マルチチュードだのなんだのと言っても、んな新しい専門用語を追っかけていない人にとってはなんのこっちゃという話なので、まあ世間的にゆうたら、どおゆう話なんかというところを見取り図的に説明してみようかと思うのじゃ。
先日、WTOの勉強会の案内を送ってもらったので、こりゃひとつ勉強しとかにゃなるまいと寄せてもらった。
GATTからWTOという流れで、どっちも貿易上のルールの話なのであるが、GATTは輸出入する「モノ」に対する関税だの障壁だのって話だったのが、WTOは「投資」や「サービス」の貿易についても話し合うというところのものであって、より根元的に「世界の姿を変えようとする」ものなのである。
んで、これまでヒミツの交渉ばっかだったのが、シアトルで「大衆的にふっとばされる」というような事態を迎え、暗礁に乗り上げている。今回の香港WTOも、開く前から合意は無いっちゅうことが決まっている。
で、そんないつ決着つくともしれんもんを待っとってもしゃーないっちゅーことで、各国政府はFTA、2国間での貿易協定に乗り出している。
http://www.labornetjp.org/NewsItem/20041102nofta
んでやね、この貿易交渉というものは、基本的に各国が、自国の農業を犠牲にして、替わりに工業製品を売ろうというものである。
かつての日米コンパクトカー戦争の時には、日本はオレンジと牛肉を自由化し、そのかわりに車をアメリカに売った。結果、日本のみかん農家牛肉酪農農家は、ブランドのあるところ、例えば有田みかんとか松阪牛とか、おそゆうのを除いて、ただの網に6つ入って駅で売ってるみかんつくっているようなところは全滅喰ったのである。みかん山は荒れ放題で納屋はガレージになってるそうな。
また、投資の自由化ってとこでは、先月だか先々月だかの我が日本国のゼニの出入りのうち、貿易してでた黒字よりも、投資による利息、配当で入ってくる金額の方がでかくなったのだそうだ。
これは何を意味するのか?
ここにお金を3億円持っている人がいるとする。この人はお金をどうするか?昔ならば常識的には、商売はじめる事業を興すなどしてゼニを増やそうとした。生産手段にお金を投資して、労働者を雇用して、ゼニ儲けを考えた。
しかし、今や、そんな事をする奴はアホなのである。今や、どんな商売やっても「3億ぽっち」じゃ大資本に太刀打ちできないのである。村上ファンドみたいな奴に、3億円ぽーんと預け、それをファンド屋は外国にサラ金みたいな金利で貸し付ける。その方が安泰にゼニが入ってくるのである。
んで、「サービスの自由化」ってとこでは、フィリピンが介護労働者を受け入れろと言っている、タイがマッサージ師受け入れろといっている、という状態である。
これは何を意味するか?
「先進資本主義国の単純労働者」が、やる事なくなるのである。
田舎に帰って百姓になると言っても、農業も成り立たなくなるのである。
この危機は目の前に迫っており、それでうろたえた人たちがあせってとりあえず小泉に投票したりしている、という状態である。
この事態に対して、左翼がどういう方針を出せるのか、つーのが本題なのであるの事よ。
続きはまたね。
とかいって続きを書かないとかゆうのがありがちなのだが、とりあえず眠い。

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