2017/1/27

訃報:Butch Trucks 1947-2017  ロック

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Butch Trucks at Long Beach Blues Festival
September 4, 2000
(c)photo by Masahiro Sumori


オールマン・ブラザーズのドラマーだったブッチ・トラックスが亡くなってしまいました。これはかなりショック。ブッチといえば、オールマン・ブラザーズの結成時からのメンバーであり、再結成後も2014年末で活動停止となるまで一貫してメンバーだった人。もう一人のドラマーのジェイモーとともにオールマンの要とも言えるダブルドラムの一角を担い続けました。

彼のいないオールマン・ブラザーズは考えられません。

1月24日、フロリダ州ウェストパームビーチにて亡くなったそうですが、死因は明らかになっていません。69歳でした。オールマン・ブラザーズの活動が停止してしまって以降、彼の近況はあまり伝わってきていなかったので突然のことに思えますが、ご病気だったのでしょうか。

グレッグ・オールマン、ウォーレン・ヘインズなど元バンドメイトが追悼の声明を発表していますが、甥のデレク・トラックスのこの写真付きツイートが泣かせますね。




ご冥福をお祈りします。

Butch Trucks, Allman Brothers Band Drummer and Co-Founder, Dead at 69
http://www.rollingstone.com/music/news/butch-trucks-allman-brothers-founding-member-dead-at-69-w462870

2017年1月27日追記
この書き込みをしたあと、死因が自殺であるということが警察の資料からわかったという衝撃的な情報が公開されました。自宅で、銃で自殺を図ったそうです。ビックリだし、何があったのか、悲しくなります。
Police Records Say Butch Trucks’ Cause of Death was Suicide
https://www.relix.com/news/detail/police_records_say_butch_trucks_cause_of_death_was_suicide
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2017/1/26

2016年の年間ベストアルバム   音楽全般

今年も正月が終わり、昨年2016年の年間通じてのベスト作品を挙げてみました。個人的にはさほど聴いた数は多くなかったのですが、そんな中でも10枚を超えるいい作品が色々とありました。特に意識した訳ではないのですが、ニューオーリンズ色が非常に濃いセレクションになりました。
形式としては、2016年にリリースとなった新録の新譜を10枚挙げたのに加え、再発、発掘音源ものと映像作品も挙げてみました。順不同です。


陶守正寛が選んだ2016年アルバムベスト10

〜新録編〜
Allen Toussaint / American Tunes (Nonesuch 554656-1) [LP]
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前年11月のトゥーサンの急逝には衝撃を受けましたが、その前に新譜のレコーディングを終えていたという事実は不幸中の幸いでした。インスト中心の落ち着いた感じのアルバムなので、最初耳にしたときはあまりピンとこなかったのですが、聴けば聴くほどその音の深みにはまっていきました。トゥーサンらしい温かみのある自然体な作品だと思います。LPにはCDには収録されていないボーナス・トラックが3曲含まれておりいずれもいいので、もちろんCDは出ていますが、あえて「LP」を選びました。

Various Artists / The Music Mojo Of Dr. John:
Celebrating Mac And His Music (Concord CRE0028)

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2014年にニューオーリンズで行われたDr.ジョンのトリビュート・コンサートを収録したライヴ盤です。個性豊かで豪華なラインアップの演奏はなかなか聴きごたえがあり、また映像作品としても完成度は高いです。Dr.ジョン本人も参加しており、その演奏は共演も含めれば5曲も聴けます。ブルース・スプリングスティーンとDr.ジョンの”Right Place, Wrong Time”での共演なんて、個性が対照的すぎて本当に面白かったです。こんなのは他では聴けません。なお、このCDはDVD/BlurayがついているエディションとCDのみのものがあるので、値は張りますがDVD/Bluray付きのものをお薦めしたいです。

The Bo-Keys / Heartaches By The Number (Omnivore Recordings OVCD-172)
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ハイ・リズムセクションのメンバーを含むメンフィスのミュージシャンからなるボーキーズの奏でるソウルは心に沁みる温かみ溢れる内容でした。ヴォーカルを務めるのはスペンサー・ウィギンズの弟、パーシー。彼もいい味を出していますが、タイトル曲でドン・ブライアントが歌っているのも嬉しいです。ハンク・ウィリアムズの"I'm So Lonesome I Could Cry”などカントリーの楽曲が少なからず含まれているのもこの作品の特徴です。カントリーミュージックの結びつきが強かった往年のサザンソウルの世界を思い起こさせます。

Bonnie Raitt / Dig In Deep (Redwing RWR032)
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この人は、春に雨の中ニューオーリンズでがっつり素晴らしいステージを見ましたが、その直前にリリースとなったこのアルバムも最高でした。ライヴでもやってくれたロスロボスの”Shakin’ Shakin’ Shakes”なんて彼女にピッタリな曲調で本当にかっこいいです。ファンキーでブルージーなサウンドにスライドが切り込む彼女らしいサウンド。衰えるどころか勢いは増している感があります。是非来日もしてほしいです。

