2022/2/27

BLUES & SOUL RECORDS 164号発売  BSR誌

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2月25日発売のBlues & Soul Recordsは「ブルースいきもの図鑑」というちょっと珍しい巻頭特集です。ブルースの古典の数々に登場する動物、虫、魚などさまざまな生き物に注目し、考察してみようというこの企画。生き物のイラスト入りでエッセイ集のような感じでもあり面白い内容です。生き物そのもののことを歌った歌詞ももちろんありますが、動物を比喩として登場させているものも多いので、そこら辺の話は興味深いです。

付録CDも生き物が登場するブルース集。メンフィス・ジャグ・バンド、ココモ・アーノルド、チャーリー・パットンなど戦前ブルース14曲が収録されています。

他12月に亡くなったジョー・サイモンの追悼記事はディスク紹介も含むプチ特集になっています。

僕は、新譜レビュー・コーナーでニューオーリンズ系の作品を2枚紹介しています。9年ぶり5作目をリリースしたエッグ・ヨーク・ジュビリーとジョー・クラウンとジェイソン・リッチの新ユニットです。どちらも聴きごたえのある作品です。

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BLUES & SOUL RECORDS NO. 164
2022年2月25日発売
定価: 1,800円+税(税込1,980円)

表紙 チャーリー・パットンの78回転盤SPレコード”Down The Dirt Road Blues”の新聞広告より

ネコ、ラバ、クモ、ヘビ、ハチ、ナマズなどなど、ブルースには多種多様ないきものが登場します。あるときは人の化身として、あるときは不吉な予兆として、またあるときは生活をおびやかす存在として。いきものたちがどのように登場するか、その意味を読み解くことで、ブルースの背後に広がるアフリカン・アメリカンの生活や文化が見えてきます。一緒にブルースのいきものたちを観察してみましょう。
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[1]不思議な力の持ち主、猫 [高地 明]
[2]生活に欠かせない貴重な相棒、ラバとポニー [高地 明]
[3]死の予兆にもなる恐ろしい蜘蛛 [高地 明]
[4]神秘的な蛇が性的メタファーに [スカンクちかの]
[5]最も身近な家畜、鶏はブルースでも大人気 [スカンクちかの]
[6]蜂がブンブン、飛んで刺して大暴れ [小出 斉]
[7]ああ、ナマズになってみたい… [小出 斉]
[8]お気に入りの牛はたいせつにしましょう [小出 斉]
[9]神の化身か、いたずら好きの猿 [中河伸俊]
[10]犬は人の最高のともだち、ではないの? [濱田廣也]
[11]やっかいものの害虫たち [スカンクちかの]
[12]ブルース界一のキャラを生んだ狼 [中河伸俊]
[13]青い鳥よ、わたしの気持ちを届けておくれ [中河伸俊]
[14]かわいいあの娘はセクシーな豚ちゃん [濱田廣也]
[15]雨に濡れ、今日も蛙は飛び跳ねる [濱田廣也]
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【付録CD/Don’t Sing The Blues No More】
チャーリー・パットン、ブラインド・レモン・ジェファスン、ブラインド・ブレイク、マ・レイニーら、人気シンガーたちが歌う、いきものが登場するブルースを収録。ギター伴奏によるブルースが大半を占めますが、ジャズ・バンド編成のものや、当時流行のジャグ・バンド・スタイルのものも収録し、1920〜30年代のブルースの入門編としてもお楽しみいただけます。
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1. MEMPHIS JUG BAND : Bumble Bee Blues [feat. MEMPHIS MINNIE]
2. KOKOMO ARNOLD: Old Black Cat Blues (Jinx Blues)
3. SYLVESTER WEAVER: Black Spider Blues
4. BLIND BLAKE: Black Dog Blues
5. J.T. "FUNNY PAPA" SMITH (THE HOWLING WOLF): Hungry Wolf
6. FREDDIE SPRUELL (MR. FREDDIE): Milk Cow Blues
7. CHARLEY PATTON: Stone Pony Blues
8. TEXAS ALEXANDER: Bantam Rooster Blues 9. BLIND BOY FULLER: Stealing Bo-Hog
10. FURRY LEWIS: Mean Old Bedbug Blues
11. WILLIAM HARRIS: Bullfrog Blues
12. LUKE JORDAN: Traveling Coon
13. MA RAINEY: Bo-Weavil Blues
14. BLIND LEMON JEFFERSON: That Black Snake Moan
