証拠能力皆無のガセネタ、と評してほぼ間違いない怪メールをこれ見よがしに「いざ」と自民党の喉元に突きつけたまではよかったが、何とその結末は「証拠を出し渋る間に敵(自民)によってネタの裏取りまでされて包囲殲滅」という情けの無い最期だった民主党。
永田議員は男を上げるどころか「問題児」ぶりに新たな汚点を付け加えてしまい、前原代表及び野田幹事長は「確証・証拠あり」と断言し続けてきた舌の根も乾かぬうちから「メールの真偽は問題でない」とし、事実上「叩けばホコリが出るはずだ」方式の魔女狩り弾劾であった事を明らかにしてしまいつつある。
確かに、メールの「主人公」として選ばれた堀江容疑者、及び武部幹事長(と二男)の関係が素人目にも「怪しい」と思わせるものであったのは事実である。与党幹事長自らが、公認候補ですらない一立候補者に対して(政治力学の結果とはいえ)ああも汗をかき、落選後も何かと世話を焼いていた印象が強い。
政治に敏感な人間であれば、等しく疑惑を覚えるに足る関係であったとは言えるだろう。
しかし……その疑惑を明かさんとするのに、よりにもよって「魔女狩り」という手段を取ろうとは。
日本の最大野党は、いつから旧ソ連や中国共産党のお家芸を我が物としたのであろうか……いや、この結末までを見てそれらに擬するのはむしろ「本家」にすら失礼と言うべきか。

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