43年前に公開された映画の話題です。
劇場版銀河鉄道999
画像と音声がデジタルリマスターされたドルビーシネマ上映が先週14日から始まっています。
初上映は1979年、本作でハーロックが親指で瓶牛乳のキャップを押し開けるシーンを真似して牛乳まみれになった中学二年生が私です(笑)
一度リバイバル上映を観ているけどそれでも約40年ぶりかな?
確かりん・たろう氏初の劇場アニメ監督作品がこれだったんじゃないかな?
当然ですがCGは一切使われていません、全て手書きのセルアニメです。
ですので主線が擦れていたりグニャグニャしていたり不安定な面が多いです。
(松本零士先生の絵柄自体が主線がグニャグニャしていますので良いと言えば良いのですが)
それでここまでのクオリティの作品を作るのは相当な労力だった事でしょう。
技術的には今の方がはるかに上回っていると思いますが、プリミティブな凄みはこちらの方が圧倒的です。
技術的な所では、今では当たり前な技法の「透過光」
セル画をフィルム撮影する際に光を透過させたい箇所以外を塗り潰したセル画に背後から光を当てて光源や光線の表現をする技法ですが、当時はこれが最先端の技法でして。
この透過光をかなり頻繁に使っているのがちょっと食傷気味に感じられたかな?
個人的には、鉄郎はチビでガニマタのジャガイモ顔でこそだと思っているので、イケメン系(むしろ「宇宙海賊キャプテン・ハーロック」に登場する台場正を思わせるルックス)にリファインされた劇場版はちょっと違和感が有りまして・・・でもTV版だと性格が幼すぎるんだよな(汗)
あと、メーテルとエメラルダスが実は姉妹だと言う設定はこの頃にはまだされていなかったんですよね。
初出は何だったんだろう?女王プロメシュームの正体が「千年女王」雪野弥生だと言う設定も有りますが・・・まあ松本先生のスターシステムですし、この辺はブレが激しくても仕方ないですね。
それとキャストのクレジット、物故されている方の名前も多くちょっとシンミリしてしまいました。
本作のもう一人のヒロインと言って良い999号食堂車のウェイトレス「ガラスのクレアさん」いい声だなぁ〜と思ったら麻上洋子さんでした、ずっと川島千代子さんだったと思っていたので調べてみたら、TV版が川島千代子さんで劇場版が麻上洋子さんとの事でした。
ともあれ「そうそう、こうだった!」と「あれぇ?こんなだったっけ?」の2時間10分でした。
明日からは劇場版二作目の「さよなら銀河鉄道999」ドルビーシネマ版の上映が始まります。
しばらくは第一作との併映となり、二作のハシゴをする事も可能ですがちょっとそんな体力はありません(笑)来週以降に二作目だけを見て来ようと思います。
あと今回の上映に合わせ、1979年公開時のパンフレットの復刻版が販売されたのですがすでに完売となっています。
通販も無いようで残念だと思っていたのですが、いずれの作品も当時のパンフレットが意外に手頃な値段で中古が出回っているようですので、そちらを探してみようかな?と思っています。