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【その他の主な記事】
● ブルース・カーニバルが野音に帰ってくる! 《TOKYO BLUES CARNIVAL 2022》
● 映画『ザ・ユナイテッド・ステイツvsビリー・ホリデイ』公開中
● 追悼 ジョー・サイモン/長く愛される曲を数多く残したソング・スタイリスト[高橋 誠]/重要曲から隠れた傑作まで録音歴をたどる[森島繁美]
● 黒人音楽ファン必読の名著が復刊『黒人ばかりのアポロ劇場』[妹尾みえ]
● 《トゥルー・ブルース・マスターズ〜ブラック・アンド・ブルー》第4期10タイトル・リリース [濱田廣也]
● スウィート・インスピレーションズのアトランティック録音集/CD『The Sweet Inspirations: Let It Be Me - The Atlantic Recordings [1967-1970]』[新井崇嗣]
● ファニアのブガルー/ラテン・ソウル・シングル集/CD『It’s A Good, Good Feeling - The Latin Soul Of Fan Records: The Singles』[日向一輝]
● ブルースマン、ジャズマン、そしてボクサー/CD『Boxer, Bluesman, & Jazzman 1921-1962』[原田和典]
● ワシントンDCのR&B史をひもとくCD16枚組セット『R&B In DC 1940-1960』[後編] [鈴木啓志]
● 注目作をじっくり鑑賞する「語りたい逸品」コーナー
*『サマー・オブ・ソウル』サウンドトラック盤 [柴崎祐二]
● [新作アルバム・リヴュー]ケヴ・モ/ジョン・メイオール/コリー・ハリス/ブリーフ・エンカウンター 他
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【連載】
☆ 永井ホトケ隆 好評連載「Fool’s Paradise」第12回
☆ KEEP ON KEEPIN’ ON ソウル/ファンク名盤のメッセージを読む 第7回 フレッド・ウェスリー&ザ・JB’s『ドゥーイング・イット・トゥ・デス』/中田 亮
☆ SONS OF SOUL/林 剛
☆ ゴナ・ヒット・ザ・ハイウェイ〜西海岸と南部を結ぶ「I-10」沿道音楽巡り/日向一輝
☆ なんてったってインディ・ソウル 蔦木浩一×齋藤雅彦×編集部H
☆ フード・フォー・リアル・ライフ 〜歌詞から見るブルース&ソウルの世界/中河伸俊
☆ 小出斉の勝手にライナーノーツ「RABBIT MUSE / Muse Blues」
☆ リアル・ブルース方丈記/日暮泰文
☆ 鈴木啓志のなるほど! ザ・レーベル VOL.93 「Kapp」
☆ ゴスペル・トレイン「ゴスペル・クレフス」/佐々木秀俊+高橋 誠
☆ BLUES IS MY BUSINESS no.240/吾妻光良
☆ いづみやの曲追い酩酊談/佐々木健一
☆ 原田和典の魂ブチ抜き音楽
☆ 文聞堂書房〜古書掘りコラム/出田 圭
☆ ICHIのチタリン・サーキット最前線
☆ International Music Stroll〜世界の音楽にぷらりと出会おう/ワダマコト
☆ ニッポンの。国内アーティスト新譜紹介/妹尾みえ
☆ ブルース&ソウルが流れる店/轟美津子
☆ Ain’t That Good News 国内ライヴ/イヴェント情報ほか
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2022/2/22

追悼Syl Johnson 1936-2022  ブルース

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Syl Johnson at the New Orleans Jazz & Heritage Festival
House of Blues Stage, May 3, 1997
(c)Photo by Masahiro Sumori

シル・ジョンソンが亡くなってしまいました。2月6日、ジョージア州メイブルトンの娘さん宅でのことだそうです。死因はうっ血性心不全、85歳でした。

1月31日に8歳年上の兄、ジミー・ジョンソンが亡くなったばかりでしたので、間違いかと思ってしまいました。そうではなかったです。残念、悲しいです。

シカゴを拠点としていたシルがなぜ遠く離れた娘さん宅にいたのでしょうか。ただ偶然遊びに行っていただけかも知れないですが、具合が悪かったからという可能性もありますね。

生まれはミシシッピですが、1950年ごろ一家でシカゴに移住したシル。1950年代からハウリン・ウルフやジミー・リード、マジック・サムらと共演を重ね、シカゴのブルース・シーンで活動しましたが、ソロ・アーティストとして花開いたのはファンキーなソウル色を打ち出した1960年代後半に入ってからでした。代表曲となる” Come On Sock It To Me”、”Different Strokes”などをリリースし、乗りに乗っていたものの、彼自身は当時在籍していたトワイナイト・レーベルの待遇に不満を持ち、1970年代に入るとメンフィスのハイに移籍します。ハイでは”Back For A Taste of Your Love”、”Any Way The Wind Blows”などの楽曲をリリース。レーベルの顔のひとりとなりました。



