2020/12/31

2020年アルバムベスト10  音楽全般

もう2020年も今日で終わりです。

今年は出かけたコンサートやイベントがコロナの影響で極端に少なかったのですが、僕は聴いた新譜の数も少なかったみたいです。あまり聴きたいと思わせる新譜が多くはなかったのに加え、オンラインで発注していたものが輸送中の紛失で届かないケースがいくつもあって、なんとなく再度注文することもなく未だ聴いていなかったりして。今年はネット配信が多かったので、それを追っているだけでお腹いっぱいになってしまったのかも。

そんなわけで、ベスト10というよりは「今年僕が聴いた新譜」に近い内容ですが、こんな感じです。特に順位はありません。リイッシューものは含めておりません、


  1. James Taylor - American Standard (Fantasy FAN00619)
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    シンプルに有名なスタンダード曲をやっているだけなんですが、沁みるんですよね。これが歌心ってものなんでしょうね。

  2. Bobby Rush - Rawer than Raw (Deep Rush 51181CD)
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    80歳をゆうに超え、今年は春先にコロナに感染したというニュースまで飛び込んできたボビー。アコギの弾き語りでじっくり聴かせるブルース。渋いけど元気です。

  3. The Weight Band - Live In Japan (Vivid Sound VSCD3989)
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    昨年の来日公演がライヴ盤になりました。公演自体が素晴らしかったので、これはもう買いでした。単なるザ・バンドのコピーではありません。しっかりと音楽が生きているし、オリジナルも素晴らしい。同行したポール・バレア&フレッド・タケットの部分が入っていないのが残念ですが、アンコールで演奏されたThe Weightの1番を歌っているのがポールです。多分これが最後の録音です。

  4. The Phantom Blues Band - Still Cookin' (Vizztone CDVTP002/BSMF-2693)
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    タージ・マハールのバックを務めていた彼らの久々の新譜。まだやっていたのかと思いましたが、期待以上の内容でした。ご機嫌なソウル、ブルース・サウンドにすっかりやられました。ルイジアナの偉大なソングライター、故デイヴィッド・イーガンの曲を2曲取り上げているのも嬉しい。

  5. Mike Garner - Don't Mind The Rain (Blues101 BSMF-2698)
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    度々来日もしているニュージーランドのブルースマン。アコギ弾き語りだった前作とは異なり、ここではエレクトリックのバンド演奏もあり、幅が広がっています。昨年日本でゲストレコーディングを行った菊田俊介、Lee参加の楽曲もいい出来です。特にLeeちゃんのブギウギピアノは必聴。

  6. アントニオ佐々木 - 誰かギター弾きを知らないか (No label, no number)
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    今年1月に他界したモアリズムのギタリスト、アントニオ佐々木が亡くなる直前にレコーディングした4曲入り自主制作のミニ・アルバム。
    ひとりじっくり弾き語る内容で、かつてモアリズムで弾きまくっていた頃の印象からは随分と変わり、朴訥した印象もありますが、深いです。日本語で歌われるGoodnight Ireneがいい余韻を残してくれます。

  7. The Robert Cray Band - That’s What I Heard (Nozzle Records 2098CD)
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    ロバート・クレイの作品はマンネリ化しているようで、少しずつ表情を変えてきています。本作はブルースは鳴りをひそめ、ゴスペルとサザンソウル色が強い作品になっていて、クレイの持ち味がよく出ていると思います。

  8. Johnny Burgin - No Border Blues Japan (Delmark DE 863/PCD-24937)
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    日本盤先行で発売されたロッキン・ジョニーことジョニー・バーギンの新譜は2019年、来日時に日本のミュージシャンたちと大阪でレコーディングされたもの。来日を重ね、日本のミュージシャンたちとの交流を深めてきた彼の活動のある意味で集大成的とも言える内容です。ジョニーはフロントマンとして出ずっぱりという感じではなく、いちバンド・メンバーとして他のミュージシャンたちと対等な立ち位置でプレイしています。それぞれのミュージシャンがヴォーカルを取り、ソロもやる、多彩なセッションと言った趣です。
    これがそのまま米国のブルース・レーベルとしては一番の老舗、デルマークからリリースされたということも記念すべき出来事だと思います。向こうでも概ね好評のようで、それも嬉しくなりますね。

