2020/9/29

9月29日、オーティス・ラッシュの命日です  ブルース

シカゴ・ブルース界の偉大なギタリスト、オーティス・ラッシュが亡くなって2年が経ちました。

彼については、このサイトでディスク・ガイドも作っているし、もう言い尽くした感もあるのですが、やはり類稀なる存在だったと思います。

僕はB.B.キングが亡くなった際、B.B.の才能(すごいところ)について、「長く第一線で創造力を発揮し続けたこと」にあると指摘しました。

そういう意味で言えば、オーティスは「B.B.キングのようにはなれなかった人」でもあります。

でも、僕は彼の魅力はその事実と表裏一体だと思っています。自分の気分、感情に素直だからこそ、常にいいいい演奏をするのは難しい。その代わり、乗っているときのオーティスの凄さは筆舌に尽くしがたかったのです。いつも安定していい演奏をする人は、あの乗っているときのオーティスのような演奏はできないでしょう。そのギターの一音一音、そして歌声からはストレートに感情が迸っていたと思います。

内なる感情を吐露するのがブルースの本質だとすれば、オーティスほどブルースを生きた人は珍しいかも知れません。

悪い言い方をすれば気分屋さんです。それ故に作品自体多くはないですが、幸い初期のコブラ時代(1956-58)から始まり、節目節目で傑作を残してくれました。僕の作ったディスク・ガイドが彼の作品を聴くお供になってくれればこれほど嬉しいことはありません。

彼の命日を機に、オーティス・ラッシュを聴いてみませんか?

どれから聴いていいのかわからない、というのであればまずはコブラ時代の16曲(色々なコンピレーション・アルバムが出ています)、そして1971年にレコーディングされたアルバム「Right Place, Wrong Time」を聴いてみてください。後悔はしないでしょう。

オーティス・ラッシュ・ディスク・ガイド
http://bluesginza.web.fc2.com/rush/

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【過去のオーティス・ラッシュ関連記事】

オーティス・ラッシュが亡くなって一年 (2019/9/29)
https://black.ap.teacup.com/sumori/1861.html

4月29日はOtis Rushのお誕生日です (2019/4/29)
https://black.ap.teacup.com/sumori/1837.html

Otis Rushの訃報に接して (2018/10/4)
https://black.ap.teacup.com/sumori/1800.html

Happy 80th, Mr. Otis Rush! (2015/4/29)
https://black.ap.teacup.com/sumori/1618.html

Happy birthday, Otis Rush (2014/4/30)
https://black.ap.teacup.com/sumori/1523.html

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2020/9/27

モータウンの歴史を振り返るドキュメンタリー映画登場  R&B/ソウル

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デトロイトの小さな家を拠点に出発し、歴史に残るヒットを量産したレコード・レーベル、モータウン。

「メイキング・オブ・モータウン」は、創設者のベリー・ゴーディと副社長を務めたスモーキー・ロビンソンに密着し、ミュージシャン、ソングライター、スタッフなどの貴重な証言と名曲の映像でその歴史を振り返るドキュメンタリー映画です。この映画が米国で公開された2019年は、モータウンがタムラ・レコードとして出発した年からちょうど60年という節目の年でもあります。

この映画の特徴は、モータウンがいかにして成功を手に入れたのか、ベリー・ゴーディの経営者としての手腕に焦点を当てているところでしょうか。
音楽映画ではありますが、ある意味経営哲学を学ぶためのビジネス・セミナーのようでもあります。イントロの数秒でリスナーの心をつかまなければならないと、細部まで徹底的に拘りヒットにつなげていくゴーディはすごいなと思いましたが、ヒット至上主義的なマインドは、僕にはついていけないとも感じました。

でも、改めてすごいレーベルだなと思わせる見ごたえのある内容です。
色々な人が登場しますが、なんと言ってもゴーディとスモーキー・ロビンソンが楽しそうで。二人とも凄いパワフルですよね。


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2019年製作/112分/G/アメリカ・イギリス合作
原題:Hitsville: The Making of Motown
配給:ショウゲート
日本公開:2020年9月18日より
監督:ベンジャミン・ターナー、ゲイブ・ターナー
製作:レオ・パールマン
出演:ベリー・ゴーディ
スモーキー・ロビンソン
スティーヴィ・ワンダー
エディ・ホランド
ブライアン・ホランド
ラモント・ドジャー
メアリー・ウィルソン
マーサ・リーブス
ザ・ジャクソンズ
ニール・ヤング
ジョン・レジェンド
製作総指揮:ベリー・ゴーディ
スティーブ・バーネット
エチオピア・ハブターマリアム
デビッド・ブラックマン
ミシェル・ジュベリエーレ
マーティン・バンダイアー
オフィシャルサイト http://www.makingofmotown.com/

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2020/9/17

海の上のピアニスト  音楽全般

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コロナの影響でまだまだ以前のようにはライヴに行けない今日この頃。

映画は見たいものに事欠きません。

最近見たもので、印象に残ったものの一つは「海の上のピアニスト(The Legend of 1900)」です。

音楽映画というわけではありませんが、ラグタイムなど昔のジャズのサウンドであふれているこの映画は音楽好きにはたまりません。

これは1998年のイタリアとアメリカの合作映画で新作ではないのですが、20年以上の歳月を経て今回4Kでデジタル修復をし、改めて公開となっています。

僕は初めて見る作品だったので、新鮮な気持ちで見ることできました。

舞台は20 世紀前半。豪華客船上で生まれ、生涯下船することがなかった天才ピアニストの 人生を描いたドラマで す 。 映画は彼の共演者で友人だったトランペッター、マックス・トゥーニーが思い出の詰まったトランペットを売るため、楽器屋に持ち込み、船上の日々をするところから始まります。

