「開廷60年 東京裁判を知ってますか」
上記は、5月2日に朝日新聞朝刊に掲載された社説である。
素朴な問いかけを装ったこの社説、しかし実のところは「東京裁判で日本は断罪されたのだ、その価値観や事実認定を否定することは許されない、朝日新聞や特定アジアの主張を全面的に受け入れろ(&靖国参拝もやめろ)」という強烈なアジテートである。
もはや「社会の木鐸」という自覚は、そこからは一切感じ取ることができない。完全に「日本以外の特定諸国のための新聞」に成り下がった感を改めて強くしたものである。
すでにいくつものブログ等でも批評されているが、私もさすがに突っ込んでおかざるを得ない部分に満ち溢れたこの社説は放置できない。
特に気になる部分を抜粋して触れてみることにする。
以下、抜粋とツッコミの繰り返しになる。
手抜きな面は否めないがご容赦願いたい。(苦笑)
>米国などの連合国が日本の侵略戦争を断罪し、
>政治家や軍部の責任を問うたこの裁判
断罪されたのは「戦争犯罪に対する責任」である。無論、戦勝国においても同様の「戦争犯罪」は多く行なわれたが、それらが裁かれることは遂に無かった。
また、「侵略戦争の罪」に該当する「
平和に対する罪」は、事後遡及によって司法原則をねじ曲げた事例として後世の国際司法学者から批判されるほどの「悪例」、「勝者の傲慢」とされるものである。
>一方、評価もある。日本軍による虐殺や関東軍の謀略
>などが裁判で初めて明るみに出た。
>ナチスを裁いたニュルンベルク裁判とともに、戦争と
>いうものを裁く国際法の流れの先駆けともなった。
虐殺や謀略の「証拠」とされる証言のほとんどは「偽証罪」に問われもしない「言った者勝ち」の酷い有様だった。それに対する日本側の「物証」の提出は、軒並み不当な理由で却下されてしまった。確たる物証より、裏付けすらない証言が(被告不利なものに限り全面的に)重用されたのである。
ニュルンベルク裁判でも似たような事例は多くあり、今ではこれら軍事裁判の恣意的な運用が批判され、現在の国際法による枠組みや各種規定への反省として反面教師となった。
>裁判は不当だという立場を貫くなら、あの戦後処理を
>やり直せと主張するに等しい。講和を再交渉し、米国を
>はじめ世界の国々との関係も土台から作り直す。
>そして戦争犯罪は自らの手で裁き直す。
>
>こんなことが果たして可能なのだろうか。
まさしく朝日新聞クオリティ。
こんな主張をしている論者など、日本いや世界のどこを探しても存在しないであろう。
裁判の不当性、運用の恣意、国際法に基づかず遡及法適用までして行なった罪状認定など、「裁判として問題があり不当だ」という説はもはや東京裁判において世界的に通説である。
しかし、その結果出された「判決」に関しては日本が全面的にそれを受け入れ、粛然と判決に基づく刑の執行をも受認した。
それは前述したように、「戦勝国により断罪された戦争犯罪・遡及法適用による戦争を起こした罪」に対するものであり、国際法上は不当な求刑・判決であったにも関わらず、日本政府は敗戦責任をとる形でこれらの執行を受け入れ、また各種国際条約により賠償措置なども完遂したのである。
判決や刑の執行は、日本がすでに受け入れたものであり、もはや覆すことは不可能である。
よって、それに基づく戦後処理もまた同様である。朝日新聞の非常識な概念によれば「
裁判と異なる事実認定を主張するためには、裁判そのものを破棄する必要がある」というトンデモ論法のようだが、もちろんそんな事はありえない。
たとえば、過去の史料が見つかって「A事件の真犯人は、すでに死刑を執行されたB氏でなく、すでに亡くなったC氏だった!」という事が明らかになった場合、A事件の裁判をやり直してB氏への刑の執行事実を過去に遡って消去し、C氏の墓を暴いて死体を電気椅子にかけたりするだろうか? それと同様のことを朝日新聞は述べているに等しい。
>東京裁判や戦争についての知識の少ない人ほど、
>今の靖国神社のあり方を是認する傾向がある。
例えば、特定アジアの国民や政治指導者は東京裁判の詳細や戦争についての客観的知識を持っていない。(彼らが国内用の捏造歴史を国定教育として叩き込まれているのは周知の通りである)
そして、彼らはほぼ全体的に「今の靖国神社のあり方」を全否定し、あわよくば無くしてしまえとばかりに日本へ内政干渉を仕掛けている。
また、この社説を書いた朝日新聞の編集部員も明らかに「東京裁判をよく知っている」とはお世辞でも言えまい。私程度のレベルでもこれだけツッコめる所に満ち溢れているし、東京裁判の当事者がその後行なった回顧などにおいてもその「必要性」はともかく「正当性」は否定されている事すら知らないのだから。
ちなみに、私はもちろん「東京裁判や戦争について知って」おり、「靖国神社のあり方を是認する」側である。
と言うより、しっかりとした事実を自分で文献などから調べて「知ってい」れば、戦後世代でも「靖国神社のあり方を否定」するようにはならないと思われる。「二度と戦争の惨禍を繰り返さない」と御霊に誓い祈りを捧げ、鎮魂と平和への願いを両立させることは
日本人の道徳観に符合するからである。
>朝日新聞の最近の世論調査で、驚くような結果が出た。
>聞かれた人の7割、とくに20代の9割が東京裁判の
>内容を知らなかった。
日教組の偏向教育の面目躍如と言えるだろう。
教育が普及している国の中で、自国の近現代史をここまで知らない国民が多いのは日本くらいのものだろう。
また、↑の世論調査は「平日に行なわれた面接方式調査」「候補者3000人中、有効回答率58%」であるらしい。各年代の人数配分も不明であり、平日ということで母体も偏るはずであり、サンプリングとして断定的に扱って良いものとも思えない。
最後に、朝日新聞へお約束の一言を。
>歴史を知らずして、過去を判断はできない。
>まずは歴史と向き合うこと。
・日露戦争、日中戦争に至るまでの熱心な戦争賛美アジ
・戦後は180度転向してGHQに全面協力(検閲等)
・北朝鮮を「地上の楽園」として賛美、世論を誘導
→政府に帰国事業推進の圧力をかける
・中国と記者協定を結び、中国に不利な報道はしないと約束
(国内メディアで唯一)
・NHK番組改編問題で、完全な誤報と判明した中川・安倍
両氏への圧力疑惑報道について一切の謝罪無し。
また、誤報そのものの否定もせずダンマリを継続中
お前が言うな!!

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