公開しそびれていた試奏動画の第3弾「GUYATONEマイティマイクロシリーズ特集」です。
なお試奏に使用したベースはKAWAI F-2Bでアンプはスタジオのハートキーと、前回紹介した組み合わせです。
GUYATONE STm5 コンプレッサー
これ、凄く真面目に作られたとても良いコンプレッサーだと思います。
同じ「真面目」でも、BOSSやMAXONとは違うタイプの真面目さですね。
BOSSは会社員的な真面目さで、MAXONは学者っぽい真面目さ。
それに対して、GUYATONEは職人的な真面目さを感じます。
見方を変えると、採算度外視的な「べらんめぇ、良いモン作ってりゃお客さんは付いてくれるんでぇ」と言う江戸っ子っぽい感じですね。
ところが時代はそれを求めていなかった・・・このマイティマイクロシリーズがまさにそれだったのです。
品質管理などのコミニュケーションが取りやすい国内の工場で生産した事は大英断だったと思いますが、多分これは売れても儲けにならなかったのではないかと・・・
価格設定も、このコンパクトな見た目からしたら割高に感じられてしまったのも敗因の一つでしょう。
一番の敗因はデザインが野暮ったくて視認性が良くないと言う、見た目の残念さだと思いますが(汗)
なお、このシリーズの特徴でもある「ストンプガード」私は必要性を感じない(むしろ邪魔に思う)ので取り外しています。
回路的には、MXRダイナコンプに代表されるOTA(CA3080)を心臓部に持つコンプレッサーです。
このコンプレッサーのキモは筐体中央にある3ポジションのミニスイッチで、音色のキャラクターが「ブライト」「ノーマル」「ソフト」と変わります。
「ブライト」はモダンなハイファイ系っぽい雰囲気になり「ソフト」は角の取れたレトロな味わいのある音色になります。
私は「ソフト」が好みかなぁ・・・
中央右側に付いているツマミはアッテネーターで、入力に最大-14dBの減衰を掛ける事が出来ます。
出力の高いアクティヴサーキット登載のベースでありがちな入力で歪んでしまう現象を回避できると思います。
(私所有の楽器ではそこまで出力が高い物は無いので、検証出来ていません)
GUYATONE ODm5オーヴァードライヴ
モロにチューブスクリーマー(TS)系のオーヴァードライヴです。
こちらも3Pスイッチが装備されていて「クランチ」「ローカット」「ヴィンテージ」とされています。
TS系回路を元にしたブティックメーカー製のMOD物に良く有るクリップダイオードの切替スイッチと同等だと考えて良いと思います。
本当は中身を見て検証したいのですが、このマイティマイクロシリーズは基板固定などが面倒な形になっていて、ちょっと分解しにくいのです(汗)
もっと余裕のある筐体サイズなら、こんな面倒な形にしなくて済んだのではないかとも思いますが・・・
とにかく私は「裏蓋に何かが固定されていて本体と配線が繋がっている」と言う構造が大嫌いなのです。
もっとも、分解する事を想定して設計されている訳ではないので、私の意見は言いがかりもいい所ですね(笑)
音色的には、もしかしたらベースに使うには薄味かなぁ?と感じる部分も有るかも知れません。
モードスイッチは「クランチ」で、エフェクターでは歪ませずブースター的に使ってアンプに負荷を掛けて歪ませると言う方向で使うのが私の好みに合うかな?
アッテネーターは私には無用な物です(汗)
メーカーがもう無いので中古でしか手に入らないと言う部分が残念ですが、高価なブティック製TS系MOD物よりはるかにお手頃です。
GUYATONE SSm5ソニックシェイパー
任意の周波数にピークを持たせて際立たせるデバイスで、いわゆるエキサイターに分類されると思います。
スライドスイッチは2ポジションで「カラー/真ん中のツマミ」の設定が効くかどうかを切り替えます。
この「カラー」は、強調する帯域のピークを移動させる物なので、OFFにすると強調箇所を設定しないと言う事になります。
正直を言うと、これはとても使い方の難しいデバイスだと思います。
さりげなく使うのが格好良いと思うのですが、さりげなさ過ぎて「要らないんじゃないの?」となってしまいます(苦笑)
派手に使うにしても、どこで使うかが問題ですね。
判りやすい所としては、スラップ奏法に似合う音色をこれで作っておくと言う使い方かな?
これもアッテネーターが付いていますので、大入力で歪まないように出来ると思います。
GUYATONE STm5+ODm5
コンプレッサー+オーヴァードライヴでの試奏です、この組み合わせは大好物なのです。
ギュっと潰してからジュワーっと延ばす感じの音作りが好みです。
昔はコンパクトのコンプは大嫌いだったのですが、ここ数年(十数年か?)はその味わいに気付き、今やコンパクトのコンプは15台(複合機除く)所有しています。
多分にコレクション的な物から持ってるだけで使い道が思い付かない物も有るのですが(笑)
・・・コンパクトのコンプを並べると赤い物ばかりになるんだよなぁ(笑)
その中でBOSSだけが青いと言う、意外な所での反骨心を感じたりもします(笑)
それからすると、GUYATONEの紫メタリックってどうなんだろう(笑)昔は黄緑色だったし(笑)