主人公のピアニストは船上で生み落とされましたが、産みの親は生まれたばかりの彼を置き去りにし、発見した船の作業員ダニーが彼を育てることとなりました。ダニーは彼が20世紀の最初の年に生まれたことから、彼を1900(ナインティーン・ハンドレッド)と名付けます。船上で出会う様々な人々に育まれながら育った1900は、大人になった頃には超絶テクニックを持った名ピアニストになっていたのでした。

ストーリーはフィクションですが、その華麗ながらも物悲しい人生の描かれ方が見事なことと、実在のピアニスト、ジェリー・ロール・モートンが登場することもあって、まるで実話のように引き込まれてしまいます。

天才的に腕を持ちながらも、1900にはレコーディングもなく、彼の存在を知るのはこの客船で彼の生演奏に触れたことのある人のみ。しかしその噂は広がり、ジェリー・ロール・モートンが勝負を挑むために船に乗り込んでくるという展開です。

レコード会社も彼をレコーディングしようと乗り込んでくるのですが、さてその結末はいかに?

この映画はもともとイタリアで公開されたものは160分あったのですが、米国公開版は120分に短縮され、当時日本ではこの米国版の方がが公開されました。

今回の劇場公開では、4Kデジタル修復が施された米国公開版(4K修復版)に加え、イタリア版も当初のものより長い170分という形(イタリア完全版)で日本で初めて公開になっています。僕はイタリア完全版の方を見ました。見応えはありましたが、長いとは思いませんんでした。

ジェリー・ロール・モートンとのバトルのシーンはなかなかの迫力ですよ。

おすすめです。現在公開中なので終わらないうちに是非!



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「海の上のピアニスト(The Legend of 1900)」
監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
脚本:ジュゼッペ・トルナトーレ
製作総指揮:ローラ・ファットーリ
原作:アレッサンドロ・バリッコ
出演:ティム・ロス、プルイット・テイラー・ヴィンス、メラニー・ティエリーほか
音楽:エンニオ・モリコーネ
撮影:ラホス・コルタイ
編集:マッシモ・クアリア
日本語字幕:柏野文映

配給:SYNCA(シンカ)

イタリア=アメリカ合作/1998 /4K修復版121分・イタリア完全版170分 /英語/カラー/5.1ch/

公式サイト
http://synca.jp/uminoue/
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2020/9/1

オージェイズがラヴトレインで民主党を応援  R&B/ソウル



アメリカでは大統領選挙が大詰めを迎えています。
でも、蓋を開けてみるまで実際どうなるかわからないのが怖いところ。

個人的には、もう無法者トランプはウンザリ。なんとか民主党バイデン勝利で世界の秩序を回復してほしいものですが、前回もヒラリーが勝つと思ったら、まさかまさかのトランプ勝利。今回も最後まで心配の種を尽きません。

多くのミュージシャンたちがバイデン支持を表明していますが、ヴェテランのソウル・グループ、オージェイズは応援ビデオを作りましたよ。これが素晴らしい出来なんです。曲は、ギャンブル&ハフ作の彼らの代表曲“Love Train”です。

世界のみんな、手を取り合って
愛の列車を始動させよう


対立と分断を終わらせるためにぴったりのメッセージですね。

この希望あふれる雰囲気をそのままに来年の1月、 バイデン新大統領の就任を見られますように。
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2020/8/31

さようなら、としまえん  

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今日2020年8月31日、としまえんが長い歴史を閉じます。

来園者数が1990年代の全盛期には400万人ほどあったのが昨年は112万人。閉園は仕方ないのかもしれませんが地元民にとっては淋しい限りです。特にコロナ禍の異常な状況のまま終焉を迎えるのは残念。

1926年に開園して100年近く。まるで伝説のブルース・ミュージシャンとお別れをするような気分です。1926年生まれの人というと、ビッグ・ママ・ソーントンにギター・スリム、R.L.バーンサイド、J.B.ハットーなどなど。いずれも故人ですが、彼らの音楽とお別れしなければならないと考えたら、悲しくなりますよね。

としまえんは、住宅街の中にあるせいもあって、ディズニーランドにはない、アットホームでカジュアルな雰囲気がありました。豊島園駅が最寄りですが、お隣り練馬駅のホームからもFlying Piratesの船が揺れるのが見えました。あれが見られなくと思うとそれだけでため息が出ます。はぁ。

個人的には、幼稚園の遠足で初めて訪れてからもう50年近く。子供の成人式もここでした。最終日に行くことはできないですが、6月に久しぶりに行ってきました。もう一度行っておきたかったけど、結局それが最後になってしまいました。

このあとにできるハリー・ポッターのテーマパーク。USJのやつは行ったことあるけど、どんなものになるのか想像できないです。

名物のメリーゴーランド、エルドラドだけはそのまま残してほしかったな。とりあえず解体し保存するそうですが、どこかでまた見ることができるでしょうか。

さようなら、としまえん。そしてありがとう。

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