2021/6/25

BLUES & SOUL RECORDS 160号発売   ブルース

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ブルース&ソウル・レコーズ最新号は大サザンソウル特集号です。4月10日に99歳で亡くなったハイ、ゴールドワックス・レコードの創設者、クイントン・クランチを追悼してゴールドワックスに焦点が当てられました。クランチと言えばわずか数年前、96歳にしてウィリー・ハイタワーのカムバック作「Out of the Blue」にプロデューサーとして参加し、大いに話題になったのでした。99歳と言えば、大往生だろうと思います。お疲れ様でした。

今回は、英エイス・レコードの協力の下、ゴールドワックスの主要アーティストの音源入りのCDも付いていますよ。

ブラック・キーズに関する記事もあります。今回彼らは生前のR.L.バーンサイドやジュニア・キンブローと活動を共にしていたケニー・ブラウン、エリック・ディートンをゲストに迎えて、ヒル・カントリー・ブルースに敬意を込めた作品「デルタ・クリーム」をリリースしています。僕も発注しているのですが、今到着を待っている状況です。(笑)楽しみです。

僕は新譜リヴューコーナーでマリア・マルダー&チューバ・スキニーのCDを紹介。あと、海外ニュースもいつも通り書いております。

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BLUES & SOUL RECORDS NO. 160
2021年6月25日発売
定価: 1,800円+税(税込1,980円)
https://bsrmag.com/magazine/%e7%89%b9%e9%9b%86%e3%80%8e%e3%82%b4%e3%83%bc%e3%83%ab%e3%83%89%e3%83%af%e3%83%83%e3%82%af%e3%82%b9%e3%81%a8%e3%83%a1%e3%83%b3%e3%83%95%e3%82%a3%e3%82%b9%e3%83%bb%e3%82%bd%e3%82%a6%e3%83%ab%e3%80%8f/

表紙 ジェイムズ・カー
1964年にメンフィスで設立され、ジェイムズ・カー、スペンサー・ウィギンズ、オヴェイションズというメンフィス〜サザン・ソウルの歴史に欠かせないシンガー/グループの傑作を生み出したゴールドワックス・レコード。その創設者のひとり、クイントン・クランチが今年4月に亡くなった。彼が世に出したソウル名曲の数々をもう一度見つめ直し、60〜70年代に開花し発展したメンフィス・ソウルの世界を案内します。

★ ひたむきな現場主義者クイントン・クランチに捧ぐ[鈴木啓志]
★ メンフィス・ソウルのとびらをくぐると[濱田廣也]
★ ゴールドワックスCDガイド
★ メンフィス・ソウル/R&Bアルバム・ガイド22枚
★ ゴールドワックスの三本柱【1】ジェイムズ・カー[新井崇嗣]
★ ゴールドワックスの三本柱【2】オヴェイションズ[森島繁美]
★ ゴールドワックスの三本柱【3】スペンサー・ウィギンズ [妹尾みえ]
★ ゴールドワックス影の功労者〜メンフィス・ソウル最高のギタリスト クラレンス・ネルスン[鈴木啓志]

【付録CD】エッセンシャル・ゴールドワックス・シングルズ
ゴールドワックス・レコードを代表する3組、ジェイムズ・カー、オヴェイションズ、スペンサー・ウィギンズのほか、O.V.ライト、ウィリー・ウォーカーらによるメンフィス・ソウルの傑作を収録。
[音源提供 Ace Records Ltd. UK]

1. THE LYRICS: Darling
2. O.V. WRIGHT with THE KEYS: That's How Strong My Love Is
3. GENE “BOWLEGS” MILLER: Bow Legged
4. THE OVATIONS featuring LOUIS WILLIAMS: It's Wonderful To Be In Love
5. JAMES CARR: You've Got My Mind Messed Up
6. SPENCER WIGGINS: Old Friend (You Asked Me If I Miss Her)
7. GEORGE & GREER: You Didn't Know It But You Had Me
8. BARBARA PERRY: Say You Need It
9. WEE WILLIE WALKER: There Goes My Used To Be
10. JAMES CARR: A Man Needs A Woman

