産経新聞というのがたいがいものすげえメディアであるというのは重々承知の上だが、さすがにこいつらの価値観というものがどういうことになっているのかさっぱりわからないような事になっている。
>
ボランティア称し“震災泥棒”横行 「日本人は誇りを失ってしまったのか」
産経新聞 3月23日(水)13時36分配信
震災で東北地方の石油精製所が大きな被害を受け、食料や水を被災地へ車で運ぶのに欠かせないガソリンが不足する中、宮城県南三陸町で、自称・震災ボランティアの男が横転した乗用車からガソリンを抜き取るところを目撃した。被災地では車内の金品を狙う車上荒らしも横行しているといい、南三陸町では有志の住民が自警団を結成し、パトロールに乗り出した。(本間英士)
あたり一面ががれきと化し、住民の姿は見えず自衛隊員や消防隊員らしかいない南三陸町の沿岸部。取材していた21日午後2時ごろ、若い男が路上に横転した白いワゴン車の底部をバールで打ちつけているのに気づいた。しばらく見ていると、男は燃料タンクに穴を開け、灯油ポンプを差し込んで、中身を携行缶に移し始めた。近づいて「何をしているんですか?」と声をかけると、男は驚いた様子で言葉に詰まり、「ちょっと使うんです」。「あなたの車ですか」と尋ねると、目をそむけながら首を振った。
そこに偶然、宮城県警のパトカーが通りかかり、異変に気づいた警察官2人が約10分間、男に職務質問。男は解放されると、近くに止めていた軽トラックに足早に乗り込み、記者をにらみつけて立ち去った。
県警によると、男は職務質問に対し、「ボランティアとして県外から来た。ガソリンを使うつもりだった」と説明。車がもともと壊れていたことや男が反省の態度を示したことから、厳重注意にとどめたという。軽トラックには「新潟県中越沖地震支援」と記したステッカーが貼ってあった。
今回の震災では、東北地方の石油精製所が被害を受け、ガソリンが不足している。警察や消防など緊急車両の燃料は優先的に確保されるが、一般車向けの燃料は行き渡らず、被災者は開店しているガソリンスタンドを苦労して探し出し、4、5時間並んで給油している。
南三陸町では車内の金品を狙った車上荒らしも横行。約1500人が集まる「町スポーツ交流村ベイサイドアリーナ」駐車場で約10台のドアガラスが割られ、地元の芳賀善隆さん(67)らが自警団を結成しパトロールをしている。芳賀さんは「こんな大変な時なのに。日本人は誇りを失ってしまったのか」と寂しげにつぶやいた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110323-00000551-san-soci
>
なんなんだこの記事は。
「被災地で、横転した車からガソリンを抜き取って利用する行為」の、どこがどう倫理的に問題があるのだろうか?
「南三陸町の沿岸部で横転した車」であれば、まず津波に飲まれた車である。海に漬かった車は、乾かしてエンジンかかったとしても、燃えるのだ。まず、廃車は確実である。で、この車が廃車の手続きが取られるのは、だいぶ先の将来となるであろうが、その時点で、ガソリンタンクにガソリンが残っているかどうかなどという事が、この車の所有者にとって大きな問題になるのか?
ガソリンが不足して補給がままならない地域で、横転した車のガソリンを使うというのは、多くの人々を助ける行為である。このボランティアの人がどこのどういう人か知らないが、かなりいいアイディアである。
法律においては、この人は窃盗罪に問われるかもしれないが、それは為すべき行為である。
それを、この産経新聞の記者は、妨害し、全国にさらしものにして、自らのメシの種にしているのである。
この場合の正統性は法律的規範を越えて、明らかにこのボランティアの兄ちゃんの側にある。
産経新聞記者の「日本人の誇り」とやらは、被災者の支援を妨害し、愚弄する事なのかね?
そんなネタを拾うために、産経新聞の記者は、貴重なガソリン使って被災地に入っているのか。
「人の風上にもおけん奴ら」という感じがする。
目え噛んで死にさらせ。カスが。

30