2021/8/29

ハリケーン・カトリーナの記念日です  ニューオーリンズ

また今年も8月29日がやってきました。ハリケーン・カトリーナの16年目の記念日です。

8月23日にバハマ南東部に発生したカトリーナは、29日早朝にメキシコ湾岸にカテゴリー4の強さで上陸、ミシシッピ州のガルフポート、ビロクシ、そしてルイジアナ州のニューオーリンズに甚大な被害を与えました。

都市部の大半が海抜以下にあるニューオーリンズのもろさが露呈した惨事でした。巨大なミシシッピ川とポンチャートレイン湖に挟まれたニューオーリンズはこれらの湖や川よりも低く、堤防が決壊するといっきに水が街中に流れ込んでしまうのです。

もともと1718年にニューオーリンズが設立された当初は、ミシシッピ川に面した現在のフレンチクオーター周辺のみの小さな町だったニューオーリンズ。川沿いのフレンチクオーター周辺は川の流れで作られた自然堤防のために比較的町の中でも海抜が高かった訳ですが、その外の大部分は当時は沼地で人が住める状況ではなかったと言います。そこに人が住むようになったのは20世紀になってからポンプの技術が発達してからのこと。そういう経緯もあるので、浸水するのはある意味当然な土地なのですよね。

でも、だからこその独特な街並み(中心部にいまだにバイユーが残っています)と独特の文化なんですよね。
今は日本からニューオーリンズまで出かけるのはなかなか難しいですが、また気軽に行ける日が早く来ますように。

毎年この時期はハリケーンの季節です。今年は、8月23日ごろ発生したハリケーン・アイダがキューバ西部に上陸した後、8月29日の夜にルイジアナ州に上陸する見込みだそうです。当初はカテゴリー4の強さで上陸するのではと言われていましたが、最新の予報では、いったんカテゴリー4になった後、カテゴリー3に落ちてから上陸する見込みとのことです。被害が大きくなりませんように!

ところで、昨年話題に出したハリケーン・カトリーナのドキュメンタリー映画「Forced Change」は昨年から各地の映画祭で公開が始まっています。見てみたいですね。
ハリケーン・カトリーナのドキュメンタリー映画(2015/3/18)
https://black.ap.teacup.com/sumori/1604.html


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【過去のハリケーン・カトリーナに関する書き込み】
1周年 (2006年)  http://black.ap.teacup.com/sumori/36.html
3周年 (2008年)  http://black.ap.teacup.com/sumori/161.html
8周年 (2013年)  http://black.ap.teacup.com/sumori/1441.html
9周年 (2014年)  http://black.ap.teacup.com/sumori/1564.html
10周年 (2015年)  http://black.ap.teacup.com/sumori/1644.html
11周年 (2016年)  http://black.ap.teacup.com/sumori/1708.html
12周年 (2017年)  http://black.ap.teacup.com/sumori/1751.html
13周年 (2018年)  https://black.ap.teacup.com/sumori/1797.html
14周年 (2019年)  https://black.ap.teacup.com/sumori/1856.html
15周年(2020年) https://black.ap.teacup.com/sumori/1907.html
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2021/8/18

ニューオーリンズのジャズフェスが今年も中止に  ニューオーリンズ

ニューオーリンズのジャズ&ヘリテッジ・フェスティバルが中止になってしまいました。10月8日から17日まで、2週に渡って開催の予定でした。元々春に予定されていたものが秋に時期を変更した挙げ句中止。昨年と全く同じパターンを辿ってしまいました。

昨年とは異なり、今年は6月頃までは米国ではワクチン接種も進み、楽観的な雰囲気も広がっていました。ニューオーリンズでもイベントのキャパ緩和でライヴ・ハウスの営業が徐々に再開し、5月末にはセカンドライン・パレードも復活しました。

