やはりB'zのライヴに行ったからには松っちゃんのギターやプレイを無視する事は出来ません。また一緒に行ったやつもかなりのTAKフリークだったので、細かい所まで気付く事が出来ました。
今回も基本的にはダブル・カッタウェイを使用。乗っかっているピックアップがそれぞれ違うと思われる為、複数本用意されていました。カラーがゴールドのダブル・カッタウェイでPー90が搭載されているのは雑誌などでも見かけた事がなく新しいモデルだったのでしょうか?ビートルズのカバーの際にクリーンで使用していた為、歪ました時のサウンドは不明。
「ねがい」ではサドウスキーのストラトを使用。松っちゃんらしいカッティングを聞かせてくれました。サドウスキーはこの1曲のみだったかな。フリーダムのよくわからない形のやつも1曲のみ使用してました。
「だからその手を離して」ではデビューアルバムのレコーディングや当時のプロモーションで使用していた青いヤマハのMGーMUを使用。これは3本製作されたようですが、93年の渚園で火を吹いて爆発させられた為、最後の1本に…。まさかMGを持った松っちゃんを見られるとは。時代を感じさせるギターでした。
自分が過去に行った「Brotherhood」ツアーではちょうどギブソンからシグネチュアモデルが発表され、ライヴ全編通してキャナリー・イエローのレスポールでしたが、「Survive」ツアーで使っていた91年製のゴールドトップが彼のトレードマーク的な印象でした。

しかし、そのゴールドトップは引退しライヴで日の目をあたる事はなかったのですが、今回出て来たのです。レスポールを使う松っちゃんを見る事が出来たのです。「ZERO」で使用してくれました。ピックアップの詳細は分かりませんが、当時と違いゼブラになっていました。嬉しいなぁ〜と思っていた矢先、それはエンディングで起こりました。
91年製のゴールドトップを鳴り響かせ、両腕で頭の上まで持ち上げてフィードバックさせた後…。
放り投げました!!!
『えぇぇ〜…!!!!!』
そんな僕らの思い出がいっぱいつまった91年製のゴールドトップはステージの下の暗闇に消えて行きました。多分、下で誰かがキャッチしてると思うんだけど、度肝を抜かれました。
今回セットリスト的にもギターソロ爆発は少ないのですが、それでも期待してしまう曲もいくつかあります。全体的なプレイは言わずもがなライヴとは思えないほどのハイクオリティ、バラードやメロディ・フレーズは絶品でした。
しかし、聴きたかったあのフレーズが出て来なかった曲もあります。一つは「LOVE PHANTOM」の右手を上に突き上げてのレガート・タッピング。
『来るぞー…、 あれ???』
っていうソロでした。あまり記憶にないです。
もう一つはギター・キッズのマストソング「ギリギリChop』。これは相当練習した経験があるだけに本物が聴けるぞと思ったら、あのレガートなフィンガリングは一切聴けず、フルピッキング&トレモロピッキングを披露。最近松っちゃんの中で流行っているのでしょうか?残念な内容でした。
もちろんプレイ全体は非のうち要のない
『これ本当にライヴ?』
と疑ってしまうほどの完璧な演奏でした。だけど松っちゃんのお得意フレーズは封印され気味だったのでそこだけが惜しいなぁ。
それでもやっぱり松本孝弘のギタースタイル、自分は好きだなぁと再確認したのでした。