  9. AC/DC - Pwr/Up (Columbia 19439744632)
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    この新譜には驚きました。オリジナル・メンバーのマルコム・ヤング(gt)が2017年に亡くなり、ブライアン・ジョンソン(vo)、フィル・ラッド(ds)も健康上の理由などからバンドを脱退してしまった状況ではもうAC/DCも終わりだと思っていたからです。しかし、ブライアンとフィルが復帰し、笑ってしまうほど変わらないAC/DCが帰ってきました。素晴らしきワンパターンに乾杯!です。楽曲も全曲アンガス&マルコム・ヤングの作となっています。

  10. Jimmy Johnson - Every Day of Your Life (Delmark DE 861)
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    なんと18年ぶりの新譜。91歳になったジミーは、歌もギターも生き生きとしていて、かつてと変わりないのが凄いです。こんなに元気なのになぜ今まで作品を出さなかったのだろうと不思議になるほどでした。全9曲中5曲が書き下ろしの新曲であるところからも、やる気を感じさせます。


以上、陶守正寛の選ぶ2020年ベスト・アルバム10選でした。来年はどんな音楽と出会えるのでしょうか。それより早く平常の生活に戻ってほしいですね。
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2020/12/27

BLUES & SOUL RECORDS 157号発売  ブルース

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2020年最後のBSR誌です。ジミヘンは今年没後50年。それに合わせる形で、亡くなる1ヶ月前に行われたマウイ島でのライヴ音源が初めてほぼ完全な形でリリースになりました。

本号ではそのリリースを筆頭にジミヘンを巻頭特集に据えています。ジミの初期のソウル系アーティストとのセッション・ワークをシングル盤をカラー写真入りで紹介しながら検証しているのは本誌ならでは。

本号にはCDではなく、ライター10名が挙げる1990年以降のブルース愛聴盤100枚を掲載した別冊が付いています。

僕もこれに参加しました。僕のセレクションは王道からかなり外れているように思いますが、いずれもとても愛着のある作品です。僕を知っている人なら「すもりらしいな」と思うかも知れないです。

他のライターさん達が挙げた盤も興味深いものが多いです。全ページカラーの美しい仕上がりになりました。こんな盤もあったな、こんなの知らなかった...などと楽しみながらページをめくってもらえると嬉しいです。
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BLUES & SOUL RECORDS NO. 157
2020年12月25日発売
定価: 1,600円+税
https://bsrmag.com/magazine/bsr157/

表紙 ジミ・ヘンドリクス

2020年は「史上最高のロック・ギタリスト」とも称されるジミ・ヘンドリクスが亡くなってから50年が経ちます。この12月には没後50年の節目に1970年7月30日にマウイ島で行われたフリー・コンサートの音源と映像が、同コンサート開催のきっかけとなった映画『レインボウ・ブリッジ』製作の裏側に迫ったドキュメンタリーとともに、CD2枚組+Blu-rayのセット『ライヴ・イン・マウイ』として発売されました。半世紀の時が流れても、その創造力の輝きは全く失われていません。
★ ジミ、マウイに燃ゆ/ついに登場した必聴ライヴ盤『ライヴ・イン・マウイ』[濱田廣也]
★ ジミの盟友ビリー・コックス・インタヴュー「ジミ・ヘンドリクスは宇宙のメッセンジャーだった」[井村 猛]
★ 初期セッション・ワーク徹底検証/定説を覆し、新情報を加えてジミ活動初期を追う[鈴木啓志]
★ ジミが起爆剤? 歪みとうねりで目覚めたソウル&ファンク・ギター[ワダマコト]
【別冊付録】「ブルース傑作愛聴盤100[1990〜2010年代編]」
1990年代は「ブルース・リヴァイヴァル」、あるいは「ブルース・バブル」とも言われ、数多くのブルース新録アルバムが登場しました。ブルースの歴史を築いてきたヴェテランがまだまだ元気に活躍し、活気を帯びたシーンからは次々と若手が登場。ファット・ポッサムを筆頭に優れた作品を世に出したブルース・レーベルが数多く誕生しました。その勢いは2000年代にも続きました。
今号の別冊付録では10人の選者に、1990年代から2010年代までのブルース新録傑作から愛聴盤を10枚ずつ選んでもらいました。計100枚のアルバムで、90年代以降のブルース・シーンの多彩な魅力を楽しんでください。
[選者]■秋元伸哉(disk union) ■今澤俊夫 ■小出 斉 ■陶守正寛 ■妹尾みえ ■西村雅人(BSMF RECORDS) ■日暮泰文 ■やすだあきよし ■ワダマコト ■濱田廣也
 