その後全米でのデルタ株広がりとともに状況は一変、感染は再拡大の局面に。ジャズフェスのキャンセルが発表された8月8日の翌日には、ルイジアナ州で確認された新規感染者は6,100人にのぼったとのことです。コロナのワクチンに対する是非が政治的な問題になっていることはよく言われていますが、ルイジアナ州は州全体としてはワクチン否定派が多い共和党の牙城。今日8月17日現在でもニューヨーク州やカリフォルニア州では1回接種を済ませている人が65%を超えているのに対し、ルイジアナ州では47%にとどまっており、それも中止の要因の一つになったと言われています。(ニューオーリンズを含むオーリンズ郡では60%程度とだいぶ高いのですが。)

7月の時点で、出演予定者の日割りも発表されていました。2019年にミック・ジャガーの入院によって中止になってしまったローリングストーンズが再び組まれ、主催者には今度こそ!という思いがあったと思います。しかし、今回も流れてしまいました。ストーンズはジャズフェスが中止となる寸前に、チャーリー・ワッツが健康上の理由により今回のツアーに参加しないことが発表されていました。感染再拡大により、ストーンズの今回のツアー自体も場合によっては危なくなるかもしれませんね。

ジャズフェス中止の発表から6日後、同じく10月に開催される予定だったフレンチクオーター・フェスティバルも中止が発表されました。このフェスも元々4月だったものが10月に移動していたものでした。10月に毎年開催されているヴードゥー・フェスティバルも6月の時点で早々に中止を発表しています。

一方、8月のサッチモ・サマーフェスは予定通り開催されたようです。

観光と音楽を売りにしているニューオーリンズにとって、大きなフェスの相次いでの中止は痛手であることは間違いないと思います。

いずれのフェスも2022年の通常開催を目指して動いているようです。今後の感染症の状況は予断を許しませんが、何とか無事開催できますように。
日本でも、オリンピックが感染爆発の中で開催され、まもなくパラリンピック、フジロック、スーパーソニックなどのイベントが控えています。それぞれ開催には賛否があると思いますが、大変なことになりませんように!本当に祈っています。
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2021/6/30

Irma ThomasとJon Clearyの新譜  ニューオーリンズ

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先日到着したアーマ・トーマスとジョン・クリアリーの新譜。レコード・プレーヤーが故障してしまって聴けていなかったのですが、この度プレーヤーを新調し、やっと聴くことができました。

これはニューヴェル・レコードというレーベルの「ニューオーリンズ・コレクション」としてリリースされた4枚の中の2つです。LPレコード直販のみのリリースです。本当はあと二つ(エリス・マルサリスとリトル・フレディ・キング)も聴きたかったのですが、1枚60ドルとあまりにも高価でとりあえず2枚だけにしておきました。いずれもコロナ感染拡大直前にレコーディングされた新録アルバムです。

いずれも凝ったことはしていないものの、丁寧な音作りで、充実した内容です。

Jon Cleary / So Swell (Newvelle NVN003)
https://www.newvelle-records.com/collections/shop-newvelle/products/nvn003-jon-cleary
ジェイムズ・シングルトン(b)とジョニー・ヴィダコヴィッチ(ds)という鉄壁なジャズのリズム・セクションに加え、ベテランのサックス奏者、ジェイムズ・リヴァーズも参加し、安定したサウンドを聴かせます。曲はリー・ドーシーの”Lottie Mo”やジム・リーヴスの"I Get The Blues When It Rains”など過去の来日公演でもやっていたカヴァーが中心で、冒険するようなところはないですが、ノリノリです。ヒューイ・スミスの”Tu-Ber-Cu-Lucas and the Sinus Blues”も楽しさ一杯です。彼にこういう曲をやらせると天下一品ですね。

Irma Thomas / Love Is The Foundation (Newvelle NVN001)
https://www.newvelle-records.com/products/nvn001-irma-thomas
アーマ・トーマスは、2008年の「Simply Grand」を最後にラウンダーとの契約が切れたようで、以後シングルやベスト盤が若干あっただけで、新作アルバムは出ていませんでした。それだけに特に期待が高まりました。