Creole String Beans / Golden Crown (Stringbeans Music SM003)
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スワンプポップやR&B系のサウンドを得意とするニューオーリンズのバンド。これが3枚目です。ホーン・セクションがいかしたオリジナルのシャッフル”Golden Crown”をはじめとして、楽しい曲がいっぱい。トミー・リッジリー、リー・ドーシーなどのカバー曲も秀逸です。

Honey Island Swamp Band / Demolition Day (Ruf 1230)
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これもニューオーリンズのバンドですが、これが4作目。これまでの自主制作から今回はドイツのRufレーベルと契約。ギタリスト、クリス・ミューレのギターなど多分にブルース色が強いのですが、アコースティックの楽器を使ったカントリー色のサウンドやポップなセンスもひかっています。"Medicated"できかせるオーティス・レディングを彷彿させるソウル色も気持ちがいいのです。

New Orleans Suspects / Kaleidoscoped (NOS 1601)
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ダーティ・ダズンで活躍したギタリスト、ジェイク・エカート率いるバンド、4作目です。曲により、ザディコだったりマルディグラインディアンだったりと、ルイジアナ色を感じさせるところが非常によいです。ジェイクの書く曲は、メロディラインもキャッチーで耳に残るんですよね。リトル・フィートのポール・バレアがゲスト参加しています。

Stooges Brass Band /
Thursday Night House Party (Livin Swell Entertainment, no number)

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スタジオ録音のフルアルバムとしては実に13年ぶりとなるセカンド。正直言ってもうあまり活動していないのかと思っていたけど、いやいやどうして。マイナーキーを基調とした緊迫感のあるサウンドは、激アツです。自由奔放に爆発するような演奏は、スタジオ録音ながら、ライヴ盤のような空気が感じられました。

Tedeschi Trucks Band / Let Me Get By
(Fantasy FAN-37716-02)

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デレクとスーザンが一緒のバンドでやるようになってから、ライヴを見るたびに、新譜が出るたびに一回りスケールが大きくなっているような気がします。この新譜の完成度の高さは、まいった!というしかありません。このバンドも当初はオールマン・ブラザーズのフォロワー的な感じもありましたが、これを聴くと、オールマンを超えたのではと思えるほどです。大所帯ながら、それぞれのメンバーが持ち味を発揮して全員でサウンド作り上げている感じが伝わってきます。

Mike Garner / 40 Below Blues (BLUES101LTD 90394 82152)
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先日LIVE MAGIC!でも来日したニュージーランドのブルースマン、マイク・ガーナーの新譜です。基本的には弾き語りスタイルですが、一緒に来日したニール・ビリントンも3曲で参加。フィドルも数曲に入っています。
ミシシッピ・デルタっぽい曲調もありますが泥臭さ、重苦しさはなく牧歌的な雰囲気が出ているのは彼の持ち味と言えるでしょう。アコギの響きも美しい、味わい深い作品です。



番外編:〜再発、発掘音源〜
O.V. Wright / Treasured Moments:
The Complete Back Beat/ABC Singles (Playback PBR8501)
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ゴールドワックスでの1964年から75年にかけてのO.V.ライトのバックビート・レーベルのシングルが完全版の2枚組CDで。泣けてくるディープ・ソウルを堪能しました。

Professor Longhair / Live in Chicago (Orleans ORL 2915)
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この期に及んでプロフェッサー・ロングヘアの未発表音源が出てくるとは驚きでした。1976年のシカゴ・フォーク・フェスでのライブ。当時FM局のWFMTが放送用に録音したものですが、そのオリジナルテープをこのときのギタリストだったビリー・グレゴリーが持っていたことから、CD化となりました。30分しかない短いアルバムですが、内容としてはばっちり文句なしの内容です。



番外編:〜映像作品〜
Bayou Maharajah -
The Life And Music Of New Orleans Piano Legend James Booker
(Cadiz Music CADIZDVD146)

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すでにこのブログでも紹介していますが、この映画が出た意義はいくら言っても言い足りないくらいです。日本盤がないのが残念ではありますが、ぜひ見て欲しいです。DVDは、ハードカバー本形式で、24ページのカラーブックレットになっており、パッケージとしても相当気合が入っています。DVDには、本編の映画の他、インタビュー映像が1時間近く含まれており、本編では漏れたジョージ・ウィンストンの話も聞けます。

映画について詳しくは:
http://black.ap.teacup.com/sumori/1696.html
ブルース&ソウル・レコーズ誌最新号(133号)でも「語りたい逸品」コーナーではDVDを2ページに渡って紹介させてもらったので、そちらもよかったらみてくださいね。パッケージの写真見ることができますよ。
http://books.spaceshower.net/magazine/m-bsr/bsr-133
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2017/1/17

ヘンリー・バトラーがステージ4のガンに  ニューオーリンズ

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Henry Butler at WWOZ Piano Night 2016
House of Blues, New Orleans, April 25, 2016
(c)photo by Masahiro Sumori

