いよいよ後編です。
ピックガード(PG)交換ですが、これが意外に手間になる事も有ります。
取ったらそのまま新しいのを付けておしまい、と言うケースが意外に無い気がします。
細かい所が微妙にズレてしまっている可能性が有るのです。
それを踏まえて・・・
PB素っ裸!(笑)
PGの変形に釣られて変形してしまっているネジ穴もいくつか有ります。
で、新しいPGを合わせて見た所、やはり取り付け穴の多くがズレてしまいます。
やはり、取り付け穴は全部を一旦埋めてから開けなおすのが良さそうです。
穴埋め
穴埋めに使うのはタモの丸棒、直径3mmです。
元の穴を3.2mmのドリルで一旦掘り直し、棒の先端に接着剤を塗って穴に差し込みます。
0.2mmのスキマ(実際は外周に沿った0.1mmのスキマ)が接着剤によって埋まるような感じになる訳です。
接着剤が乾いたら、カッターナイフの刃を使って飛び出している部分を切り落とし、整形します。
整形完了
塗装面にキズを付けないように細心の注意で・・・
それでも多少のキズを付けてしまうのですが(苦笑)
幸い、PGに隠れて見えなくなる所なので気にしない事にします(苦笑)
しかるのち、再度PGを乗せて穴位置を決め、ポンチで穴のセンターを出しておきます。
下穴を開孔
埋めた穴のちょっと上に新しい下穴が開けられているのが判るかと思います。
下穴のドリル径は2mmです。
この作業を取り付け穴の個数分繰り返し、いよいよPGの取り付けです。
取り付け完了です!
ノブを取り付け、弦を張り直してチューニングして完成!!
ちょっと雰囲気が変わったかな?
ピックガードの色合いが濃くなったので、ちょっとコントラストが強い感じになったと思います。
ボディ部をアップで
黙ってたら判らないレベルかな?(笑)
ピッタリです
歪みやそれによる浮きなどが一切無くなりました。
この角度だと、PGの白の層が凄く茶色い色になっているのが判ると思います。
「ちょっとレリック処理が強すぎるんじゃなイカ?」とも思います(苦笑)
Fenderの良い所って言うのは、こんな45年前の楽器でも今手に入るパーツで直せるって言う所だなぁ。と実感です。
まあ、それだけFenderが「世界標準」になっていると言う事でもある訳です。
これがもし同年代の他社製品なら、パーツが入手出来ないので現状のまま諦めるか、あるいは加工/改造をして現在手に入る部品を使うようにするか、となる可能性が大ですから。
以上、65PBパーツ交換の顛末でした。
今回のパーツ発注には山崎ギター工房・山崎さんに多大なご協力を頂きました。
この場にて厚くお礼申し上げます。