【その他の主な記事】
● [インタヴュー]シェメキア・コープランド 新作『Uncivil War』を語る[井村 猛]
● トゥルー・ブルース・マスターズ〜ブラック・アンド・ブルー/1970年代シカゴ・ブルースの知る人ぞ知る良作がCD化[濱田廣也]
●追悼 ロイ・C
*厳しくもやさしい、愛と信念のソウルマン[高橋  誠]
*ロイ・C主要アルバム・ガイド[新井崇嗣]
● エスター・フィリップス レノックス/アトランティック録音CD5枚組に向き合う[高地  明]
● ソロモン・バーク/“キング・オブ・ロックン・ソウル”のアトランティック録音集[原田和典]
● ハリー・スミスのBサイド/編集の意味を強く問う歴史的名編集盤のスピンオフ企画[柴崎祐二]
● 注目作をじっくり鑑賞する─「語りたい逸品」コーナー
*CD『SONNY GREEN: Found! One Soul Singer』あのサニー・グリーンが80を前にアルバム・デビュー![濱田廣也]
● CD『A Cellarful Of Motown Volume 5』10年ぶりに蔵出しされたモータウンの極上レア音源集[森島繁美]
●[新作アルバム・リヴュー]シェメキア・コープランド/キム・ウィルスン/ジョン・クリアリー/ケニー・カーター 他
【連載】
☆ 永井ホトケ隆 好評連載「Fool’s Paradise」第5回
☆ [新連載 第2回]SONS OF SOUL/林 剛
☆ [新連載 第2回]ゴナ・ヒット・ザ・ハイウェイ〜西海岸と南部を結ぶ「I-10」沿道音楽巡り/日向一輝
☆ なんてったってインディ・ソウル 蔦木浩一×齋藤雅彦
☆ フード・フォー・リアル・ライフ 〜歌詞から見るブルース&ソウルの世界/中河伸俊
☆ 小出斉の勝手にライナーノーツ「ALBERTA HUNTER: Look For The Silver Lining」
☆ リアル・ブルース方丈記/日暮泰文
☆ 鈴木啓志のなるほど! ザ・レーベル VOL.86 「Aware」
☆ ゴスペル・トレイン「マーサ・バス」/佐々木秀俊+高橋 誠
☆ BLUES IS MY BUSINESS no.233/吾妻光良
☆ いづみやの曲追い酩酊談/佐々木健一
☆ 原田和典の魂ブチ抜き音楽
☆ 文聞堂書房〜古書掘りコラム/出田  圭
☆ ICHIのチタリン・サーキット最前線
☆ International Music Stroll〜世界の音楽にぷらりと出会おう/ワダマコト
☆ ニッポンの。国内アーティスト新譜紹介/妹尾みえ
☆ ブルース&ソウルが流れる店/轟美津子
☆ Ain’t That Good News 国内ライヴ/イヴェント情報ほか
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2020/12/9

WWOZ Professor Longhair Remembered  ニューオーリンズ

ニューオーリンズのFM局、WWOZが2020年12月4日、40周年を迎えました。それを記念する放送が連日放送されてきましたが、12月3日に放送されたプロフェッサー・ロングヘア特集がすごいです。

元々1982年1月30日、フェスの2回目の命日に合わせて放送されたプログラムの再放送なのですが、約90分のプログラムはレアな音源満載なのです。晩年のフェスのマネージャーをしていた故アリソン・キャスロー(マイナー)がプロデューサーとDJを務めており、フェスが生前もっていた秘蔵テープも含め、いろいろとかけています。WWOZの放送アーカイブはウェブページで2週間保存されますので、12月17日まで聴けます。おすすめです。

