今日は、私の家の冷蔵庫が壊れたお話です。
もう何年も使った冷蔵庫が突然壊れました。まったく冷えなくなってしまったのです。あわてて代替品を買いに行って今日それが届きました。
ここまでは当たりまえの出来事でしたが、トラックが家の前に着いて配達員が壊れた冷蔵庫を部屋の外へ運び出そうとした時、どのように動かしても部屋から出ないのです。
この家を建てた時入れたのだから出ないわけは無いのですがどうしても引っかかってしまうのです。その冷蔵庫が置かれていたリビングには出入り口が二箇所ありましたが、どちらもまったく同じ条件でした。
部屋に居た私まで呼び出され現場を見に行ったのですが、確かに紙一枚どころではない引っかかる部分があるのです。ちょうど部屋の扉の戸当たりがひっかかっていました。
この冷蔵庫をその部屋に入れたのはもう4年近く前の話でしたが、当時を一生懸命思い出して冷蔵庫の扉をはずして入れた事をお思い出しました。
出入り口に斜めにに引っかかっていた冷蔵庫の扉を電機ドライバーで何とかはずし、その他幾つかの部品を分解してやっと一件落着となりました。
新しい冷蔵庫が車から下され、家の中に運び込まれてきましたが、又同じ問題が起こるのかとひやひやしていましたが、何事も無く簡単に収さめる事ができました。
前置きが長くなってしまいましたが、今日はモジュールのお話です。
難しそうに聞こえますが、要は規格寸法の大切さのお話です。
ご存知のように日本家屋は基本的に尺貫法を用いた半間、一間といった単位で出来上がっているのが普通です。現代ではそれがメートル法に置き換えられて多少の誤差が生まれたのかもしれません。
人間の腕の長さを基準として生まれた尺貫体系は、長年にわたってこの素晴らしい体系のために物事がうまく収まってきたはずでした。
今回の冷蔵庫事件は、現代のメートル法に移行したための若干の誤差が原因だったのかもしれません。
このように工業デザイン、つまり一般の道具をデザインする時それが置かれる環境、他の道具との関係を厳密に考慮しなければならないのです。これを管理するのがモジュールを管理する事の意味です。
この話、一般の生活者の問題というより専門の工業デザイナーや、設計者に求められる重要管理事項ですが、家庭内においいての小さな片付け物一つにしても、その考え方をしないと、とんでもない不都合にぶつかってしまう事をお伝えしたかった訳でした。

0