多少声がざらついているのを感じますが、彼女の深みのある歌声は健在。もう今年80歳という大ベテランとなりましたが、流れた歳月が歌声に出ているというか、非常に円熟しています。特に”So Long”などバラードに心を動かされます。ここにもジョニー・ヴィダコヴィッチ(ds)が参加していますが、コンガではプロフェッサー・ロングヘアと活動していたことで知られるアルフレッド“ユガンダ”ロバーツも参加しており、華を添えています。彼は昨年5月に亡くなっており、恐らくこれがレコーディングとしては最後なのではと思います。

全体的にしっとりとした選曲が多く、大人しい感じなので、欲を言えば、もう少しアップテンポやブルージーに攻めてもよかったかなという気もします。

ジョン・クリアリーの方も音は非常にクリアで、ジャジーな空気を感じますし、アーマの方も音の仕上がりはジャズ寄りです。この音の仕上がりはレーベルの色なのでしょうね。でも、本人の個性を殺すようなものではありません。

せっかくリリースとなった新譜ですが、限定的な配給なので知らない人も多いのではと思い、紹介させてもらいました。LPレコードは分厚いゲイトフォールドのスリーヴに入っていてジャケットの写真も美しく、そのまま額装したいくらいです。LPはなんと透明な盤でこれはレコードの溝が見えにくく、途中の曲から聴きたい人には難儀な盤でしょう。明るくても殆ど見えないので、DJさんは苦労するかも。

リリースは嬉しいのですが、ファンに手が届きにくいリリース形態は残念です。限定盤なので、興味のある方はお早めに入手することをお勧めします。僕もあと2枚、どうしようかなぁ。エリス・マルサリスはレコーディング直後にコロナで亡くなっており、ニューヴェルの新譜がラスト・アルバムになってしまいました。

Ellis Marsalis with Jason Marsalis / For All We Know (Newvelle NVN004)
https://www.newvelle-records.com/collections/shop-newvelle/products/nvn004-ellis-marsalis-with-jason-marsalis

Little Freddie King / Going Upstairs (Newvelle NVN002)
https://www.newvelle-records.com/collections/shop-newvelle/products/nvn002-little-freddie-king
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2021/5/19

Aaron Nevilleツアー引退を表明  ニューオーリンズ

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Aaron Neville
New Orleans Jazz & Heritage Festival 2016
Sunday, May 1, 2016
(c)Photo by Masahiro Sumori.


アーロン・ネヴィルがツアーからの引退を宣言しました。

もう彼の歌声を生で聴くことができないのかと考えると非常に残念ではありますが、もう今年1月で80歳となり、彼はツアーに明け暮れる人生を続けることはできないと判断したようです。思えば、2012年にネヴィル・ブラザーズが活動停止をしたのもアーロンの脱退が理由でした。彼はその際、ネヴィル・ブラザーズのステージをこなすことの厳しさを口にし、無理のないペースでのソロ活動に移行したのでした。同年(2012年)、彼はソロとしては初めて来日公演を行っていますが、それが恐らく最後の来日になるのでしょう。

2005年にニューオーリンズをハリケーン・カトリーナが襲った際は彼も被災し、ナッシュヴィルへ避難。その後、浸水でカビが発生したニューオーリンズの空気の汚染が言われるようになりました。これを心配したアーロンは、ニューオーリンズへ戻ろうとせず、ネヴィル・ブラザーズは以後2年間、春のジャズフェスへ出演しませんでした。喘息持ちである彼は、人一倍体調には気を使っていたのだろうと思います。

彼の引退の発表は5月6日朝、Facebookに手紙を公開する形でした。突然の発表ではありましたが、これまでのこういった経緯もあるので、正直驚きはなかったです。ネヴィル・ブラザーズの4人のうち、2018年にはチャールズ、2019年にはアートと歳上の2人が相次いで亡くなり、存命なのはアーロンと末っ子のシリルのみとなりました。寄る年波には勝てない、それは仕方のないことだと思います。