【その他の主な記事】
● ザ・ブラック・キーズ新作『デルタ・クリーム』/北ミシシッピ・ヒル・カントリー・ブルース傑作アルバム10選[井村 猛]
● アリサの心に火をつけた!? 名ソングライター・コンビ、チャック・ジャクスンとマーヴィン・ヤンシーの仕事/誌上プレイリスト付[林 剛]
● マイルスと仲間たちの“新時代ジャズ”〜CD『Directions In Music 1969 To 1973』を聴く/マイルス作品と共鳴する現代ジャズ・アルバム・ガイド8選[原田和典]
● ジャニスは生きている! ブロードウェイシネマ『ジャニス・ジョプリン』7月公開
● ギブソンからスリム・ハーポのシグネチャー・モデル登場
● デルマーク・レコード創設者ボブ・ケスター氏逝去
●[新作アルバム・リヴュー]ダンプスタファンク/スティーヴ・クロッパー/ロブ・ストーン 他

【連載】
☆ 永井ホトケ隆 好評連載「Fool’s Paradise」第8回
☆ KEEP ON KEEPIN’ ON ソウル/ファンク名盤のメッセージを読む 第3回 スティーヴィ・ワンダー 『インナーヴィジョンズ』/中田 亮
☆ SONS OF SOUL/林 剛
☆ ゴナ・ヒット・ザ・ハイウェイ〜西海岸と南部を結ぶ「I-10」沿道音楽巡り/日向一輝
☆ なんてったってインディ・ソウル 蔦木浩一×齋藤雅彦×編集部H
☆ フード・フォー・リアル・ライフ 〜歌詞から見るブルース&ソウルの世界/中河伸俊
☆ 小出斉の勝手にライナーノーツ「JOHNNY YOUNG / I Can’t Keep My Foot From Jumping」
☆ リアル・ブルース方丈記/日暮泰文
☆ 鈴木啓志のなるほど! ザ・レーベル VOL.89 「Fee」
☆ ゴスペル・トレイン「ブラインド・ジョー・タガート」/佐々木秀俊+高橋 誠
☆ BLUES IS MY BUSINESS no.236/吾妻光良
☆ いづみやの曲追い酩酊談/佐々木健一
☆ 原田和典の魂ブチ抜き音楽
☆ 文聞堂書房〜古書掘りコラム/出田 圭
☆ ICHIのチタリン・サーキット最前線
☆ International Music Stroll〜世界の音楽にぷらりと出会おう/ワダマコト
☆ ニッポンの。国内アーティスト新譜紹介/妹尾みえ
☆ ブルース&ソウルが流れる店/轟美津子/スカンクちかの
☆ Ain’t That Good News 国内ライヴ/イヴェント情報ほか
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2021/5/31

RIP James Harman 1946-2021  ブルース

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James Harman
Long Beach Blues Festival, Sept. 7, 1998
(c)Photo by Masahiro Sumori.

南カリフォルニアを拠点に活躍したブルース・ハーピスト、シンガーのジェイムズ・ハーマンが亡くなりました。74歳でした。約半世紀に渡りウェストコーストのブルース・シーンを牽引してきたヴェテランであり、近年まで新譜も出し精力的に活動を続けていました。

実はまだ公式な発表はないのですが、5月25日にはリヴィング・ブルース誌が訃報を伝えており、またハーマン・バンドのギタリストを20年以上務めるネイサン・ジェイムズを始め、元ブラスターズのデイヴ・アルヴィン、ZZトップのビリー・ギボンズなどハーマンと親交が深い人たちが相次いで追悼のコメントを発表しており、それを否定する情報もないことから、亡くなったのは確実と判断しました。

但し、亡くなった際の状況については情報があまりありません。昨年よりステージ4の食道がんで闘病中だったことが明らかになっており、これが死因だったと見られますが、心臓発作を起こしたとの情報もあります。亡くなった日は5月23日と19日の情報があります。ネイサン・ジェイムズは自身のフェイスブックの書き込みで「亡くなったことを5月20日に知らされた。5月19日の午前11時頃穏やかに最期を迎えたと聞いた」と明らかにしています。彼のコメントからして亡くなった日は5月19日と考えるのが自然だろうと考えています。

日本のブルース・ファンには馴染みが薄い人なのかもしれません。生まれはアラバマ州アニストンで、1960年代にフロリダ州で活動をしていたところキャンドヒートのメンバーに出会い、1970年にLAへの移住を決断します。彼のバンドは、キッド・ラモス、フィル・アルヴィン、ハリウッド・ファッツなど多くの名手の登竜門となり、シーンで存在感は増して行きました。

