SILENCE SPEAKS

「魔弾の王と戦姫1-5」
川口士

　テレビアニメが絶賛放送中の戦記ファンタジーシリーズです。

　えーと表紙絵で割と損をしているようなしていないような、プラスマイナスゼロくらいの美少女満載ファンタジーの皮を被った異世界架空戦記です。肌色成分多目なヒロインたちはさておき、脇のキャラクターは普通に戦記ものしている、と言うか陰謀とか暗躍とかちょっと多すぎじゃないですかねえって感じだ。まさに戦国時代、国はそんなに多くないけど。「アルスラーン戦記」あたりを思い出さなくもないですが、それほど情勢は錯綜していないし、複雑でもないのでスラスラ読めます。ライトノベルレーベルなので、軽めに書いてるんだろうなあって言う描写とか、突っ込まれて大変だなあって描写は勿体無い感じがしますが、一般レーベルだったら半分も売れないんだろうなあって感じだ（´Д｀；）アニメのほうは多分この五巻までを描くんでしょうけど、色々伏線端折っちゃってるんで、二期は無さそう。まあ、晩年の「グイン・サーガ」よりも面白く読めたよ！（´∀｀　）

　とりあえず、既刊は全部読んだので後編はいずれ。

「魔空零戦隊」 (The Cthulhu Mythos Files)
菊地秀行

　架空クトゥルー戦記シリーズの第三弾です。

　第二次大戦期、ルルイエが浮上して一年余りが経過していた。各国は戦争を継続しながらも、クトゥルーが送り込む超兵器との戦闘を行っていた。だが、クトゥルー側の兵器は日に日に進化を続けており、ついに南海の孤島に駐屯する日本軍が彼らと矛を交えることになる…。

　陸海空の空というわけで、零戦です。各国の戦闘機が怪造されて迫り来る南国の島で死闘が繰り広げられていくわけですが、知ってる人には胡散臭いレベルではないウェイトリイとか菊地作品でお馴染みの帰り人とか色々配置しつつ、魔怪造されていく航空隊が描き出されます。ヨグ・ソトースとクトゥルーの対立構造はシリーズで一貫しており、クトゥルー神話的なギミックと菊地ワールドが色々交錯して大変なことに'`,、(´∀`) '`,、

　菊地センセーが楽しそうで良かった作品でしたが、もう戦場が無いな…(´･ω･`)あれか、スペースオペラの悪夢再びの宇宙戦争か。

「サイレントメビウスQD(1)」
麻宮騎亜

　テレビアニメにも映画にもなった伝説のサイバーオカルトアクションコミックが復活です。

　人間vs.妖魔の大戦終結から17年後のトウキョウ。再びAMPの美女たちの闘いが始まる！

　絵柄が二転三転してどうしたもんかなって言う作者でしたが、当時の終盤の頃の絵柄と空気感がすっかり思い出されて懐かしい（´∀｀　）旧キャラで登場したのは、レビアだけなんですが、まだ序盤で登場人物の立ち位置とか全く謎に包まれています。まだ始まったばかりでどうなるか分かりませんが、とりあえずバディものをメインに話が進む模様。それにしても巻頭の旧作キャラクターって本編にほとんどいないんですけど、紹介する意味あったのか。

　しかし、巻末の旧作の電子版広告を見てレビアの別人ぶりが'`,、(´∀`) '`,、

「バビル2世 ザ・リターナー 11」
原作：横山 光輝 漫画：野口 賢

　もうすっかり何が何だか分からない、バビル2世の続編コミックです。

　なんだこのウルトラマンって言うガイアーがポセイドンとやりあってる冒頭から色々とおかしいわけですが、そもそもマーズってバビル2世ワールドでどんな扱いなんだよ！って感じだ。まあ、横山光輝ファンで読んでいない人はいないと思われるので、説明しなくてもいいかもしれませんが、この世界でのマーズの立ち位置がサッパリだし、監視者とマーズの関係って何なんだよいったい…（´Д｀；）

　もう、あれだな、収拾つかないしジャイアントロボに何とかしてもらおうぜ！(ﾟ∀ﾟ)

「魔界都市ブルース 虚影神」
菊地秀行

　累計670万部突破らしいベストセラー・シリーズ最新刊です。

　妖美の人捜し屋・秋せつらがデビュー! ? 魔界芸能界、大パニック!

　えーと、そんだけの話です,､'` （　´∀｀）　,､'`黒幕も何だかハッキリしないし、今更何言ってんの？みたいな展開でモヤモヤ感が拭えないところ。セルフパロみたいな「この尻(ry」セリフは何だかなあって感じだし、グダグダですが、最後のメフィストのセリフは決まるところがセンセーの凄いところ…かな？まあ、ぶっちゃけミスコンの方が面白かったな( ´∀｀)もっと、“私”の活躍が読みたいです、センセー。