「呪禁官 百怪ト夜行ス」 (The Cthulhu Mythos Files)
牧野修
オレたちの呪禁官が帰ってキタ――(゚∀゚)――!!
そんなわけで、滅多にシリーズ物を書かない牧野修のハイパー伝奇シリーズの忘れた頃にやってきた新作です。
魔法と科学が共存するようになった世界。そこで呪術的な犯罪を取り締まるため、創設されたのが呪禁官であった。呪禁官である葉車俊彦は、世界を破滅させる力を持つ魔女、相沢螺旋香を特殊監獄グレイプニルへ護送する任務につく。だが道中、魔女の襲撃によって事態は混迷を増していく…。
まあ、続編と言っても以前の話の主人公の父親が活躍する物語なんですけどね!,、'` ( ´∀`) ,、'`でも呪禁官を忘れてなくてよかった。ストーリーの方は魔女を監獄に連れて行くというノンストップなロードストーリーになってまして、バディものも加えてスリリングに展開していきます。まあ、「妖獣都市」と「魔術戦士」を合わせたみたいな展開で、まあ菊地御大もフラター朝松も全然書かなくなっちゃったハイパー伝奇のスタンダード。壮絶な妖物のヴィジョンが圧倒的に迫るあたりは、クライヴ・バーカーを思い出させます。
基本このシリーズはいつもの牧野節があまり炸裂しないでサクサク読めるので、濃厚な極悪描写を期待すると、アレって感じになりますが、このシリーズ伸ばしたほうがメジャーになれそうなのになあ、みたいな一冊でした。

0