己の足一本を頼りに幾多の難関を乗り越え、そしてハマりも乗り越え、¨蹴人¨(ケリンチュ)星矢はゴールドセイント達の待つ12宮に辿り着いた。
果たして、星矢のキックはゴールドセイントに通用するのか?攻撃力、防御力は最大まで高めている。後は己の脚力を信じ、ひたすらキックするのみだ!
バカな!何度蹴っても倒れる気配すら無い。こいつら危ない薬でもやってんのかよ・・・キックではゴールドクロスに傷一つ付けられないのか?
むぅ・・・・・・これはあくまで実験に過ぎない・・・仮定の話さ。
「もし彗星拳を使ったらどうなるのか?」
尽きる事の無い未知への探求心に突き動かされ、星矢はアルデバランに全力の彗星拳を放つ。
ズガーン!
キックではビクともしなかったゴールドクロスが粉々に吹き飛ぶ。何という威力だ。
久々に放った彗星拳の余りの美しさと破壊力に言葉を無くす。
こんな物に頼って生きてなんになろう。
「大ババ様!」
今更ながらキックの存在価値の無さを痛感する。キックだけでここまで来れただけでも俺の予想を超えていた。紫龍ぐらいであっさり葬られていてもなんら不思議では無かったねだ。「魂プレイ」第一回目にして失敗か?
運命(さだめ)ならね、従うしかないよ・・・
認めん!断じて認めんぞ!最後のコスモが燃え尽きるまで蹴り続けてやる!
聖矢の執念のキックでようやく沈むアルデバラン。
やはり今までの相手とは次元が違う。さすがはゴールドセイント。次の相手ははジェミニだ。
聖矢のアナザーディメンションキックが炸裂する。うぅ、コスモと体力の消費が激しい。ラスボスまで持つかどうか・・・・・

(何故にガイジン調?)

(ネガティブすぎる!)
幾多の激戦を乗り越え、遂に教皇の間にたどり着いた聖矢。なんとラスボスは教皇ではなかった。どこ行ったアーレス!

(はぁ?)
アーレスの代わりに待っていたのはシャドーというゲームオリジナルキャラ。むぅぅ・・・解せん!
きしょいので早いとこヌッ殺そう。
激しい激闘の末ラスボスを撃破。
終了
・・・・・なんだこれは?
キックだけでクリアーという自らに課した究極の試練を見事乗り越えたと言うのに、この全身を支配する
虚脱感は・・・・・・
おかしい、素晴らしい快挙を成し遂げたというのに何の達成感も感じることが出来ない。不可解だ。
・・・・・そうか、きっとまだ実感が沸かないだけなんだ。段々とこの喜びと充実感の波がくるのだろう。そうに違いない。
代一回目の魂プレイは見事大成功に終わった。しかし我がゲーム道に終わり無し。新たなゲームが俺の挑戦を待っているはずだ。鋭気を養い、再びチャレンジしたい。
では再びその時がくるまで、アディオス・・・・・

0