1983年、エニグマ・レーベルよりジェイムズ・ハーマン・バンド名義としては初のアルバム「Thank You Baby」をリリース。その後、ブラックトップ、キャノンボール、エレクトロファイと言ったレーベルから作品を出し続けました。

僕は一度だけ、1998年のロングビーチ・ブルース・フェスティバルで彼のライヴを見ることができました。ステージの後、CDにサインをしてもらったのですが、僕が「日本にも是非きてください」と言うと彼が「俺は危険すぎるからな」と薄ら笑いを浮かべながら言ったのを覚えています。彼のアルバム「Those Dangerous Gentlemens」に引っ掛けたんだと思いますが、真意はよくわかりません。(笑)しかし、残念ながら彼が来日することはありませんでした。

スウィング感を持ちつつも、南部出身らしいゴツゴツした面も見せたジェイムズ・ハーマン・サウンド。彼のような強烈な個性は埋め合わせは効かないと思います。

RIP。

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2021/5/23

RIP Bob Koester 1932-2021  ブルース

シカゴのデルマーク・レコードの創設者、ボブ・ケスターが5月12日、亡くなったそうです。88歳でした。デルマークは1953年設立。60年以上の歴史があります。

彼はシカゴでジャズ・レコード・マートというレコード店も経営していましたが、そちらは2016年にレコード店の在庫を売却し閉店。デルマークについても2018年ジュリア・ミラーとエルビオ・バリラリに売却し、経営から退いていました。高齢になり、退く準備を少しずつ進めてきたということなのでしょう。

近年、ケスターは脳卒中に見舞われ、ホスピスケア下にあったそうです。

ジャズ・レコード・マートはもうありませんが、デルマークは、新経営陣の下で健在です。

1932年、カンサス州ウィチタに生まれたボブ・ケスターは、1953年、セントルイスでレコード・レーベルを設立。レーベルの事務所があった通りの名前を取ってデルマー・レコードと名付けました。当初はジャズのグループのレコーディングをしていましたが、ビッグ・ジョー・ウィリアムズらブルースも手がけるようになりました。

1958年にケスターはレーベルとともにシカゴに拠点を移します。この際にレーベル名を現在のデルマーク(Delmark)に変更。また、翌1959年にはセイモアズ・レコーズというレコード店を買収し、ジャズ・レコード・マートに店名を変更しました。

以後デルマークはスリーピー・ジョン・エスティス、ジュニア・ウェルズ、マジック・サム、ロバート・ロックウッド・ジュニアなどなど、ブルースの名盤を数多く世に送り出します。

アリゲーター・レコードの社長、ブルース・イグロアも1970年に同社を設立する前はデルマークで働いていました。彼がハウンド・ドッグ・テイラーを見出し、ケスターにデルマークからのリリースを打診して断られたことから、自分のレーベルを興すことになったのは有名な話です。テイラーはアリゲーターを成功に導く人気を博した訳ですから、結果としてケスターの判断は間違っていたとも言えるのでしょう。しかし、デルマークはその後もジミー・ジョンソン、デイヴ・スペクター、ルリー・ベルなど新しいアーティストの作品を送り出しながら、今日まで健在であり続けました。

デルマークは、現存するブルース系のインディ・レーベルとしては全米でも最も古いレーベルだろうと思います。チェスやスペシャルティなど、大手に買収されて、ブランドだけ残っているレーベルならばもっと古いものもありますが、一貫して独立的な立場で70年近くやってきたレーベルは他にないでしょう。デルマークについで長い歴史を誇るレーベルにアーフーリーがありますが、同社は1960年設立で、昨年60周年を迎えています。あちらは未だ創設者のクリス・ストラックウィッツが健在です。これもすごいことですね。

ボブ・ケスターさん、たくさんの名作をありがとうございました。デルマークが今後とも息長く続きますように。
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2021/4/27

BLUES & SOUL RECORDS 159号発売  ブルース

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ブルース&ソウル・レコーズ誌の159号が4月24日に発売になりました。ここでも先に取り上げたアリサ・フランクリンの映画「アメイジング・グレイス」とアリサの大々的な特集号となっています。49年前の映像とは言え、幻となっていたこの映画が完全な形で公開される意義の大きさを考えれば当然の特集と言えるでしょう。いよいよ公開が来月に迫っています。この号では映画の内容の解説、リヴューはもちろん、作品を紹介する別冊付録も付いています。

