2015/5/16

The funky Meters来日公演レポート(2015)  ニューオーリンズ

ファンキー・ミーターズの来日は2014年1月に続くもので、前回から1年余りというなかなかのハイペースです。再結成以後ずっとドラマーを務めていたラッセル・バティストJr.が抜け、テレンス・ヒューストンに交代したという変化はあったものの、2人のオリジナルメンバー、アート・ネヴィル(org.)とジョージ・ポーターJr.(b.)は不動。数年前にメンバーに戻ったギターのブライアン・ストルツもいました。

アートは来日が決まる度に「今度こそ日本での見納めになるのでは?」と思ってしまうのですが、なんだかんだで、よく来てくれます。近年、彼の身体の衰えは誰が見ても明らかですが、その反面やる気は全く衰えていないようです。本当にプレイするのが好きなんでしょうね。

僕は今回、高い位置から見たのですが、アートの手元を覗き込む様な形となり、結果的に非常にいいポジションでした。

定刻通りに照明が落ちたものの、アートは歩くのもステージに上がるのもなかなか大変なようで、オルガンに向かうまでに2分はかかったでしょうか。彼の着ていたナイキのTシャツがイカしていました。ナイキのマークの下にNIKEではなくNEW ORLEANSと書かれているものでした。あれはまがい物?(でしょうねぇ。)

アートのヴォーカルで"Iko Iko"からスタートしました。しかし、「おれ、歌詞忘れちまったよ」とお手上げポーズで、ジョージに訴えるという、いきなりオヨヨな展開。しかし、ジョージは助け船は出さず、ニコニコ笑うばかり。歌のパートが時折すっ飛ぶなんともゆるゆるな"Iko Iko"でした。

しかし、ここからが彼らの底力。前回同様ジョージが主導権を握り、ファンキーなうねりを生みながらぐいぐい展開して行きます。曲は変わっても切れ目は全くなく、ノンストップのジャムといった趣き。ビルボードライブという落ち着いた雰囲気の会場ゆえに観客はおとなしめですが、演奏はどんどんヒートアップしていきました。アートは声が殆ど出ていないのが残念でしたが、オルガンは思いの他切れがあり、調子は悪くなさそうです。往年の勢いとまではいかないまでも、好演に嬉しくなりました。まだまだいける、本人もそういう気持ちなのかも。

ジョージとブライアンはしばしば向かい合い、お互いを煽りあうようにジャムを展開しました。やりたい放題のようで決めるところは決めてきます。特に後半の"Funkify Your Life"からラストの"People Say"までのグルーヴは熱かった!ジョージもだいぶ年を取りましたが、めちゃくちゃ元気。彼がピンピンしている間は、まだこのグループは続けられるように感じました。

アンコールでは、ブライアンが"Liver Splash"のイントロを弾きだしたにも関わらず、アートが「"Ain't No Use"がやりたい」と言い出し、急遽変更。ジョージは、「また予定にないことを言い出すんだから…」と笑いながらアートのところに行って、彼の前に貼ってあったセットリストをくしゃくしゃっと丸め、後ろ側にポイッ!しかし、あとでセットリストを見たら予定ではアンコールはCissy Strutだったんですね。どちらにせよ、予定は無視されていたんです。ちなみに、セットリストには他にも実際の曲と違うところがいくつかあり、冒頭の”Iko Iko”も書かれていませんでした。

しかし、このアンコールはよかったです。冒頭で歌ったあとは、アートはリード・ヴォーカルを取ってませんでしたが、ここでは歌い、オルガンに加えエレピも弾いていました。締めに相応しい熱演でした。

ちなみに新ドラマーのテレンスは、ジョージのバンドで叩いていた人。目立ちたがり屋キャラのラッセルとは対照的に黙々とプレイしていましたが、結構気持ちいいビートでした。個人的にはラッセルよりも好きかも。

ビルボードライブの公演にしては長めの95分。アンコール前に2、3分間があいた他はノンストップだったので、相当内容は濃かったです。ジャムバンドとニューオーリンズ・ファンクの真髄を見せつけたいいライヴでした。アートの体調が心配ではありますが、彼のやる気があるうちはまた来てくれそうです。

——

Sat., May 9, 2015, 2nd set
Billboard Live Tokyo

Iko Iko
Look-Ka Py Py
You've Got To Change (You've Got To Reform)
Just Kissed My Baby
Seven Desires (vocals-Brian)
Funkify Your Life
(bass solo)
A Message From The Meters
Doodle Loop (The World Is A Little Bit Under The Weather)
People Say
-encore-
It Ain't No Use

21:00-22:35 (encore 21:25- )

[Personnel]
Art Neville - organs pianos, vocals
George Porter, Jr. - bass, vocals
Brian Stoltz - guitar, vocals
Terrence Houston - drums

《全開以前のライヴレポート》
2014年来日について(セットリスト&レポート)
http://black.ap.teacup.com/sumori/1493.html

2009年来日公演レポート
http://black.ap.teacup.com/sumori/252.html
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