以下のURLからどうぞ。77分ごろから始まります。
http://www.wwoz.org/listen/archive/show.php?date=2020-12-03&time=11AM


以下、かかった曲を書き出してみました。

1971年、1972年のベアズヴィル・セッションとされているものは、アルバム「House Party New Orleans Style」と同じセッションだと思いますが、メンフィスとバトンルージュ録音で全5曲、アルバムとダブりがありません。

冒頭のDavid Clayton Thomas (Bloodm Sweat & Tears)の曲は、デイヴィッドがフェスに贈ったデモテープだそうです。同名の曲は彼のアルバムに入っていますが、これは明らかに別バージョンです。デモという呼ぶには完成度がかなり高いです。

Brooklyn Robertはフェスのコンサートをよく見にきていたファンでハーモニカ吹きだったそうですが、フェスが持っていた彼の演奏のテープからの放送です。フェスのギグの前座でピアノを弾いています。Brooklyn Robertは1978年にニューオーリンズ市内で銃で撃たれて亡くなったそうです。

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Professor Longhair Remembered
Originally aired by WWOZ-FM on January 30, 1982
Rebroadcast commemorating the 40th Anniversay of WWOZ: December 3, 2020
From the archive of the New Orleans Jazz & Heritage Foundation (digitized for rebroadcast)
Producer & DJ: Allison Kaslow (Miner), ex-manager & friend of Professor Longhair
Program introduction: Jerry Brock, WWOZ Founder
Public Radio obituary: Steve Wrath (originally broadcast on All Things Considered, January 31, 1980)

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Unreleased demo-recording date and personnel unknown
1)David Clayton Thomas - Professor Longhair

Professor Longhair’s Home on Rampart Street, 1974
2)Unknown blues instrumental (solo)
3)In the Night (with Alfred “Uganda” Roberts)


Montreux Blues Festival, 1973
with The Meters (Leo Nocentelli-gt, George Porter Jr.-b, Joseph “Zigaboo” Modiste-ds, Art Neville-key)
4)Every Day I Have the Blues
5)(They Call Me) Dr. Professor Longhair


Ultrasonic Studios (recording date unknown-1979?)
With the Blues Scholars-Ronald Johnson-gt, Dave Watson-b, Earl Gordon-ds, Alfred “Uganda” Roberts-congas, Tony Dagradi-ts, Andy Kaslow-ts
6)Hey Now Baby

Jazz Festival Boat Ride, 1979 with the Blues Scholars
7)Big Chief

The Village Gate, New York, NY, 1979 - the Blues Scholars (without Professor Longhair)
Johnny Vidacovich-ds replacing Earl Gordon
8)Mess of Fess (written by Tony Dagradi)

Bearsville Sessions, Ardent Studios, Memphis, TN, 1971
with Snooks Eaglin-gt, Joseph “Zigaboo” Modeliste-ds, George Davis-b
9)Mess Around
10)Jambalaya
11)Mean Old World
12)G Jam


Deep South Recorders, Baton Rouge, LA, 1972
with Snooks Eaglin-gt, Joseph “Zigaboo” Modeliste-ds, Will Harvey-b, Shiba-ds
13)Stagger Lee

from Jerry Wexler’s tape, date unknown (1980?)
14)Dr. John-Mardi Gras In New Orleans
(followed by conversation between Wexler and Dr. John)

From old 78s as mentioned by Allison Kaslow
(no such 78s could be found. "Look What You’re Doing To Me” is a different version from the Ebb/Specialty single of 1957)
15)Ring Around The Rosie
16)Look What You’re Doing To Me


Brooklyn Robert-p,vo, Jed’s, 1970’s
From Professor Longhair’s tape
17)Sun’s Gonna Shine On My Backdoor Someday

Laufen, Germany, 1975
with David Berger-hp, Big Will Harvey-gt, Robert Harvey-b, Shiba-ds
18)Gone So Long
19)Willie Fugal’s Blues (solo piano)


1962 single (Rip 155)
with Wardell Quezergue-tp, James Rivers-ts, George Davis-gt, Joe “Smokey” Johnson-ds
20)I Believe I’m Gonna Leave
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2020/11/30