特にアル・グリーンの持ち曲として有名な”Take Me To The River”はもともとシルのために書かれた曲であるというのはよく知られた話です。

しかし、シルはハイでも冷遇されていると感じていたようです。アル・グリーンばかりひいきにして自分には力を入れてくれていなかったと、シルはインタビューで繰り返し述べています。

70年代後半になるとディスコ・ブームの到来とともに彼の人気にも陰りが出てきたことから半ば音楽活動は休止し、外食ビジネスに乗り出します。今はもうないですが、彼の経営した魚料理のレストラン「Solomon’s」はシカゴを中心にチェーン展開する勢いだったそうです。



状況が一転したのは1990年代に入ってから。彼の楽曲をウータン・クラン、ジェイZ、ゲットー・ボーイズ、サイプレス・ヒルなどラッパー達がこぞってサンプリングし出したことで再び注目を浴びるようになったのです。

1994年にハイ・リズムと組んでデルマークよりリリースしたアルバム「Back In The Game」でソロ・アーティストとしても復活をアピール。その後も、兄ジミーとの共演作をリリースするなど元気に活躍を続けました。

2015年には彼のキャリアを振り返るドキュメンタリー映画「Syl Johnson: Any Way The Wind Blows」が制作されました。この映画は日本で劇場公開されることはなく、日本のファンが見るのは難しい状況でしたが、この度彼が亡くなったことを機にVimeoで公開になりました。日本語字幕はないものの、レンタルあるいはダウンロード販売で見ることができます。

Syl Johnson: Any Way The Wind Blows (Vimeo)
https://vimeo.com/ondemand/syljohnsonmovie

本人の語りも面白いですが、ラッパーたちや家族を含む周辺の人たちの証言にも興味深い内容が多く、見ごたえがあります。



シルは1997年の来日時にインタビューをさせてもらいました。ステージでのキャラそのまま、とにかく熱い人でした。ソウルとブルースをまたいで活躍した自分の音楽性のこと、レーベルへの不満、彼の曲をサンプリングをしたラッパーたちのこと、言いたいことが怒涛のように噴き出すインタビューでした。揚げ句の果てには歌いだす。あの熱さは最後の来日となった2014年のフジロック、ビルボードライブ公演でも衰えることななかったです。常にエンジン全開なシルでした。

因みに僕が行ったインタビューはブルース&ソウル・レコーズ誌 No. 20に掲載されています。もう編集部にもバックナンバーの在庫はないですが、機会があれば是非チェックしてみてください。記事を書いた僕が言うのもなんですが、とても面白いです。

blues & soul records (ブルース & ソウル・レコーズ) 1998年 04月号 No. 20
https://www.amazon.co.jp/dp/B006CA6SQM

存在感絶大だった彼がいなくなり、寂しくなってしまいます。RIP。

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【シル・ジョンソン関連の書き込み】
フジロックにブルース&ソウル3人衆が! (2014/2/28)
https://black.ap.teacup.com/sumori/1502.html

シル・ジョンソン東京公演決定 (2014/3/23)
https://black.ap.teacup.com/sumori/1506.html

訃報: Mabon "Teenie" Hodges 1946-2014 (2014/6/24)
https://black.ap.teacup.com/sumori/1542.html

フジロック・レポート:SOUL MUSIC LEGENDS (2014/8/8)
https://black.ap.teacup.com/sumori/1554.html

パークタワー・ブルース・フェスティバルを振り返る (2017/12/13)
https://black.ap.teacup.com/sumori/1763.html
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2022/2/17

TOKYO BLUES CARNIVAL 2022開催  ブルース

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ブルース・カーニバルが10年ぶりに開催されます。

まだコロナ禍ではありますが、出演者を日本のアーティストに絞り復活です。開催は東京だけではありますが、場所も第1回目からの会場である日比谷野外音楽堂、MCも同じ後藤ゆうぞう氏が務めます。

吾妻光良、ホトケ(blues.the-butcher-590213)という日本のブルースの2大横綱とでもいうべき人たちを中心に多彩なラインアップになりました。これは楽しみですね。