僕が最後にアーロンのステージを見たのは2016年、ニューオーリンズのジャズフェスでのことでした。前年に亡くなったアラン・トゥーサン追悼のセットで、トゥーサンが彼のために書いた” Hercules”を歌いました。あの時点で75歳。歳の割には非常に元気に見えたのですが、体調については本人しかわからないことも多いでしょう。無理はしないでもらいたいです。これからも新作は作るとのことですので、そちらは期待したいですね。

以下、5月6日にアーロンが公開した手紙を和訳してみました:
オリジナルはここで見ることができます。
https://www.facebook.com/photo?fbid=309833530514337&set=a.220895236074834

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親愛なる友人の皆様へ

私はミュージシャン、シンガー、そして一人の人間として素晴らしい、恵まれた道のりを歩んできました。私にとって、ツアーで飛び回る日々を終わらせるときが来ました。誰かが私をショーの会場から会場へと瞬間移動させる発明をしてくれる日を待ちわびていましたが、それは叶わないことでした。私は、人のために歌うことが大好きです。それは聴いてくれる人の得る喜びと同じく、もしくはそれ以上に、私に大きな喜びをもたらしてくれます。残念なことですが、旅することの厳しい現状と、ツアーを成り立たせるために必要なスケジュールは、私の望むものとは言えない状況となってしまいました。

現在の世界の情勢は、私に多くのことを気づかせてくれました。人生は短いので、私はこの地球上で自分に残された時間をこれまでのようには急き立てられずに過ごしたいと考えています。これを永遠のお別れとは考えないでください。神の恵みを受け、私はこれからも音楽を作り続けますし、将来的に特別なイベントやコンサートに出ることもあるかも知れません。

私のバンド、チームメンバー、マネージャー、そして共演してくれた才能豊かなアーティストたち、私の妻と家族に感謝しています。そして何よりもファンの皆さんにありがとうと言いたいです。あなたたちのサポートは計り知れないほど貴重であり、あなたたちとの思い出は数えきれず、大事に心に刻んでいます。

私がこれまでの歳月でレコーディングしてきた音楽がこれからも皆さんに楽しみを与え続けてくれることを祈っています。ビートが途切れることなく続いて行きますように…。

愛と深い感謝を込めて
アーロン


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引退発表後にアーロンはニューオーリンズのタイムズ・ピカユーン紙のインタビューを受けています。そこで彼は「歌い続けたいが、ツアーはしたくない」と語っています。よほどツアーがきつかったんですね。今後ニューオーリンズをテーマにしたアルバムを作る可能性についても言及しています。「アートがファッツ・ドミノの大ファンだったし、僕もティーンエイジャーの頃彼の曲はどれも好きだった。彼へのトリビュートなんていいかもね。わからないけど」。そういう話が出ること自体わくわくしますね。

Exclusive: Aaron Neville on retirement: 'Those tours take a toll on your body and mind'
BY KEITH SPERA | Staff writer May 12, 2021 - 8:30 am
https://www.nola.com/entertainment_life/music/article_85be07da-b2b7-11eb-8ef0-13abc7f6df02.html
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2021/5/10

RIP Lloyd Price 1933-2021  ニューオーリンズ

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Lloyd Price at New Orleans Jazz & Heritage Festival
Ray Ban Stage, Sat., May 4, 1996
Photo (c)Masahiro Sumori

ミスター・パーソナリティーの愛称でも知られるルイジアナ州出身のR&B/ロックンロール・シンガー、ロイド・プライスが5月3日、ニューヨーク州ニューロシェルのシェイファー長期療養センターで亡くなったそうです。死因は糖尿病の合併症とのことです。88歳でした。

1950年代から60年代にかけてスペシャルティ・レコードを始めABC-パラマウントなどからレコードをリリース。特にデビュー曲の”Lawdy Miss Clawdy”はエルヴィス・プレスリーやソロモン・バークなど数多くのアーティストにカバーされ、ロックンロールを代表する1曲として知られるようになりました。

