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2018/9/20

訃報:Big Jay McNeely 1927-2018  ブルース

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フェスティヴァル会場を練り歩きながらブロウするビッグ・ジェイ
Long Beach Blues Festival, 1991
(c)Photo by Masahiro Sumori

サクソフォーン・プレイヤーのビッグ・ジェイ・マクニーリーが亡くなってしまいました。2018年9月16日の早朝、彼はロサンゼルス郊外リヴァーサイドのリヴァーサイド大学ヘルスシステムセンターにて、亡くなったそうです。91歳でした。この年齢ならば大往生と言っていいと思いますが、ほんの3年前の2015年に来日して元気な姿を見せたばかりか、その際Bloodest Saxophoneと新譜のレコーディングまで行っているのですから、まだまだ元気でいてくれそうに思っていました。非常に残念です。前立腺がんが進行しており、それが死因となったとのこと。

代表曲”Deacon’s Hop”のヒットを飛ばしたのが1949年。その数年前にはジョニー・オーティスのレコーディングに参加しており、途中引退状態にあった時期もあるものの、その活動は70年にも及びます。

最後の来日の際は歩くのもきつそうな感じではありましたが、それでもスタッフに支えられながら、お客さんのいるフロアを練り歩いて登場するスタイルを堅持。一度ステージにあがると、そのプレイの音圧は驚異的にでかい!何歳になっても枯れることを知らない生粋のエンターテイナーでした。

1996年に初来日。ローラーコースターとの共演でツアーを行いました。僕は新宿のClub Wireというライヴハウスで見ましたが非常にパワフルな演奏に圧倒された記憶があります。ライヴの最中に照明を真っ暗にし、蛍光色に塗られたサックスをギラギラ光らせながらブロウしまくるという演出もド派手なものでした。

終了後声を掛けに行ったら、燃え尽きたように倒れ込んで息をゼーゼー言わしていたのが妙に印象に残っています。ペース配分とか妥協とか彼の辞書にはないんですね。全力で客を楽しませるという気概を感じましたよ。

その後2012年にBloodest Saxophoneとのツアーのために再来日。もうこの時点で85歳でしたからもう見納めかと思って見に行きましたが、まだまだやる気は満々なご様子。歳をとったのは誰の目にも明らかでしたが、気力が全く衰えていないのにはびっくりさせられました。この来日の様子はライヴ盤「LIVE IN JAPAN」としてCDになっています。

そして、2015年に3度目の来日公演を再びBloodest Saxophoneと行ったというわけです。このときレコーディングしたスタジオ・アルバム「Blow Blow All Night Long」は、彼が88歳になっても現役バリバリであることを示した快作です。

2015年の来日公演のライヴ・レポートです。こんなすごいオヤジはそうそう出てこないでしょう。
http://black.ap.teacup.com/sumori/1656.html

ビッグ・ジェイ、ありがとう。おやすみなさい!
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2018/9/18

The Impressions、最初で最後の来日公演  

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カーティス・メイフィールドがメンバーから抜けて50年近く経った2018年。ジ・インプレッションズが初来日を果たしました。僕は正直言うと、彼らが未だ現役だったことすら認識していなかったので、「来日決定」と聞いても何だかピンと来ませんでした。

でも、ヴェテラン・バンドの中には、「いまだ現役」といいつつ殆どメンバーが入れ替わってしまったいる例も少なくない中、今回来日したインプレッションズは、初期のメンバー2人(サム・グッデンとフレッド・キャッシュ)が含まれていました。彼らは、カーティスが在籍した全盛期に活動を共にした人たちです。そして、彼らは今回のツアーを最後に引退することを既に表明しています。歴史的グループを目の当たりにする最初で最後のチャンスということで、観に行って来ました。

現在のインプレッションズは、ヴェテラン・メンバー2人に加え、30代の若手ジャーメイン・ピュリフォリーが加わった3人です。彼らをサポートするのは3管を含む7人編成の豪華なバンドでした。

