20世紀 日本のうた クロニクル
〜あの時、このうたが流れていた〜
第2回 1931年〜1960年 第二次世界大戦がもたらしたもの
2010年3月18日(木) 無事終了
愛知県芸術劇場中リハーサル室
主催・お問い合わせ
ミュージック・ステーション052−242−7901(FAX共)
後援
愛知県、愛知県教育委員会、名古屋市、名古屋市教育委員会
(財)名古屋市文化振興事業団
名古屋開府400年祭パートナーシップ事業
テノール:中村貴志
ピアノ:金沢昭奈
古賀政男 影を慕いて
中山晋平 東京音頭
貴志康一 赤いかんざし
平井康三郎 平城山
大中寅二 椰子の実
林伊佐緒 出兵兵士を送る歌
江口夜詩 月月火水木金金
飯田信夫 隣組
古賀政男 そうだその意気
瀬戸口藤吉 愛国行進曲の替え歌
服部良一 蘇州夜曲
下総皖一 たなばたさま
海沼實 里の秋
万城目正 リンゴの唄
清水脩 サーカス
伊福部昭 熊祭に行く人を送る唄
團伊玖磨 紫陽花
中田喜直 木兎
石桁真礼生 汚れた掌
小山清茂 けむり
中田喜直 夏の思い出
古関裕而 長崎の鐘
アンコール
中村八大 上を向いて歩こう
中村貴志プロデュース・シリーズVol.9「20世紀 日本のうた クロニクル」第2回は1931年から1960年までの日本のうたを取り上げました。
日本は1931年の満州事変を皮切りに、1937年に日中戦争を開戦、1941年に日本軍が真珠湾を攻撃して、アジア太平洋戦争を開戦しました。世界は人類史上最大にして最悪の第二次世界大戦へと突入していきました。限られた時間でしたが、当時の日本の状況、日本はなぜ戦争に向かっていったのか、政府はいかにして国民を統制していったか、いかにして大政翼賛制度を作っていったか、当時の音楽界の状況、音楽家の置かれた状況、いかにして音楽界における大政翼賛制度を作っていったか、「うた」だけでなく、当時の資料もあげて克明にお伝えすることを心がけました。戦中のうたとして、軍歌だけでなく、辛い時代を懸命に生きた人々の密かな楽しみであった替え歌(『愛国行進曲』にのせて、時の首相、東條秀樹のはげ頭を揶揄したもの)も歌いました。また、アジアへの侵略行為、植民地拡大は、非道を極めた反面、民族音楽学に発展をもたらしました。そして、訪れたのが「大陸ブーム」。そのブームに乗ってうたが作られました。戦時中の音楽界の状況がご来場下さった皆様に伝わったことを願っています。
さて、
第1回ではとても緊張してしまった僕ですが、今回は落ち着いて歌うことができました。ほとんど汗をかきませんでしたしね(笑)。僕自身満足いく歌唱ができたと自負しています。
戦時中のうたを取り組ませて頂いて今回で2回目。改めて、当時の人々の苦しさを痛感するとともに、その中でも懸命に生きた人々のたくましさを感じました。第二次世界大戦終戦から65年経ち、その間、日本は戦争のない状態が続いています。しかし、世界に目を向けてみますと、いまだ戦争が絶えません。日本は、もしかしたら、戦争の脅威にさらされているのではないか、僕はそう思うのです。僕は「日本のうた」を通して当時を振り返って、あのような状況が二度と起こらないように、そして真の平和が訪れることを願って、今回に臨みました。皆様にそれが伝わりましたら大きな幸いです。
2010年3月9日(火) 第1回 1901年〜1930年 日本のうた花開く
2010年3月30日(火) 第3回 1961年〜2000年 高度経済成長とともに
と連続企画