「けいおん!highschool」単行本を入手しました。
極力ネタバレは避けておりますので、未見の方もご安心して続きをどうぞ。
表紙
新部長の梓と憂、純の3年生3人組です。
憂が手に入れたギターはFenderストラトキャスター。
メイプルの1ピースネックにスモールヘッドと、1950年代の仕様(多分1957年型)を再現したモデルです。
この塗装色は・・・サーフグリーンかな?
当時のFenderは追加チャージを支払えばカスタムカラーを選ぶ事が出来まして、その中の一色です。
しかしこのグリーン系、意外に希少色です。
一見グリーン系に見える現存個体でも、ブルー系が変色してしまった物である事が多いです。
サーフグリーンはFender-JAPANで現在生産されている57年モデルには有りません。
(62年モデルのサーフグリーンは生産終了との事)
Fender-USAの「50'sクラシック」でなら
ドンズバそのものの仕様が有りますので、それでしょう。
姉の唯がそうであったように、多分「お店で見かけて一目惚れ」での入手ではないかと思います。
裏表紙
裏表紙はメディアでの露出が少ないですね。
中央が顧問の山中さわ子、両側に新入部員が2名。
眼鏡にノートPCが奥田直(おくだ なお)金髪碧眼が斉藤菫(さいとう すみれ)
新入部員はいずれも初心者で、楽器は全くの未経験です。
直がPCを使った打ち込みで作曲や作詞、ライヴではPA操作を担当しています。
いわゆる「マニピュレーター」と言うポジションですね。
菫はドラムスを担当。
その菫が何故軽音部の部室に現れるようになったのか?その出自は?
この辺が少し意外な展開でもあります、これは読んでのお楽しみです。
それと今回注目すべきは表紙の色。
既刊の単行本4巻が赤・青・黄・紫とキャラクターのイメージカラーに沿っていて、この高校編で
ようやく緑が使用されました。
この「高校編」が正当な続編です。
先の「大学編」の方が外伝であると考えるのが妥当ではないかと思います。
内容的にも、この「高校編」の方が良く練られていて小ネタも効いています。
さらに注目する点をいくつか。
・梓の成長。相変わらず空回り系ではあるのですが(笑)後半は精神的な成長が見て取れます。
・憂はやっぱり唯の妹(笑)出来た妹である事は変わりないですが、やっぱり唯の妹だと判る部分が多々(笑)ますます可愛いですね(笑)
・純のフリーダムさに輪が掛かっている(笑)ベースを弾いている描写が全く無いのはどういう事かと(苦笑)「湿度の高い日/雷の日」に注目(笑)
・新入部員両名の微妙な噛み合わなさ。これが噛み合うようになって行く過程はもうちょっと頁が欲しかったかも・・・
・さわちゃんが益々ウザい(笑)本人は否定しているが担任を外されたのには理由が有るに違いない(笑)
しかし良く考えてみると、軽音部員は毎年順繰りに入れ替わって行く訳です。
その中で、歴代部員全員と接触するのは顧問のさわちゃんだけなんですね。
そう考えると、この「引き」が正解だったのかも。
ともかく、これで「けいおん!」は完結でしょう。
蛇足である事は否めませんが、ある意味で「これでおしまいにする」と言う意気込みが見える大団円です。