「オペレッタ『いのちのうた〜アリとキリギリスの物語〜』5回目の上演に向けて」
徒然
10月19日(土)に開催される「長太優子&谷村悟史ジョイントコンサート♪」で、僕が作曲したオペレッタ『いのちのうた〜アリとキリギリスの物語〜』が上演されます。昨日、スタッフを交えた最終通し稽古が行われましたので、伺いました。
このオペレッタの関西初演をご覧になって是非やりたいと取り上げて下さったソプラノの長太優子さん、今回初めてご一緒させて頂いておりますが、彼女の演じるアリは働き者で堅実、でもその生き方に思い悩む役柄ゆえ、ソプラノらしい華やかさやきらびやかな高音はありません。しかし、長太さんは中低音がよく響き、台詞回しが巧みで、役の心情の移ろいをうまくとらえ、アリを見事に演じておられます。
キリギリス役の谷村さんとはオペラの合唱で度々ご一緒し、彼のデビューとなったモーツァルトのオペラ『コジ・ファン・トゥッテ』では指揮をさせて頂きました。今回はそれ以来、5年半ぶりに彼のパフォーマンスに接していますが、格段に歌が上手くなっていて、実は驚きました(笑)。キリギリスは自由奔放に自らの道を突き進み、何でも感動する役柄なので、幅広い表現が求められます。また、音域も広く、高音連発の歌もあります。それらを見事に歌っている谷村さんを拝見し、彼の成長を心からうれしく思っています。
ピアノは若手ながら、メキメキと頭角を現している前川裕介さん。僕のピアノ・パートは弾きにくいことで定評がありますが(笑)、どちらかというと、オーケストラをリダクションしたようなピアノ・パートから色彩豊かな音を紡ぎ出し、二人の歌手をしっかり支えてくれています。
その他、ほんのちょっとしか弾かないヴァイオリニストやスタッフも若手ばかり。若い音楽家、舞台人たちがひたむきに舞台を作る姿を是非応援して頂。「人それぞれ、どう生きるのか」を問うたこのオペレッタを是非ご覧頂きたい。19日(土)、池田市民文化会館小ホールにて14時開演です。当日券が販売されます。皆様のご来場をお待ちしております。
