2020/4/22

【緊急!】Help Offbeat Magazine  ニューオーリンズ

ニューオーリンズの音楽雑誌、オフビートが新型コロナウイルス感染症の流行で存亡の危機に瀕しています。3月11日にルイジアナ州に非常事態宣言が出された直後、同誌は印刷版の発行を見合わせる決定をしましたが、ライヴハウスの閉鎖に加え、ジャズフェスなどの大きなイベントのキャンセルが相次ぎ、収入の大部分を占めていた広告収入が途絶えてしまいました。

過去30年以上に渡りニューオーリンズの音楽シーンの情報を発信し、盛り立ててきた功績はとても大きく、この雑誌がなくなってしまうと大げさではなくニューオーリンズの音楽が潰れてしまうほどのインパクトがあると思います。

ジャン・ラムジー編集長は昨日ビデオメッセージを公開し、緊急の寄付を呼び掛けています。音楽ファンの皆さん、ぜひ少額でもいいので、寄付をお願いしたいと思います。



ハリケーン・カトリーナの直後にも同誌は資金的に危機に陥りましたが、今回はそれを超える状況のように思えます。

昨年僕がジャンさんを訪ねて話を聞いたとき、彼女は「この仕事は自分の音楽愛に動かされてやっている。そろそろ歳を取ったので志を持った人に譲って引退したいところだけど、儲けは全くなくきつい仕事なので、そう簡単にはいかない」と言っていました。少ないスタッフで頑張ってきたのに、こんな状況で終わらせてしまってはもったいないです。

寄付はオンラインで簡単にできますので、ぜひぜひよろしくお願いします。

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2020/4/19

新型コロナの影響拡大  ニューオーリンズ

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行がとんでもないことになってきました。ご承知の通り、日本でも全国に緊急事態宣言が出されて、エンターテインメントどころではない状況となってしまいました。ここまで深刻な状況になるとはちょっと前までは思ってもみなかったというのが正直なところ。一刻も早くこのような状態から脱したいものです。

ニューオーリンズでは、10月に延期になったばかりのジャズフェスが正式に中止になってしまいました。7月のエッセンスフェス、10月のヴードゥー・フェスも中止。

ラトーヤ・キャントレル・ニューオーリンズ市長は4月14日の記者会見で「2020年中に大きなイベントを開催するのは勧められない。2021年に集中すべきだ。」とコメントしました。結局、ジャズフェスは10月の日程を決める間もなく中止に追い込まれたことになります。仮に事態が終息に向かったとしても、暫くは完全な終息にはならないという判断なのでしょう。



それは日本も同じでしょうね。オリンピックが延期になった今、今年の夏フェスなどの開催はかなり難しいのだろうと思います。

ギグの機会を失った国内外のミュージシャンによるオンラインの演奏配信が増えてきましたね。オンラインだと遠方の人たちの配信も見ることができるので嬉しい反面、最近はあまりにも多すぎて、情報についていけません(涙)。海外は時差もあるので、なかなか見られないのが残念。でも、だいたいは録画配信で見ることができるのでありがたいです。生で見るのは特別感がありますが、やはりなかなか都合をつけるのは難しいですから。

ニューオーリンズのFM局、WWOZでは、フレンチクオーターフェスやジャズフェスがなくなってしまった代わりに、過去のこれらのフェスの音源やスタジオライヴ音源を大放出して放送し始めました。WWOZは放送後2週間はアーカイヴで聴くことができるので、これは嬉しい。放送の詳細は公式サイトの下記ページで発表されるので、ぜひチェックしてみてください。

https://www.wwoz.org/calendar/live-broadcast

繰り返しになりますが、早く普通の生活に戻れますように!!
そしてみなさん、ご無事で!
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2020/3/29

