名古屋の住み処の最寄り駅の木々が色づき始めました。近鉄特急の車窓から見える山の木々も少しずつ色づいているかな。
今日は特急の中で一睡もしませんでした。こんなことは珍しいこと(笑)。お陰で読書もできましたし、僕自身について考えることもできました。思いがけず、有意義な時間を過ごせました(笑)。
今日は大幅に遅れる可能性を考慮して、先週よりも1時間早い特急に乗りました。遅れることなく無事到着。1時間遅れて練習が1時間減るのは痛い。特に練習時間が少ない場合は。
今日も先週の日曜日と全く同じコース。
昼過ぎから30日(日)に本番を迎える「ヘンデル:メサイア・コンサート」の2回目の練習。本番は来週だ! 今日からソリストが合流しました。時間が限られているので、練習をどんどん進めないといけませんが、細かいところまで追求もしたい。そのせめぎ合いです。まぁ、なんとかやれたかな。あとは29日(土)の最終練習までに演奏者の皆さんが音楽にどこまで踏み込めるかにかかっています。僕は手応えを感じています。無謀ともいえる計画でしたが(笑)、皆さんが真摯に取り組んで下さって、熱い演奏になりそうです。
夜は奈良県大和高田市で「ときめきの第九」日曜日組の指導。『第九』とヘンデルの『ハレルヤ』は最後まで到達。ベートーヴェンの『合唱幻想曲』は最初の部分に歌詞をつけることができました。ここまでつけば、後は同じ歌詞の繰り返し。ひとつの山場を越えました。さぁ、これから音楽作り。「ときめきの第九」の音楽を深めていきます。
「中村さんはいつも楽しそうですね」とよく言われます。はい、楽しいです。今日もそうです。『メサイア』も楽しかったし、「ときめきの第九」も楽しかった。音楽活動において、どんな状況、どんな条件でもやると決めたら、楽しまないと損だと思います。何よりも人が一所懸命になって物事に取り組むという姿は美しいですし、感動します。
例えば、今日の『メサイア』の練習。皆、限られた時間の中で良い音楽を作ろうと精一杯頑張ります。そうすると、その気持ちが音に反映されます。そして音楽は熱を帯びてきます。
例えば、「ときめきの第九」。ドイツ語もわからない、英語もわからない、まして楽譜も読めない人がベートーヴェンやヘンデルの作品に取り組む。最初はちんぷんかんぷん。それでもめげずに一所懸命取り組んで壁を越え、少しずつできるようになる。これは大変な努力です。自分自身に挑戦して、自分自身の能力を上げていく。すごいことです。
これこそ生きているという証だと僕は思います。命のきらめき。僕はプロの音楽家ともアマチュアの演奏家とも音楽をします。しかし、プロもアマも関係なく、こういう姿勢で音楽に取り組んだ時、素晴らしい音楽が紡ぎ出されると思うのです。