2010/9/14

映画「シャッターアイランド」の謎を解く。  
いや〜、秋ですね。 昼間はまだ暑さを感じますが、朝夕の
過ごし易さは本当に嬉しい限りです。 こんなに季節の
移り変わりを嬉しく思うのは本当、久しぶりです。

そんな秋の夜長はやっぱ[映画]ですね。そして早々
レンタルしたのは予告編が気になっていたデカプリオ主演の
「シャッターアイランド」。何の前知識もなく見たのは
大正解でした。 この映画、確か予告編では「見ざる・
言わざる・聞かざ」イヤ[目を離すな・誰も信じるな・
結末は誰にも言うな]が宣伝文句だったと思います。

監督スコセッシの演出は重厚で、編集の中にそのトリックを
含ませているのが、この作品の魅力だと思います。

「タクシードライバー」の時もそうでしたが、見ていて
楽しいとか、エンディングで事件が解決したりとか、
サスペンスでもない、壮大なテーマ(タクシードライバーの
時はベトナム戦争・本作では精神疾患の治療方)を
題材にしているが、この作品は一人の人間の運命・そして
彼が選んだ生き様を描いているに思えます。

では簡単に謎解きを解説して行きます。
これからはネタバレとなりますので、まだ見ていない方は
避けて下さい。見てから読む方が間違いなく面白いです。

・・・・・・・・以下ネタバレ・・・・・・・・・・・・

@映画が始まるといきなり、船酔いに苦しむ主人公がいる。
彼は時に「水が苦手だ」と言う。なぜか…

A島に降り立った保安官2人に対し、刑務管は一斉に
警戒心を高める。 それは劇中劇の始まりだからだ。

B院内への門の前で、保安官2人は銃の解除を明示られた。
主人公は難なく銃をベルトから取り外したのに相棒は
手こずっていた。  それは銃の扱いに慣れていないから。

C院内に入ると、精神疾患の囚人が手を振り笑顔を向ける。
それは彼が顔なじみだったから。

D更に首にキズをつけた女性囚人は「しゃべるな」と、
指を口に当て合図する。 それはこれがテストで「無駄口が
命取り」と伝えようとしているから。

E保安官が捜査を進める内に担当医の行方を尋ねる場面が
ある。 画面では確認することが出来ないが、確かに
目線が保安官助手に向いた後からの編集が行われている。
つまり助手こそが担当医であることを暗示している。

F映画は中盤から主人公が見る幻想を度々重ねて行く。
誰かが幻想を起させているのか?
サスペンス風にみればここから意図的な工作が主人公に
加えられたと推測もできるが、それは否定できる。
どんなに薬物を加えては元凶が無い者との食い違いは
不自然でおり、この段階は捜査開始から僅か2日間に対し、
2年の治療期間と安定剤の欠如による禁断症状の結論が
正しいと思える。

G終盤に差し掛かり、洞窟で見失われていた患者を発見する。
彼女は院内の策略を主人公に説く。
これに就いては色んな見方が出来る。「あの洞窟は誰も
近寄れない」そう、警備官が先に話していて。
なのに、入れた。 やはり彼の幻想か?それとも彼への
テスト結果を不利にしょうとする陰謀なのか?
いや、実際に精神異常となった元看護医師が実在していたの
かも知れない。

Hそして物語のラスト。 最後のテストの日である。
担当医は助手に扮し、主人公に近寄る。
何気ないセリフで彼がまだ事件を捜査中の保安官でいるのを
察すると担当医かうつむきながら、主治医に首をふり、
「完治出来ていない」と暗示する。
しかし、主人公は思わぬ言葉を話す…
「モンスターとして生きるより。善人として死にたい。」

そう言うと立ち上がり、彼はロボトミー手術を自ら
受け入れる決断をする。そしてその道筋、確かに彼は
主治医に軽く会釈を送っている。 この場面は編集でホンの
軽い程度にしか見えないようにしている。

劇中で主治医は「トラウマ=心のキズ」と、説いた。
更に精神疾患には薬物による精神安定とロボトミー手術に
よるコントローの二つがあると話している。
同作品が描かれている年代はその両方が併用されており、
現代ではロボトミーが行われることは殆どなく、薬物
治療が主軸となっている。

本作はある意味、強い意志や責任感をもつ人間ほど、
大きな感情への衝撃によって壊れ易いことを暗示してのかも
知れない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
で、話は終わりです。
この作品が映画の歴史を飾るとは思いません。(時代が時代ですから)

でもデカプリオの演技良かったですね。
良い意味でカッコイイ。

人は常に[情緒不安定]に陥り易い。 怒りや憎しみ・ねたにetc
その瞬間でも自身で葛藤し、正しい答え(自分なりに)見出せるか?
そんな想いで見ると、主人公の生き様が垣間見えるかも…






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