何十回か歌ってきて、それが身につき、僕の表現が確固たるものになってきました。もうひとつは昨日の古楽のコンサートのお陰。声楽の原点とも言えるイタリア古典歌曲を原典に近い形で、しかもピリオド楽器で歌ったことで、僕の歌唱において「これだ!」というものをつかめたように感じました。今日はその方向で歌ってみたら、かなり良かったのです。この方向で中村貴志の歌唱を追求していきます。
それにしても、この2日間関東は不安定な天気でした。雨には降られませんでしたが、とても寒かった! 一体どんな天候でしょう! 風邪をひかなければいいけど…。