SILENCE SPEAKS

「ドクター・メフィスト 消滅の鎧(アーマー)」
菊地秀行

　人が泡と化す!? 〈新宿〉で謎の奇病蔓延!?〈魔界医師〉よ! パンデミックを止められるのか?比類なき叡知、人類出現の秘密に迫る!

　えーと、

　 　　　*　　　　　　*
　　＊　　　　　＋　　うそです
　 　　 n ∧＿∧　n
　＋　(ﾖ（* ´∀｀）E)
　 　 　 Y 　　　 Y　　　　＊

　そんなわけで、ドクター・メフィストのシリーズ最新刊です。今度の敵というか、黒幕は師匠です。ゆえに、いつも以上のグダグダ展開が繰り広げられていきます。以前に登場した師匠はもっと超越者的な側面があったかと思ってましたが、ここでの師匠はいつもの菊地的ジジイになっていて、ずいぶん格が下がったな、おい（´Д｀；）タイトルにもなっている鎧もそこまで重要じゃないし、メフィストも師匠相手だと、いつものキレが無い。切りまくってる人も出ないしな！,､'` （　´∀｀）　,､'`

　まあ、平常運転のいつもの菊地作品でした。

「クトゥルーを喚ぶ声」（クトゥルー・ミュトス・コミック）
木内結子 (作画), 田中啓文 (原作)

　アンソロジー「クトゥルーを喚ぶ声」に掲載されていた田中啓文の「夢の帝国にて」をコミック化した作品です。

　うん、やっぱりダメだったよ…(´･ω･`)
　ストーリーは原作通りなので、特に何ということはないですが、えーと、素晴らしかったりどうしようもなかったりするクトゥルー漫画をかなり読んできたわけですが、これはかなりダメな方の部類に入るな'`,、（´Д｀；） '`,、原作の描写は密度の高いものになっていますが、BLコミックを主戦場にしている作家だけに、絵が白い、さらに迫力不足で原作の恐怖感がすっかり薄れています。そもそも創土社にコミックを担当する編集者がいるのかってレベルの作品になっているので、原作の良さを半分も描写できていないと思われます。

　元々のアンソロジーに描いていた鷹木骰子にお任せすれば良かったんじゃないですかね…（´Д｀；）と思う今日この頃ですが、漫画家を選定する以前に、まずコミックの素人しか居なさそうな内部の編集者をあきらめて、外部からコミック担当を募集した方がいいと思う、この会社。

「魔道コンフィデンシャル」 (クトゥルー・ミュトス・ファイルズ)
朝松健

　第二次大戦の余塵未だ冷めやらぬ1940年代のシカゴ。日本人でありながらマフィアのドンとなった男がいた。その名は衛藤健。別名をモンタナ・ジョー。マフィアのドンたちからは、畏怖の念を込めて「トウキョウ・ジョー」と呼ばれていた。その表情は冴えなかった。悪夢に憔悴したトウキョウ・ジョーは強力な助っ人を雇う。第2次大戦中スパイとして活躍した、その名も「神門刀帯(ごとう・たてわき)」―。

　そんなわけで、神門刀帯が再び、いや三度活躍するオカルト・アクションの一冊です。「魔術戦士」あたりで散々お目にかかった異次元存在からの現実への干渉を徹底的に描き出していきますが、先に発表されている「ダッチ・シュルツの奇怪な事件」と関連がある…、問題は覚えていないということだが（´Д｀；）物語的には色々魔術戦をやってますが、登場人物があんまり多くないので身内の抗争感が強く、こじんまりした印象が残ります。出てくる邪神は派手なんですけどね,､'` （　´∀｀）　,､'`

　もうちょっと盛り上がりそうで盛り上がらないストイックに仕上げられた一冊でした。

「妖神グルメ 1」
原作：菊地秀行　作画：黒瀬仁

　菊地秀行原作のイカモノクトゥルー神話をコミック化した作品です。

　イカモノ料理の天才高校生「内原富手夫」が邪神とアメリカ政府をも巻き込みながら、各所でその料理の腕を魅せつける。

　まあ、いまさらストーリーを話すのもアレなので、絵のことしか話すことはないんですけど、とりあえず何でコミックの素人を連れてきたって感じです'`,、(´∀`) '`,、「吸血鬼ハンターD」の時も思ったけど。あっちの方は巻数があったから上手くなるのに期待できましたけど、これ二巻で終わりだから今更上手くなったりしないよね？絵が描けるとの漫画が描けるのは違うんですけど。クトゥルー神話コミックでは既に田辺剛と言う異次元の作家がいるから、必ず比べられてしまう運命。この先も色々続巻があるみたいですけど、表紙を見るかぎり不安しかない（´Д｀；）