1998年にはロックンロールの殿堂入りを果たしています。

一方、彼は複数のレコード・レーベル(ターンテーブル、KRC、ダブルL他)を立ち上げるなどビジネスマンとしての顔も持ち合わせており、レコード・レーベル以外にもナイトクラブや食品会社の経営にも携わっています。

プライスは1933年3月9日、ニューオーリンズ郊外のケナーで生まれました。ルイジアナへ行ったことのある人ならば、ケナーはニューオーリンズ国際空港がある街としてご存じかも知れません。ニューオーリンズからはメテリーを挟み、西に20キロほど行ったところにあります。

幼少期から学校でトランペットやピアノをプレイしたり、弟のレオとバンドを組むなどして音楽に慣れ親しんでいたロイドは19歳のとき、ファッツ・ドミノを見出したことでも知られるデイヴ・バーソロミューに見いだされました。彼がスペシャルティの社長アート・ループに紹介し、1952年4月、スペシャルティから”Lawady Miss Clawdy”でデビュー。バーソロミューのバンドとファッツ・ドミノが参加する形でレコーディングされたこの曲は、ビルボードR&Bチャートのトップを飾る大ヒットを記録しました。

Lawdy Miss Clawdy (1952)


1957年には自らのレーベルKRCからリリースした”Just Because”がABCレコードの目に留まり、以後ABC-パラマウントから”Stagger Lee”、そして愛称ともなった“Personality”などのヒットを生むこととなりました。

Personality (1959)


個人的にはモニュメント・レコードからリリースとなったジャズのスタンダード曲"If I Had My Life To Live Over”などいいなと思います。曲調もコーラスを入れたアレンジもスペシャルティ時代とは一線を画した雰囲気を感じますが、彼の歌声には、ゴスペル・フィーリングも感じさせます。

If I Had My Life To Live Over (1965)


1970年代以降は音楽活動はほぼ休止し、ナイジェリアに移住。1974年には、ボクシング・プロモーターのドン・キングらとザイール(現コンゴ民主共和国)でモハメッド・アリとジョージ・フォアマンの試合や、後に「ソウル・パワー」として映画化される音楽フェスティバルのプロモーションに関わっています。

1980年代に米国に戻ってきたものの、その後も長らく音楽活動から遠ざかっていたプライス。1993年にジェリー・リー・ルイス、リトル・リチャード、ゲイリー”U.S.”ボンズとヨーロッパ・ツアーを行ったのを皮切りに、ニューオーリンズのジャズ&ヘリテッジ・フェスティバルへの出演など、コンサート活動を行うようになりました。僕も1996年のジャズフェスで一度彼のステージを目撃しています。

前述のロックンロールの殿堂に加え、1994年にはリズムアンドブルース・ファウンデーションのロックンロール・パイオニア賞を受賞したのに加え、2010年にはルイジアナ州の音楽殿堂、2019年にはナショナル・リズムアンドブルース殿堂入りを果たしています。

2010年にはテレビ・ドラマの「トレメ」に出演、アラン・トゥーサンとの共演で"Stagger Lee"を披露。2015年には自叙伝「sumdumhonky」も出版しています。

新作は長らく出していなかったものの、2017年には84歳にして自身のレーベル、ダブルLから新作アルバム「This Is Rock And Roll」をリリース。曲によって妙にロック色が強かったり、やや違和感もある内容ではありましたが、ファッツ・ドミノをジャズ色でカバーするなど新鮮な面も見せ、健在ぶりを示しました。

Blueberry Hill (2017)


プライスの死去で、1950年代のニューオーリンズで活躍したR&Bのスターはいよいよ殆どいなくなってしまいました。あとはヒューイ・スミスくらいでしょうか。意外に知られていないのはスペシャルティ・レコードの元経営者、アート・ループが未だご存命(1917年生まれなので、今年誕生日を迎えれば104歳!)なことですが、今彼はどうしているのでしょうか。
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