「Inner Suanctum(2007)/Saxon 89点」
CD紹介
ジャケ中メンバーショット(特にドラム)が、このアルバムの凄まじさを体現してしまっている一枚。
台頭してくる若手バンド達に遅れを取るまいと、年甲斐も無くがむしゃらにつっ走った結果、気が付いたら昨今のヨーロピアンメタルバブルの中心に腰を据え、未だ尚若さ溢れる(大人気ない)アルバムを作り続けているガッツ溢れる中年バンド。
こんな人達が元気にやってる限り、若いバンド連中がいくら頑張った所でノーチャンスだ。
ベテラン、いやむしろ文化財と言われてもおかしくないバンドが、肩の力入りまくりの無酸素運動全開で放つサウンドは感動を通り越し半ば呆れる。代わりにやれと言われても絶対無理だと誓える。
そんなオサーン達がモダン(バスドラとリフはユニゾンがデフォ)さやヘヴィネス(ペインキラー風)を必死こいて取り入れた結果、もろ90年台で使い捨てられた中古パソコンを巨大空冷ファンで死ぬほどクロックアップさして意味不明な迫力を備えたかのような、ある意味誰も勝てっこない存在感を放つことに成功してしまっている。
本人達がどれ程モダンさを追求しようとも、聴いてる側からはこれっぽっちもモダンさを感じる事が出来ない仕上がりには驚きを隠せない。
「ステージの上で死ねたら本望だ!」とか本気で思っていそう(死因は老衰)
余りシック過ぎる味わいのジャケだけが、年齢に相応しい風合いを醸し出している。
オッサンバンドが汗まみれでシャウトやメロイックサインを決めまくる姿を想像すると堪らなく勇気付けられる。
Official
http://www.saxon747.com/en/is/
myspace
http://www.myspace.com/planetsaxon

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