「Autumntales(2007)/Lyriel 88点」
CD紹介
壮大なSEからスタートし、三部作ファンタジー巨編的な展開を期待させる滑り出しだ。よし、来るなら来い!
ケルト魂に導かれ劇的且つメランコリーなメロディーを絶え間なく放出し続けるヴァイオリン。本当にいい仕事をしている。
それに答えるかのように哀愁の帯びたメロディーを魅力的な声質と共に、表現力豊かに歌いあげるボーカル。終始テンションの高いキャンディス・ナイトみたいで良い。
リードパートは殆どがヴァイオリンで、ギターはあくまでバッキングに撤している。そのギターが別に下手じゃないんだけど、何だかとっても邪魔。何というかキザみ方がしつこい。
きっと「俺はリードは弾かないが、キザみならまかせとけ」的なキャラなんだろうけど、変なところで自己主張してるがため、とっちらかった印象を受けてしまう。
ドラムも対して上手くもないし、なんだか80年代のダメドラマーライク。ようするにドタバタ。
でも終始バックでなっているウインド・チャイムは最高にイカしてる。でもこれはサンプリングか。
全身に弱点が点在してしまっているようなバンドだが、好きか嫌いかと聞かれれば間違いなく好きと答えてしまうだろう。
活字にすると、何故かあんまりいい事が書けないけど、本当に聴く価値の有るバンドだ。

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