グラミー賞(第63回) ノミネーション発表  音楽全般

恒例のグラミー賞(第63回)の全83部門に渡るノミネーションが11月24日、発表されました。対象となるのは2019年9月1日から2020年8月31日までの期間のレコーディング、楽曲、アーティストです。

全リストは公式サイトの以下のページで見ることができます。
https://www.grammy.com/grammys/news/2021-grammys-complete-nominees-list

ブルース銀座として気になるのは、当然まずはブルースの2部門ですね。

49. Best Traditional Blues Album
・ALL MY DUES ARE PAID-Frank Bey
・YOU MAKE ME FEEL-Don Bryant
・THAT'S WHAT I HEARD-Robert Cray Band
・CYPRESS GROVE-Jimmy "Duck" Holmes
・勝 RAWER THAN RAW-Bobby Rush

今年6月に74歳で他界したジョージア州出身のヴェテラン・シンガー、フランク・ベイは遺作がノミネートされました。ブルース・ミュージック・アワードには何度もノミネートされたことがある人ですが、グラミー賞のノミネートは初です。

ボビー・ラッシュは今春新型コロナ感染のニュースも飛び込んできましたが、変わらず元気なのは嬉しいですね。今回は弾き語りでじっくり聴かせるおもむきの作品ですが、今年87歳(自称ですが?)にもなるボビー。まだまだやる気が衰えることはないようです。2017年につぐ2度目の受賞成るか?

ドン・ブライアントはR&Bでなくブルース部門でのノミネートはちょっと意外ですが、彼も老いてますます盛んです。

50. Best Contemporary Blues Album
・勝 HAVE YOU LOST YOUR MIND YET?-Fantastic Negrito
・LIVE AT THE PARAMOUNT-Ruthie Foster Big Band
・THE JUICE-G. Love
・BLACKBIRDS-Bettye LaVette
・UP AND ROLLING-North Mississippi Allstars

コンテンポラリー部門はより多彩な人たちが入っていますね。ファンタスティック・ネグリートって僕は今一つよくわからないんですが、これもブルース…なんでしょうかね。

ベティ・ラヴェット、ルーシー・フォスターは変わらず存在感を示しています。

あと特に気になるのは下記3部門でしょうか。Regional Roots Music Album部門はネイティブアメリカン、ハワイアン、ザディコ/ケイジャンの3つを合体させて生まれた部門だけあって、毎年ノミネーションもバランスが難しいように思います。今年はケイジャンが2つ挙がっていますが、ザディコはなし。ニューオーリンズ・スタイル・ブラスバンドのニューオーリンズ・ナイトクローラーズがノミネートされているのも注目したいところです。

45. Best American Roots Performance
・COLORS-Black Pumas
・DEEP IN LOVE-Bonny Light Horseman
・SHORT AND SWEET-Brittany Howard
・I'LL BE GONE-Norah Jones & Mavis Staples
・勝 I REMEMBER EVERYTHING-John Prine

46. Best American Roots Song
・CABIN-Laura Rogers & Lydia Rogers, songwriters (The Secret Sisters)
・CEILING TO THE FLOOR-Sierra Hull & Kai Welch, songwriters (Sierra Hull)
・HOMETOWN-Sarah Jarosz, songwriter (Sarah Jarosz)
・勝 I REMEMBER EVERYTHING-Pat McLaughlin & John Prine, songwriters (John Prine)
・MAN WITHOUT A SOUL-Tom Overby & Lucinda Williams, songwriters (Lucinda Williams)

47. Best Americana Album
・OLD FLOWERS-Courtney Marie Andrews
・TERMS OF SURRENDER-Hiss Golden Messenger
・勝 WORLD ON THE GROUND-Sarah Jarosz
・EL DORADO-Marcus King
・GOOD SOULS BETTER ANGELS-Lucinda Williams

52. Best Regional Roots Music Album
・MY RELATIVES "NIKSO KOWAIKS"-Black Lodge Singers
・CAMERON DUPUY AND THE CAJUN TROUBADOURS-Cameron Dupuy And The Cajun Troubadours
・LOVELY SUNRISE-Nā Wai ʻEhā
・勝 ATMOSPHERE- New Orleans Nightcrawlers
・A TRIBUTE TO AL BERARD-Sweet Cecilia

受賞者が発表される授賞式は2021年3月14日、ロサンゼルスのステープルズ・センターにて行われます。

[3/15/2021追記]
3月14日の受賞結果を受けて、受賞者を赤字で記しました。ボビー・ラッシュは6度目のノミネーションで、2016年に続く2度目の受賞となりました。おめでとうございます!


