この冬一番の寒気が日本列島を覆う毎日ですが、活力十分の中村貴志はそれにひるむことなく、東奔西走しました。
まずは13時30分から兵庫県神戸で"コーロ ムジカヴィーヴァ"の指導。1ヶ月半ぶりに伺いました。現在は次回演奏会に向けてG.フォーレの『レクイエム』を練習しています。なんやかんやで、本番が4ヶ月後を切りました。早いものです。
しかし、皆さん、かなり良い感じで歌えています。この段階で言葉を付けて、全部歌えるのは非常に頼もしい。3回目の演奏会で合唱団としてのまとまりができてきました。来年4月18日の本番で今までよりもより素晴らしい合唱を披露できるに違いないという手応えをしっかり感じました。
次は大阪府泉大津に移動(大阪湾をグルッと回ったことになるなぁ)。すると、南海本線泉大津駅の難波方面は高架になっていて、びっくりしました!
18時30分から26日(土)に本番を迎える大阪シンフォニカー交響楽団「感動の第九」の3回目の合唱練習。マエストロ寺岡清高さんが指導しにお越し下さいました。
しかし、合唱団の反応がすこぶる悪い。マエストロ寺岡さんはそれにめげず、懇切丁寧に練習を進めて下さいました。寺岡さんは人格者です。僕はイライラ(苦笑)。言われてからやるようではいけません。しかも、僕もこの前の練習で同じことを言ってますし。取り組みが甘いんじゃないかな。それと、想像力が足りない。曲の解釈はもちろんのこと、どんな演奏を聴衆に聴いてもらいたいのかという探求も必要です。逆に、自分が聴く側の立場だったら、どんな演奏を聴きたいのかを常に想像してほしい。
まぁ、練習の最後のほうでかなり良い音楽をしていたから、善しとしよう。でも、その音楽が最初からできていないといけませんよ! できることは最初からやること! 演奏は、音を出してしまったら、やり直しができないのです。まさに瞬間芸術。すべての瞬間に自らを賭けて、すべての音に気持ちを込めていくのが演奏芸術の在り方です。
今年の"大阪シンフォニカー感動の第九特別合唱団"は僕が「感動の第九」の合唱指揮をお引き受けした中で一番素晴らしい出来になるはず! その自負をもって本番まで臨んで下さい。
今日はフランスの近代音楽とコテコテのドイツ音楽に接しました。両者は全く違います。水と油ほど違います。音の捉え方が違うんですね。
ドイツ音楽は哲学的。すべてに人間の思考あるいは感情の意味付けがしっかりした構築の中にあります。一方、フランス音楽はオブジェ的。音が存在さえすればいい。意味付けよりも、音そのものを楽しみ、音色を探求していく。特に、近代以降のフランス音楽はそういう傾向が強いように思います。これはあくまでも僕の考えですけど。
こう見えて、僕はフランス音楽も好きなんです。大学生時代はフランス歌曲を勉強してましたしね。いつかまたフランス歌曲を歌えたら良いなぁ。