「誘拐殺人犯に貢ぐ者達 ― 対北制裁緩和か? ―」
時事ネタ
「「拉致再調査」「よど号犯引渡し」北朝鮮が約束」
(Yahoo:産経新聞)
「福田外交“危険な賭け”…北朝鮮経済制裁を一部解除」
(ZAKZAK:MSN産経ニュース)
タイトルとリンク見出しの通りである。
福田康夫・内閣総理大臣は、ついに日本国の安寧を放棄してまで北朝鮮をはじめとする特定アジア3国への便宜供与を全面的に推し進める、その歩みを踏み出し始めたことになる。
かつての「最低」森政権に次ぐ低支持率を更に更新し続け、後期高齢者医療制度では官僚の言いなり体質がもろに露呈してさっそく法律の見直しを余儀なくされ、各地の選挙では政治・政策すべてへの不満により敗北が続き――それでもなお、国民に対する信頼を補うどころか率先して下げようとさえ見受けられるこの体たらくは、果たして何なのか。
狂信を持つ者を、持たない者は決して理解できない。
福田康夫や山崎拓をはじめとする媚特亜政治家や高級官僚達は、国民にとってまさに「狂信者」といったところだろうか……あるいは、それだけ「特亜利権」のキックバックにまみれて抜け出せぬ「オイシイ」思いをしているのだろうか。どちらにしても、日本にとってこれ程の不幸は無いだろう。
リンク記事については、もはやツッコミ所の塊であり、政府の弱腰を論評するとかそれ以前の問題である。
北朝鮮が日本人拉致問題に関する再調査の実施や、日航機「よど号」乗っ取り犯関係者6人の身柄引き渡しへの協力などを約束したことを明らかにした。政府は「一定の前進」とみて、(中略)対北朝鮮経済制裁の一部を解除することを決めた。
上はYahooの記事より。
以下の記事内抜粋を見た上で、「一定の前進」の内容を吟味してもらいたい。
「日本側が拉致問題の真相究明と拉致被害者の早期帰国を求めたのに対し、北朝鮮は「拉致問題は解決済み」との従来の立場を示さず、被害者の帰国に向けた再調査を行う考えを表明した」
「よど号乗っ取りグループ犯の引き渡し問題では、(中略)計3人の引き渡しに協力することを約束した」
「北朝鮮側の関心の高い「過去の清算」「文化財返還」「在日朝鮮人の法的地位」などの問題についても意見交換したが、引き続き日朝間で協議していくことになった」
以上をもって「一定の前進」だそうである。
……もはや開いた口が塞がらぬ。「約束するする詐欺」に、日本政府はいったいどこまで国民の血税と生命と尊厳を垂れ流しに提供すれば気が済むのか!?
福田首相の売国・売国民ぶりは今に始まったことではないが、政府のスポークスマンとしての役割であることを加味しても、町村官房長官に対する信頼感もまた急速に失墜するだろう。このまま売国・国民締め付け路線の政府与党の上では出世し得るかもしれないが、もはや総理大臣の地位は(安倍辞任クラスのサプライズが無い限り)有り得まい。
ここまで保身的に振る舞う人間だとは思っていなかったので、我が目の至らなさを恥じるとともに失望もひとしおである……
横田さんの父・滋さんは13日、「なぜ、それくらいのことで『前進』というのかよく分からない」と不快感を示した。家族会代表の飯塚繁雄さんは同日の会見で、「家族会としては内容に満足していない。全体的にがっかりした気持ち」。事務局長の増元照明さんも「『拉致問題進展』の定義のハードルがずっと下がった。制裁の解除ありき、という永田町の勢力争いのなかで生まれたものではないか」と、不満をぶちまけた。
政府・与党からは、中山恭子首相補佐官が13日、「もう少し国内でいろいろ議論した後で十分だっただろう」と苦言を呈し、安倍晋三前首相は「再調査の結果を見ないで制裁解除を決めたことは評価できない」と切り捨てた。民主党の鳩山由紀夫幹事長も「やや拙速だ」と批判した。
今すぐ世論調査でもやれば、確実に2/3程度は「制裁緩和反対」を即答するだろう。政府内からも野党からも、当の被害者家族からも反対の声が色濃いのに、何故あえて「緩和を決定するかどうかの検討」ではなく「緩和を決定、内容を今後検討」にまでスキップしてしまうのか。
そこに「国家・国民の利益」以外のものが介在しているのではないか、そう考えざるを得ない。直前に「日朝国交正常化推進議員連盟」が山崎拓によって旗揚げされ、信じられぬことに超党派で70人以上もが参加したと言われるが(当初は100人超を目論んでいた、とも)、この動きが今回の結果に何らかの連動をしていた可能性もある。
我ながら陰謀論めいてはいるが、実際に裏取引でさんざん対北交渉をかき回し泥沼化させてきた張本人どもの動きでもあり、心配の種は尽きないところである。
……ともあれ、今求められるのは、志ある政治家(与野党、有力無名問わず)の声である。「国民の安寧なくして日本の平和なし」の原則に反する動きへの反発である。
言い方はよくないが、ここで一言でも声を上げなかったら麻生太郎氏の首相候補たる資格は(少なくとも右派支持の国民にとっては)失われるであろう。個人的には、安倍前首相に次いで一言でもこの問題へのコメントが聞きたい。否、聞かれなければなるまい。
とにもかくにも、家族会の皆様には誠にご心労の事と思う。
この「決定」が、速やかに撤回されて改めて「検討のための議論」へと差し戻される事を願う。……無論、北朝鮮に対して有効なカードは「音を上げて頭を下げてくるまで放置」一択なのだが。

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