僕はカーニバルが休止状態になった2013年にこんな書き込みをしています。

ブルースカーニバル、もうやらないの? (2013/11/22)
https://black.ap.teacup.com/sumori/1469.html

もう無理なのかなと思っていたカーニバルの復活。まずは喜びたいです。ぜひ今後も続けていってほしいです。コロナが終息したら来日アーティストも加える形で。

チケットの発売は2月26日からですよ。

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TOKYO BLUES CARNIVAL 2022
公 演 日 5月29日(日)
会   場 日比谷野外大音楽堂 ※雨天決行
出   演  blues.the-butcher-590213
       【ゲスト】山岸潤史
       吾妻光良&The Swinging Boppers
       【ゲスト】伊東妙子(T字路s)
       三宅伸治&The Red Rocks
       【ゲスト】鮎川誠
       コージー大内
司会進行:ゴトウゆうぞう&カメリヤマキ
時   間 開場15:00/開演16:00
料   金 前売¥7,000/当日¥7,500(全席指定・税込)
一般発売日 2月26日(土)
プレイガイド ・M&Iオンラインチケット
       ・M&Iカンパニー 03-6276-1144(平日10〜15時)
       ・チケットぴあ(Pコード:212-106)
       ・ローソンチケット(Lコード:71201)
       ・e+(イープラス)
備   考  ※開催時の状況により、酒類・食物の販売が出来ない場合がございます。
       ※都合により出演者が変更する場合がございます。
主   催 M&Iカンパニー
お問い合わせ M&Iカンパニー 03−6276−1144(月・金 10〜15時)

詳   細  https://www.mandicompany.co.jp/BluesCarnival/


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【過去のブルース・カーニバルに関する書き込み】

ブルース&ソウル・カーニバル@日比谷野音 (2007/7/24)
https://black.ap.teacup.com/sumori/71.html

最高、ロバート・クレイ! (2009/5/25)
https://black.ap.teacup.com/sumori/233.html

Solomon Burke@Japan Blues & Soul Carnival (2010/5/31)
https://black.ap.teacup.com/sumori/329.html

ジョニー・ウィンター:Japan Tour 2012日程 (2012/1/3)
https://black.ap.teacup.com/sumori/937.html

Johnny Winter & Sonny Landreth setlists (2012/5/28)
https://black.ap.teacup.com/sumori/1092.html

[2022/3/30追記]
blues.the-butcher-590213のスペシャル・ゲストとしてニューオーリンズで活躍するギタリスト、山岸潤史の参加が発表されました。山岸さんは2022年3月に予定されていたFunk on Da Tableの公演がコロナで中止になって以来、帰国できていないはずですから、久々の帰国公演となります。
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2022/2/8

Happy Birthday Mr. Earl King  ニューオーリンズ

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facebookに書いたら思いのほか反響をいただいたので、こっちでも掲載してみます。

昨日2月7日はアール・キングのお誕生日でした。

しかし、朝一番にシル・ジョンソンの訃報を見て絶句。お祝いどころではなくなってしまいました。(RIP)

シルの話はまた今度ということで気を取り直し、アールの小話をば。

彼は存命ならば今年2022年で88歳です。生きていてもよさそうな年齢ですが、晩年彼は体調不良に悩まされ、69歳の若さで亡くなってしまいました。この写真は最後の来日、2001年のパークタワー・フェスのときのものです。(もう20年も前!)直前のニュージーランド・ツアーの最中に倒れ、入院。来日は絶望的かと思いましたが、やって来てくれました。

しかし、誰の目からも不調なのは明らかで、特にギターは殆どまともに弾けていません。随分厳しい声も上がりましたが、僕は不調を押してなお遥々日本まで来てくれたこと、そしてたとえボロボロでも全力を振り絞ってパフォーマンスをしてくれたこと、本当に感動しました。

この写真を撮った際、僕が「ニュージーランドで入院されたそうですが、体調はいかがですか?」と聞いたらアールは「あー、ちょっと具合が悪くなったけど大したことはないよ」と返してくれました。いや、大したことあるでしょうと内心思ったのですが。

僕はアールに会えて舞い上がっていたのか、よりによって彼にサインをしてもらった大切なCDをその場に置き忘れるというバカをやらかしました。帰宅途中に気づき即会場に電話したものの、最終日だったのでもう既に殆どのスタッフは撤収しており、楽屋には何も残っていないと言われました。

なんてことをしてしまったんだ!と思いましたが、主催者の方が後日確認してくれて、そのCDはアールのベーシストを務めたジョージ・ポーターJr.が持って行ったことが判明。でも、もう帰国しているし、諦めるしかないよなと思っていました。しかし、数か月後にジョージから直接僕宛に封筒が届き、開けてみたら...あー、入っていました、CDが2枚!しかも、ジョージが参加している「Hard River To Cross」の方はジョージのサインまで追加してありました。

