2015/10/30

強力なファンクを聴かせたブークー・グルーヴ  ニューオーリンズ

クリックすると元のサイズで表示します

いやぁ、いったいどうなることかと思いましたよ、ブークー・グルーヴ2度目の来日公演。翌日からツアースタートという時点になって、予約をしていたブルーノート東京から「ギターのビッグ”D”パーキンズが肺炎のため来日ができなくなりました」との連絡が。このバンドは、キーボードのドニー・サンダルとビッグ”D”二人のユニットですから、その片割れがいなくなっては、もはや成り立たないのでは?しかし、公演は山岸潤史の紹介により、田中"TAK"拓也が急遽代役を務める形で決行されるとのこと。うーむ、これは僕も行くのをやめようか、と一瞬考えましたよ。

しかし、結果的に心底行ってよかったと思える素晴らしいライヴでした。来日に合わせる形でリリースしたセカンド・アルバムの楽曲が強力だったのもありますが、昨年の公演よりもズッシリ腰に響くファンクを展開し、よりスケールアップしたようにも思えました。代役の田中がビッグ”D”とはある意味対照的なパキッと勢いのあるプレイをしていたことも大きいと思います。しかし、殆ど練習期間もなかったはずですが、彼が見事に代役を務めていたのには頭が下がりました。冒頭でやった”Lil’ Boukou In Your Cup”などで見られるようにビッグ”D”は、ときにとても個性的なフレージングを織り込んでくるので、スタンダード的なプレイだけでは乗り切れないはずです。にも関わらず、そのフレーズをちゃんと弾いていただけでなく、ソロでは主役級の熱いプレイを披露。ここまでやるとは驚きでした。

ドニーはというと、前回は使っていなかったB3オルガンからミニモーグ、クラビネット、ローズピアノと非常に機材が充実していたのは、ブルーノートだからでしょうか?これらを駆使しながら、音に深みを出していましたね。彼のハイトーンでソウルフルなヴォーカルは健在でした。ビッグ”D”のキャンセルもあって、客の入りはあまりよくなかったのですが、サウンドは絶好調で、ぞくぞく来るスリリングな瞬間の連続でした。

今回のドラマー、ジェイミソン・ロスの活躍も特筆すべきでしょう。彼は2年ほど前にニューオーリンズに移住したそうですが、いまや地元音楽シーンで引っ張りだこなんだそうです。それもプレイを聴いて納得。彼のファンキーなビートは、昨年のジェリビーンよりもブークー・グルーヴにはあっているように思えました。それに彼は歌も歌えるんです。何曲かでドニーとのヴォーカルの掛け合いを披露してくれましたが、それもなかなかよかったです。

演奏力では申し分がないものの、淡々したステージングからはエンタテイメント性が感じられないのが惜しいバンドですが、初来日のときにはなかった単独公演ということで、新作からも含めたっぷり90分を超える濃い演奏を聴かせてくれました。

[Setlist]
Boukou Groove
Blue Note Tokyo
Tues., October 27, 2015
2nd Set (21:30)

A Lil' Boukou in Your Cup
I'm Feelin' You
Can't Take My Eyes Off Of You
Let the Groove Ride
Stay Broke
Annie's Eyes
Blame It on Me
Traveling Like A Gypsy
All I Wanna Do
Waiting on You
Two to Tango
Satisfied Mind
〜I Can Take You Further
-encore-
I'll Take You There

Showtime: 21:35-23:07 (encore: 23:02- )

[Personnel]
Donnie Sandal - vocals, keyboards
Jamison Ross - drums, vocals
Takuya "TAK" Tanaka - guitars

【ツアー日程】
2015年10月24日(土) Peter Barakan's LIVE MAGIC!(恵比寿ガーデンホール)
2015年10月25日(日) 18:00 松江興雲閣
2015年10月27日(火) 19:00/21:30 ブルーノート東京

【初来日公演のレポート】
http://black.ap.teacup.com/sumori/1582.html
1



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