ブルース百歌一望  ブルース

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日暮泰文さんの新著「ブルース百歌一望」が届きました。日暮さんと言えば、ブルースインターアクションズ/Pヴァインレーベルを創立した日本のブルースシーンの草分け的存在。もう、P ヴァインから身を引かれて久しいですが、Pヴァイン下の雑誌/ブランドele-kingからのリリースです。

ブルースの曲を100曲(実際は101曲あります)取り上げ、その曲にまつわることを日暮さんが語ります。400ページ近い分厚めの本ですが、1曲あたり2〜4ページ程度で完結しているので、時間を見つけてちょこちょこ読めます。読む順番も自由でよさそう。

データ重視のディスクガイド的なものではなく、日暮さんはエッセー調にその演奏者のことを始め、歌詞の内容や曲がリリースされた当時の時代背景などについて、自分の切り口で綴っています。取り上げられているのは有名曲もありますが、必ずしもそういうものばかりではなく、日暮さんが個人的に好きなものやネタにできそうなものをランダムに選んでいるようです。時代的には戦前ものから1960年代くらいまでの作品が殆どでしょうかね。

日暮さんといえば、Pヴァインを立ち上げた際の起業家視点で書かれた「のめりこみ音楽起業 〜孤高のインディペンデント起業、Pヴァイン創業者のメモワール」も興味深かったですが、それとは全く異なるブルース好きの視点で書かれています。

肩凝ることなく、のんびり楽しめそうな一冊です。

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著名:ブルース百歌一望
著者:日暮泰文
本体 2,500円+税
2020/3/25発売
単行本:380ページ
ISBN:978-4-909483-51-5
発行:株式会社Pヴァイン (ele-king books)
発売:日販アイ・ピー・エス株式会社
http://www.ele-king.net/books/007480/

取り上げた楽曲のリスト
http://bluesginza.web.fc2.com/Blues100_songs.pdf

発行元キャッチコピー
「こんな不条理な時代は、
人生の不条理から生まれた素晴らしい音楽を聴け!
ブルース研究の草分けが書き下ろす
極上のブルース・プレイリスト100曲100話の物語」

[4/1/2020追記]
「時代的には戦前ものから1960年代くらいまでの作品が殆ど」と書きましたが、2015年リリースのシャーウッド・フレミングの曲も取り上げており、1997年のT-モデル・フォードなど1970年代以降の曲もいくつか取り上げてはいます。
巻末に曲名の索引はあるのですが、そこには年代は記載されていません。個々のエッセーの冒頭にリリース年が記されています。
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2020/3/27

追悼ヘンリー・グレイ 1925-2020  ブルース

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Henry Gray at Ponderosa Stomp, 2008
(c)Photo by Masahiro Sumori.

ハウリン・ウルフのバンドで活躍したブルース・ピアニスト、ヘンリー・グレイが亡くなってしまいました。95歳でした。2019年10月に彼がラファイエットの自宅でホスピス・ケアを受けていることが伝えられていましたので、驚きはないのですが、高齢とは言え残念です。安らかに休んでください。

まぁ、でもペースは落ちていたのかも知れませんが、2019年に入ってもまだまだステージに立っていましたからね。90歳のときに来日までしていますから。すごいことですよ。90歳になるまで生存するだけでも大したものだと思うんですが。

まだまだこれからも現役続行しそうな雰囲気もあったので、昨年突如「ホスピス」という言葉が出てきたときには言葉を失いました。でも、そりゃ人間ですから老化は避けようがないですよね。

2015年の来日が決定した際にバイオを書きましたので、もう一度同じ内容は繰り返しません。下にリンクがありますので、そちらをどうぞ。その来日のあと2017年には新作も出しているんですよね。そのときの年齢をズバリ冠した「92」というタイトルで、なかなかいいんですよ。これ聴く限りではまだまだイケる感じがしちゃいます。

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「92」(2017)


なお、4月25日発売のブルース&ソウル・レコーズ誌には僕の書いたヘンリー・グレイ追悼の記事が掲載される予定です。まだ少し先の話ですが、もしよろしければ見て下さいね。

