試奏としては一段落した感のある今回の企画ですが、実は動画撮影の最中にトラブルが発覚しております。
前回は
こちら
LUMBER JACK
個別の試奏動画を撮っている時に「あれ?何か変だな?」となりまして・・・
その動画がこちらです。
酷いブチブチ音
この製品は説明文に「破れたスピーカーのような音」とあり、確かにその音だ=やはりエレハモは変な物を作るなぁ〜。と思っていたのですが、これは明らかに異常な音色です。
タチの悪いファズのような音色ではあるのですが、全く魅力的な音ではありません。
しかも筐体が熱を持ち始めました。
この段階で試奏を中止し、自宅に帰ってから点検して見る事に。
その為、一連の試奏動画の途中から本機の動画が無くなった訳です。
目視では異常は見つからず
このエフェクターは電池は使用出来ません。
消費電力が大きいため、電池だとあっという間に消費してしまうのでACアダプター使用となっています。
使用されているICの中に可変レギュレターのLM317やチャージポンプICのTC7660が有るので、多分増幅回路の動作電圧を変化させる事で歪みを作っているのではないかと推測します。
先の動画の音色のブチブチ感は、電圧が下がってマトモな増幅が出来なくなっている音にも思えます。
なお、スピーカーが破れたような音のイメージはこちらが判りやすいかと。
Rumble/Link Wray
1958年に発表されたリンク・レイの曲です。
(画像は別の映画から転用されている物で、楽曲とは関係有りません)
歪んだギター音で録音された楽曲としては世界初あるいはそれに近いのではないかと思います。
まだファズなどのエフェクターは一般的でなく、リンク・レイは歪んだ音を得る為スピーカーにナイフで穴を開けて録音したと言う逸話があります(伝聞で真偽の程は定かではありませんが)
ですので試奏でもついつい(笑)
弾いてしまいます(笑)
もとい。
筺体の温度が上がってしまうのは、多分レギュレーターの放熱ではないかと思うのですが、それにしても顕著過ぎます。
貼り付け式の温度計で測ってみる
簡易的な温度計なので精度は高くありませんが、参考にはなるだろうと言う事で計測してみました。
通電状態で数分間放置してみたところ・・・
およそ35℃まで上昇
通電させていないOD GLOVEと通電させているHOT TUBESがいずれも22℃程度なのに、これは明らかに異常です、ICがイカレているのは間違いないと判断しました。
ここまでの状況をまとめ、エレハモに現物を楽器店経由で送付し修理見積もりを依頼した所、故障個所は複数のICに渡り修理費用は何と新品の実売価格を上回る事が判明。
見積もり費用を差し引いても同程度の中古品を買うのと変わらない出費となります。
元々が中古購入ですし、修理にかかる出費と時間など諸条件を総合的に判断し、修理は中止する事としました。
あまり人気の無い物のようで中古品のタマ数は少ないのですが、見かけた時に買えば良いだろうと言う判断です。
修理を中止した本機はケース等を自作エフェクターの部品として流用しようと思います。
と言う訳で、6回に分けました今回の記事はこれにて終了です。