ニューオーリンズのピアニスト、ヘンリー・バトラーがステージ4のガンと診断され、闘病中とのことです。彼の治療費をねん出するため、GoFundMeのクラウドファンディングサイトが立ち上がっています。2月までに35,000ドルを集めることを目標にしており、温熱治療のためドイツに渡る意向だそうです。

Henry Butler Cancer Treatment
https://www.gofundme.com/HenryButler

思えば2015年のジャズフェスでは、直前になって入院しキャンセルしたということがありました。その際の病気がなんだったのかは知りませんが、昨年、僕がニューオーリンズに行った際はWWOZのピアノ・ナイトなどで変わらず元気な姿を見せていたので安心したのですが。

今のところ、詳しい病状は明らかになっていませんが、ステージ4と言えば、末期に相当するものなので、非常に心配です。彼は現在67歳。まだまだ若いので、逆境を克服してもらいたいです。上記サイトの情報では、医者の見解として、温熱療法により完治できるとの見込みがあるそうです。そう願いたいですね。

個人的には、ヘンリーの名前を初めて耳にしたのは1980年代で、何やらニューオーリンズにとんでもなくすごいピアニストがいるということで、当時インパルス!レーベルからリリースされたセカンド・アルバム「The Village」(1988年)を聴いたのですが、あまりピンと来なかった覚えがあります。

しかし、同じころだったと思いますが、ロサンゼルスに行ったときに、あちらのジャズFM局KLONで、パパ・ジョン・クリーチとヘンリーが共演したライブの様子が放送されていて、それを聴いたときに、本当にガツンとやられてしまいました。そこでのヘンリーは、本当にカッコいいブルース・ピアノを弾いていたのでした。

ヘンリーは計4回、来日もしています。初来日は1993年の神戸アーバンジャズフェスティバル出演のためのもので、このときは関西のみの公演。初めて東京で公演したのは2000年のパークタワーでした。

1993年 神戸アーバンジャズフェスティバル
2000年 パークタワー・ブルース・フェスティバル (with June Yamagishi)
2006年 コットンクラブ(ソロ・ピアノ)
2008年 ビルボードライブ(ニューオリンズ・オールスターズ)

2014年にスティーヴン・バーンスタインとの共演作はあるものの、2008年以降、来日も単独新譜も暫く遠ざかっています。一日も早く元気に復帰することを期待したいと思います。

【過去の来日公演レポート】
New Orleans All Stars (2008/8/13)
http://black.ap.teacup.com/sumori/156.html

Henry Butler (piano solo公演) (2006/7/15)
http://black.ap.teacup.com/sumori/27.html
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2017/1/3

明けましておめでとうございます  音楽全般

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明けましておめでとうございます。
今年も宜しくお願い申し上げます。

この画像はもちろん、ライトニン・スリムの1960年リリースのアルバム「Rooster Blues」を拝借したものですが、彼の"Hoo-Doo Blues"がローリング・ストーンズの新譜でカバーされていましたね。この曲も「Rooster Blues」に入っています。

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Lightnin' Slim / Rooster Blues (1960)

他にニワトリジャケで思いつくものを挙げてみました。
まずは、定番の名盤から....。

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Rufus Thomas / Do The Funky Chicken (1970)

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The Meters / Struttin' (1970)

いずれもカッコイイですよね。ルーファス・トーマスは2017年の一発目で聴いてしまいましたよ。

これも見事なニワトリジャケです。ニューオーリンズのブラスロックバンドの2001年作です。

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Egg Yolk Jubilee / Brunch with Rocco Fancypants (2001)

ニューオーリンズつながりでいけば、ティンメンなどで活躍するアレックス・マクマレーが昨年出したシングルのジャケもニワトリ。曲名も9th Ward Chickensです。モーニング40フェデレーションが参加しています。なかなかハードでファンキーな1曲です。これはダウンロードのみの販売です。
http://www.cdbaby.com/cd/alexmcmurray6

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Alex McMurray with The Morning 40 Federation
9th Ward Chickens (2016)


ブルースだとライトニン・スリム以外では曲ではLittle Red Roosterがやはり一番有名だと思いますが、ニワトリジャケはないので、そういうことだとスーパーチカンがいいっすね。チカンとは痴漢ではなく、チキンのことです。

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Super Chikan
Blues Come Home To Roost (1997)


この人の所属していたレーベルがその名もルースター・ブルース・レコード。そのレーベルのサンプラーCDもありました。ニワトリですねw。

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Rooster Blues Records Sampler (2000)

ニワトリをあしらったレーベルということでは、ぐっと渋くなりますが、ルイジアナのケイジャンのレーベル、ヴァルクールがありますね。セドリック・ワトソンやパイン・リーフ・ボーイズ、ボンソワール・カテンを出しているレーベルです。

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The Best of Valcour Records 2006-2011 (2012)

ロック系だと次の2つが思い出されました。いずれもいい作品です。

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Little Feat / Rooster Rag (2012)

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Los Lobos / Good Morning Aztlan (2002)


こういうテーマだとなかなかさがすのに苦労しました。まだまだあるでしょうが、あなたのお気に入りのニワトリジャケはなんでしょうか?

では、いい酉年を!
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