ジョージ、いい人すぎ!その後彼に別の機会で会った際にお礼を言ったら、あまり記憶になさそうな反応でしたがw。

アールはこの来日の1年ほどあとに亡くなってしまいました。ニューオーリンズと東京を往復したサイン入りCDはこんなエピソードとともに今も大切に持っています。

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遥々ニューオーリンズから戻ってきた
アール・キングのサイン入りCD
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2022/2/2

追悼Jimmy Johnson 1928-2022  ブルース

ジミー・ジョンソンが亡くなってしまいました。昨年末から脳卒中を起こすなどして体調を崩し心配しておりましたが、今朝所属レーベルのデルマークが1月31日にイリノイ州ハーヴィーの自宅にて他界したと発表しました。彼の公式サイトにも死去を伝えるメッセージが掲載されています。

一時期は集中治療室に入り危険な状態でしたが、その後退院し快方に向かっているとのことだったのですが。

93歳と高齢だったので、大往生と言えるのでしょう。

コロナ流行直前の2019年暮れに、久しぶりの新譜「Every Day Of Your Life」をリリース。この時点で90歳を超えていたのですが、年齢を感じさせない生き生きとした内容。その後もネット上で演奏を展開するなど、健在ぶりを示していただけに、悔しくなります。

1960年代にシングルを2枚ほどリリースしてはいますが、本格的にデビューしたのは50歳のときという遅咲きでした。早くからソロ活動をしていた8歳下のシルとは対照的です。初のアルバムは1978年の「Tobacco Road」ですが、その3年前の1975年に彼はオーティス・ラッシュのセカンド・ギタリストとして来日しています。(Blues Live!というライヴ盤で聴くことができます。)

音や性格もシルとは真逆で、ファンキーなソウルでガンガン行くシルに対し、ジミーはよりブルースにフォーカスして繊細なサウンドを繰り広げました、。僕が以前シルにインタビューした際、ジミーとの違いや思い出について振ったのですが、シルは「あー、彼はもっとブルースだな...」と一言で片づけられてしまった覚えが(笑)。仲が悪いわけではないと思いますが、そんなことより俺のことを話させろということだったのだと思います。

ジミーは1990年にもオーティスと一緒に来日。このときはソロ・アーティストとしてプレイしました。オーティスの調子が悪そうだったので、洗練されたジミーのサウンドが一層際立って響いた記憶があります。その後1999年にもチョコレートクリーム主催のBlues & Soul Revueで来日。このときはゲストにA.C.リードが同行しました。これが来日としては最後だと思います。

2002年にはシルとの共演作もリリースしていますがその後暫く作品はなく、どうしているのかなと思っていたところに前述の久々のアルバムがリリースされたのでした。リリース後に明らかに露出が多くなり、その様子を見る限りでは殆ど昔と変わらないように見えました。率直に「90歳なのにすげーな」と思いました。

デルマークは、彼の病状を連日Facebookに投稿し続けました。亡くなる前の日の投稿では「彼は自宅で心地よく過ごしている」としていました。一夜明けて訃報が...。

やすらかにお休みください。

お悔み状を送りたい人はデルマーク・レコードが受け付けるとのことです。彼らが取りまとめて責任をもってジミーの家族に届けるそうです。
Delmark Records
4121 N. Rockwell Street
Chicago, IL 60618
U.S.A.

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ジミー・ジョンソン公式サイト
https://jimmyjohnsonblues.com/

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公式サイトに掲載されたジミーの死を伝える文章を和訳しました。

ブルース界の伝説的存在であるジミー・ジョンソンが本日2022年1月31日に亡くなったという悲しいお知らせをしなければなりません。
ジミーは夫であり、父であり、兄弟であり、師であり、友人であり、特別な人生を送った素晴らしい人でした。
ジミーは優しく、寛大で、面白く、明るく、愛すべき存在で、賢く、そして並外れた才能を持っていました。彼の愛情と知識は替えのきくものではありませんが、その影響は、彼がその知性と魅力をもって接した無数の人々の中に今後も生き続けるでしょう。
彼の素晴らしき音楽と大切な思い出が、彼を失った辛いこのときにおいて私たちに癒しを与えてくれますように。
ジミー・ジョンソン、私たちはあなたを常に愛しています。あなたはそれを止めることはできないのです。
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