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【過去のブログ書き込み】
ヘンリー・グレイのバイオ
https://black.ap.teacup.com/sumori/1637.html

2015年来日公演日程情報
https://black.ap.teacup.com/sumori/1605.html

今年のフジロックでハウリン・ウルフ・トリビュート・ショウが (2015/3/10)
(2015年来日決定第一報)
https://black.ap.teacup.com/sumori/1603.html

2015年東京公演レポート (2015/8/18)
https://black.ap.teacup.com/sumori/1641.html

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【映像で見るHenry Gray】
Lynwood Slim, Kid Ramosとの共演 (2006)

うわわ、この組み合わせ、豪華ですね。最高ですね。

パリ公演 (2003)
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2020/3/23

ジャズフェスが延期になっちゃった  音楽全般

新型コロナウイルスの流行が止まりません。
特に欧米での展開が急すぎて唖然としてしまいます。

ニューオーリンズではマルディグラ(2月25日)の頃までは普通に盛り上がっていたのに、3月に入り事態は一変。3月11日、ルイジアナ州知事が非常事態宣言を行い、州全体でバーやライヴハウス、カジノなどは閉鎖。50人以上のイベントも禁止されました。全米でも、10人以上のイベントの中止要請が出る事態に。全米での感染者は米国疾病予防管理センター(CDC)によると、あっという間に15,000人を超えてしまいました。ジョン・ホプキンズ大学の情報サイトだと35,000人超となっています。(ともに3月23日アクセス)

このような事態を受け、それまで予定通り開催することを強調していたニューオーリンズのフレンチ・クオーターフェスティバル(4月16-19開催予定)が3月13日になって10月への延期を発表、ジャズ&ヘリテッジ・フェスティバル(通称ジャズフェス;4月23-26日、4月30日-5月3日開催予定)も3月17日、同じく10月への延期を発表するにいたりました。

近年ニューオーリンズでは最大の危機だったハリケーン・カトリーナ(2005年)の直後もこの2つのフェスはほぼ例年通りに開催してますので、これはそれを上回る前代未聞の事態です。

イベントの中止・延期の動きは各地に広がっています。3月開催予定だったオースティンのサウスバイサウスウェスト、カリフォルニアのコーチェラ・フェスティバルはともに全日程の中止を発表、イギリスのグラストンベリー・フェスティバル(6月予定)も50周年という節目の年だったにも関わらず、今年の開催は中止になってしまいました。6月のボナルー・ミュージック&アーツ・フェスティバル(米国テネシー州)も9月への延期が決まっています。

ミュージシャンのツアーも軒並み中止になっています。日本でもボブ・ディランを始め、3月以降、見たところ全ての来日公演が中止になっているようです。

こんなことがいつまで続くのかわかりませんが、早く正常の毎日が戻ってほしい、そう願うばかりです。

でも、こんな事態になっても、僕は過度に生活を委縮させる必要はないと考えます。日々気を付けながら最大限普通に過ごせばいい、そうではないですか?

もちろん、新型コロナウイルスなんて大したことないなどというつもりはありませんが、感染を防ぐという大義名分のもと、我々の生活が立ち行かなくなったり、心身を病むようなことがあっては元も子もないです。

イベント、ライヴなどに対する自粛圧力が広まっていますが、賛成できません。もちろん個々の関係者の中止・延期の判断は尊重されるべきですが、決行するのも同様に尊重すべきだと思います。

音楽なんてなくても死なないでしょ?そう思っている人は、それは違う!と声を大にして言いたい。人は生きるだけの機械ではないのです。エンターテインメントがなくなったら確実に死にます。みんな気分が塞ぎ込みがちなこんな状況だからこそ、エンターテインメントは必要だし、最大限の対策を取りながら可能ならばどんどんやるべきです。

ライブハウスやイベントを決行したイベンターやアーティストなどが叩かれる事態を看過できません。逆に彼らを今こそ応援したいと思います。
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