5月22日(土)には、BSR誌主催でトークイベントも開催されるそうですよ。(『ブルース&ソウル・レコーズ』presents “TALK ABOUT アレサ・フランクリン”

僕は今回、ブルース&ソウル・シンガー、カーティス・サルゲイドのアリゲーターからの新譜をリヴューコーナーで紹介させてもらいました。これは、日本盤もリリースされた「ソウル・ショット」(2012年)など、彼の作品は近年も充実していますが、今回の作品は期待以上の力作でした。ぜひおすすめです。あとは、いつもの海外ニュースも書いております。どうぞよろしく!

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BLUES & SOUL RECORDS NO. 159
2021年4月24日発売
定価: 1,800円+税(税込1,980円)
https://bsrmag.com/magazine/bsr159/

表紙 アリサ・フランクリン
ジャンルを超えた史上屈指のシンガー、アリサ・フランクリン。彼女の原点である教会でのゴスペル歌唱を捉えたドキュメンタリー映画が、撮影から約半世紀を経てこの5月に日本で劇場公開される。“最も売れたゴスペル・アルバム”とも言われる傑作『アメイジング・グレイス』収録の記録であり、アフリカン・アメリカンのコミュニティにおけるゴスペル=教会の存在を強烈に印象づける、音楽ファン必見の本作を見逃すことなかれ。
★ 『アメイジング・グレイス/アレサ・フランクリン』クロス・リヴュー
[1]十分すぎるほど奇跡 [出田 圭]
[2]美しく、力強く、気高いアリサ [原田和典]
[3]咲きこぼれる祈りの美 [菅波ひろみ]
[4]たしかにそこにあった [柴崎祐二]
★ 教会から離れなかったアリサ/2つのゴスペル・アルバム [高橋 誠]
★ 女王を支えたキングピンズ [高地 明]
★ 『アメイジング・グレイス』が導くアルバム30選 [林剛/小渕 晃/濱田廣也]
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【別冊付録】アリサ・フランクリン/ザ・クイーン
“ソウルの女王”の名をほしいままにしたアリサ・フランクリン。その生涯の重要トピックを追い、オリジナル・アルバムや重要編集盤を完全ガイド。代表曲解説に関連人物紹介も掲載した全64ページの冊子です。[B6判]
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【その他の主な記事】
● 復刻! キャンディド・ブルース名盤/オーティス・スパン、メンフィス・スリム、ライトニン・ホプキンス [今澤俊夫]
● 南部に根ざしたふたりのシンガー・ソングライター/サム・ディーズとジミー・ルイス [新井崇嗣]
● スピナーズでも活躍した名シンガー/ジョン・エドワーズ [森島繁美]
● 精霊を呼ぶ歌声/ロリータ・ハラウェイ(ロレッタ・ハロウェイ)[平野孝則]
● 最新ザディコ七つの快作 [はたのじろう]
● 注目作をじっくり鑑賞する─「語りたい逸品」コーナー
*CD『The Texas Blues Of Smokey Hogg』でたらめに魅惑的なブルースマン、スモーキー・ホグ [小出 斉] *CD『Bobby Parker: Soul Of The Blues』独特のブルース・ギター美学、ボビー・パーカーのアンソロジー[ワダマコト]
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●[新作アルバム・リヴュー]デルヴォン・ラマー・オルガン・トリオ/ノラ・ジーン・ウォレス/ケリー・パタースン 他
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【連載】
☆ 永井ホトケ隆 好評連載「Fool’s Paradise」第7回
☆ KEEP ON KEEPIN’ ON ソウル/ファンク名盤のメッセージを読む 第2回 カーティス・メイフィールド『カーティス』/中田 亮
☆ SONS OF SOUL/林 剛
☆ ゴナ・ヒット・ザ・ハイウェイ〜西海岸と南部を結ぶ「I-10」沿道音楽巡り/日向一輝
☆ なんてったってインディ・ソウル 蔦木浩一×齋藤雅彦
☆ フード・フォー・リアル・ライフ 〜歌詞から見るブルース&ソウルの世界/中河伸俊
☆ 小出斉の勝手にライナーノーツ「RAY CHARLES / Live In Japan」
☆ リアル・ブルース方丈記/日暮泰文
☆ 鈴木啓志のなるほど! ザ・レーベル VOL.88 「Simpson」
☆ ゴスペル・トレイン「ワイナンズ」/佐々木秀俊+高橋 誠
☆ BLUES IS MY BUSINESS no.235/吾妻光良
☆ いづみやの曲追い酩酊談/佐々木健一
☆ 原田和典の魂ブチ抜き音楽
☆ 文聞堂書房〜古書掘りコラム/出田 圭
☆ ICHIのチタリン・サーキット最前線
☆ International Music Stroll〜世界の音楽にぷらりと出会おう/ワダマコト
☆ ニッポンの。国内アーティスト新譜紹介/妹尾みえ
☆ ブルース&ソウルが流れる店/轟美津子/スカンクちかの
☆ Ain’t That Good News 国内ライヴ/イヴェント情報ほか
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2021/4/9