[2/24/2021追記]
授賞式の日付を間違えて記載していましたので訂正しました。1月31日ではなく、3月14日、ステープルズ・センターにて行われます。
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2020/11/28

ザ・バンドの映画  ロック

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僕はザ・バンドが大好きです。

彼らに興味を持つきっかけとなったのは、多分1983年の初来日公演だったと思います。当時高校生だった僕は、まだ彼らのことをよく知りもしなかったのに、渋谷公会堂までライヴを見に行きました。

あのときのツアーはロビー・ロバートソン抜きの4人でした。なぜ中心人物たるロビーだけいないのか、当時の僕には不思議に思えてなりませんでした。彼と他のメンバー、特にリヴォン・ヘルムとの確執について知ったのは随分あとのことでした。

映画「ザ・バンド かつて僕らは兄弟だった(原題:Once Were Brothers: Robbie Robertson and the Band)」が劇場公開中です。これは原題からもわかる通り、100%ロビーの視点から見たザ・バンドの物語です。“Once Were Brothers”は2019年のロビーのアルバム「Sinematic」に収録された楽曲。かつて兄弟のように親密だったバンドメートと別れてしまった苦々しい思いを綴っており、映画の中でも流れます。

映像はラスト・ワルツやディランとのライヴ映像などそこそこ見ごたえはありますが珍しいものは殆どなく、映画はロビーと元妻ドミニックの証言が柱となっています。

ロビーは、一所懸命バンドを続けるための努力をしていたにも関わらず、他のメンバーは麻薬におぼれ、曲も書かなくなり、ロビーは全てを一人で抱えざるを得ない状況になっていったというのがロビーの主張です。

そして、バンド解散後に物事がうまくいかなくなったリヴォンは被害妄想に陥り、ロビーが悪者だと思いこむようになったというのです。

ロビーが嘘を付いているとは思いません。彼の言うことは彼の立場で言えば真実なのでしょう。僕はどちらかというと、ロビーよりはリヴォンに同情的でしたが、この映画を見ると、ロビーの言うこともそれなりに説得力があるように感じました。しかし、この映画はロビーの言い訳大会という面が強すぎるなと思わざるを得ません。

もうリヴォンはこの世にはいません。この映画を見たら、彼やリチャード・マニュエル、リック・ダンコは何と言うでしょうか。ちょっとずるいなと思ってしまったのは僕だけでしょうか。ロビーの言うことの方が正しいのであれば、なぜ残りのメンバーは誰もロビーの側に付かなかったのか、その点はあいまいなままです。

この映画には他にもエリック・クラプトンやロニー・ホーキンズらミュージシャンたちのコメントもたくさん出てきます。でも、彼らのコメントの使われ方が、ロビー側のストーリーを補足する形で使われているようで、その点も気になりました。

ザ・バンドが不幸にも分断され、和解することもないまま3人のメンバーが他界してしまったのは、誰の言葉を信じるかに関わらず事実です。そんな苦々しい歴史を生々しく綴ったこの映画。ファンならばとりあえずは見ておくべきだと思います。


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2019年/カナダ・アメリカ/英語/カラー・モノクロ/アメリカンビスタ/5.1ch/101分
原題:Once Were Brothers: Robbie Robertson and the Band
配給:彩プロ
日本公開:2020年10月23日より
監督: ダニエル・ロアー
製作総指揮:マーティン・スコセッシ、ロン・ハワード
出演:ザ・バンド<ロビー・ロバートソン、リック・ダンコ、リヴォン・ヘルム、ガース・ハドソン、リチャード・マニュエル>
マーティン・スコセッシ
ボブ・ディラン
ブルース・スプリングスティーン
エリック・クラプトン
ロニー・ホーキンス
ヴァン・モリソン
ピーター・ガブリエル
タジ・マハール
ジョージ・ハリソン
オフィシャルサイト:https://theband.ayapro.ne.jp/

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