来日公演初回の9月11日ファーストを見ました。定刻19時にバンドが登場すると、”Amen”のイントロをプレイし始め、その演奏に乗って3人が登場しました。そして、ステージは名曲”It’s All Right”でスタート。主にジャーメインがリードを取りグッデンとキャッシュがコーラスを付ける形です。ジャーメインのヴォーカルはカーティスに似ている訳ではないのですが、そこにグッデンとキャッシュがハーモニーを加えてくるとそれは確かに、インプレッションズのサウンドでした。バンドもインプレッションズ・サウンドを完璧に紡ぎだします。

カーティス在籍時、1960年代の名曲が次々と演奏されました。3人は声域は幅広く歌っている感じで、揃ってハイトーンで歌うと、特にそのハーモニーはカーティス在籍時を彷彿させました。バラード”I’m So Proud”ではジャーメインがしっとりと歌い上げ実力を発揮。特に終盤では、ソロでフィーチャーされ、その熱唱が光りました。

MCは主にグッデンが担当。カーティスのことにも触れながら進行しました。彼とキャッシュも、ところどころでリードも歌っていました。一段と大きな歓声が上がったのは"Gypsy Woman"が歌われたとき。グッデンとキャッシュによる低音域のコーラスもしびれました。

ステージ終盤になるとカーティスのソロ時代に焦点を当てると言って、3人が一度下がり、Freddie’s Deadなど彼のソロ作品のメドレーをバンドのみでインストで演奏しました。これは彼らの休憩のためだったのかもしれませんが、流れとしてはちょっと蛇足な感じもしました。

そして3人が戻ってきて最初にやったのは"I'm A Changed Man (Finally Got Myself Together)”。この日初めてのカーティス脱退後の選曲で、70年代の雰囲気漂うファンキーな一曲です。それまでの雰囲気とは明らかに違う、意外な選曲でもありました。でも、ホーンが効いていてカッコよく、カーティスのソロ・メドレーからの流れとしてはうまくつながった感じもしました。

そして最大の見せ場である"People Get Ready”へ。インプレッションズとカーティスの歴史に残る名曲に会場は和やかなムードに包まれました。ジャーメインの熱唱ぶりも素晴らしかったです。

このセット最後に歌われたのはインプレッションズのナンバーではなく、エディー・ケンドリックスの"He’s A Friend”でした。ちょっと意外な選曲ではありましたが、"People Get Ready”からのゴスペル調の流れということなのでしょうか。

ちょうど1時間ぴったりでアンコールもなしという短さはやや残念ではありましたが、物足りなさはなかったです。欲を言えば、"Keep On Pushing”や”This Is My Country”などなど、他にも聴きたい曲はありましたが、この来日公演が実現したこと自体が奇跡のようなものなので、細かいことは言わないでおきたいと思います。もう引退とのことですがグッデンもキャッシュも声はよく出ていてまだまだ足取りも軽く、引退間際という気がしませんでした。グッデンはもう84歳とご高齢なんですが。もう来日はないでしょうが、これからも元気でいてほしいですね。

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The Impressions
Billboard Live Tokyo
Tue., Sept. 11, 2018 (1st set, 19:00-20:00)

(Intro-Amen)
1. It’s All Right [1963]
2. Nothing Can Stop Me [1968]
3. I’m So Proud [1964]
4. I Need You [1965]
5. I Loved And I Lost [1968]
6. Gypsy Woman [1961]
7. Stay Close To Me [1968]
8. I’ve Been Trying [1965]
9. Mighty Mighty (Spade & Whitey) [1969]
10. Choice of Colors [1969]
(Curtis Mayfield medley)
11. I'm A Changed Man (Finally Got Myself Together) [1974]
12. People Get Ready [1965]
13. He’s A Friend

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【Personnel】
Fred Cash - vocals
Sam Gooden - vocals
Jermaine Purifory - vocals
Joe Herrera - trumpet
Reggie Pace - trombone
Matt Rippetoe - saxophone
Bill Dempsey - keyboards
Zach Cutler - guitar
Eliot Seppa - bass
Marty Bouchard - drums

【来日公演日程】
2018年9月11日(火)19:00/21:30 ビルボードライブ東京
2018年9月13日(木)19:00/21:30 ビルボードライブ東京
2018年9月15日(土)16:30/19:30 ビルボードライブ大阪
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