四谷三丁目BLUE HEAT閉店  ブルース

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3月30日で、四谷三丁目のブルースバー、BLUE HEATが閉店しました。移転前の渋谷時代から数えると20年以上。ブルース系のお店としては老舗でした。マスターの兵頭さんは、もうサラリーマンならば定年の年齢を超えたので、閉店したあとにスケルトンに戻す元気があるうちに店を畳んでおこうとい考えていたそうです。

とは言え、このコロナ禍でどんよりした日々が続く中の閉店。非常に淋しいものがあります。昨年10月には渋谷のテラプレーンが閉店となりました。やはり同じくらい老舗のお店でした。荻窪のライヴハウス、ルースターも昨年9月、メインだった本店を閉め、ノースサイド店に統合しました。ブルース好きの憩いの場がどんどん失われていくのは残念でなりません。

BLUE HEATは1998年に渋谷の桜丘町に開店。渋谷駅の西口から徒歩で5分程度の雑居ビルの2階でした。比較的線路に近いところで、かつて芽瑠璃堂があった場所の裏あたりでした。急な階段を上がった2階。酔っぱらった後にその階段を降りるのが怖かったのを覚えています。

2010年、入居ビルの取り壊しが決まると、同じ渋谷の中で移転するものと思いきや、意外な四谷三丁目という新たな地に店舗を構えました。渋谷店よりも広く、ステージをゆったりと取った新店舗は渋谷時代よりもライヴを重視した営業となっていきました。

僕がBLUE HEATに初めて行ったのがいつだったのか、よく覚えていません。でも、1998年の開店後そう経っていなかったのではと思います。渋谷のQUATTROなどでライヴを見た後に寄るお店の筆頭がBLUE HEATかテラプレーンでした。一時期は、仙台の酒屋さん兼ライターの佐々木健一さんを迎えたレコード鑑賞会が定期的に開かれていて、僕もよく行っていました。佐々木さんとの縁で、BLUE HEATにはいつもメニューに宮城の地酒がありました。あまり東京では飲めない墨廼江や日高見、栗駒山などが頂けるところが貴重でした。

渋谷旧店舗の界隈は再開発ですっかり別物のようになり、今も大規模開発が続いていますね。

新店舗と旧店舗はちょうど同じくらい、ともに10年あまり続いたことになるようです。

そのBLUE HEATのマスター、兵頭さんはビックリするほど愛想のない人です。(笑)

僕が見納めと思って3月25日に来店したときも、表情を変えずボソッと「珍しい…」と一言。1月に伺った際に「もう1回は来ますよ」と伝えたんですが。(笑)

兵頭さんは結構神経質で、店内には昔から「ここに飲み物を置くな」とか「トイレのカギはちゃんと閉めろ」とか、様々な注意書きがあちこちにありました。注文の多い料理店ならぬ、注文の多いブルースバーと言ったところですかね。でも、取って食われたりはしませんでしたけど。

そんな兵頭さんですが、お店同様多くのお客さん、ミュージシャンの人たちに慕われていたので、今回の閉店を残念がる人は少なくなかったと思います。

今後兵頭さんは故郷の京都に戻られるそうです。その後、もし内装に手間を掛けなくていい物件が見つかれば新しくお店をやることも考えたいとのことです。

何はともあれ、約22年間お疲れ様でした!
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