「ヨグ=ソトース戦車隊」 (The Cthulhu Mythos Files)
菊地秀行
ガルパンに影響を受けたわけではないだろうけど、クトゥルー×戦艦に続き、クトゥルー×戦車の異色作品です。
一発の命中弾で彼らは目を覚ました。何故俺たちはここにいる?日本人戦車長、アメリカ人操縦手、ドイツ人砲手、イタリア人機銃手、中国人通信手。そして、世界最高の戦車。全ての記憶は失われていたが、目的だけはわかっていた。サハラ砂漠のど真ん中にある古神殿、そこへいにしえの神の赤ん坊を届けるのだ。第二次大戦の最中、謎の使命に突き動かされる一同に各国の軍隊と超常の勢力が迫る。
そんなわけで、怪しい赤ん坊を連れた愚連隊のドタバタながらも超次元の勢力も絡んで、もう大変だ!みたいな話です。その時代には存在しない戦車と、邪神勢力のドンパチを描きたいんだよ!という潔さと、変なサービス精神が混ざり合わずに割とグダグダな感じに'`,、(´∀`) '`,、クトゥルーなのに砂漠って色々ムリだなと思われるところですが、そこは菊地節。どうあってもインスマウスとか出すよ!(´Д`;)まあ、妖戦の描写はすごく闇ガードシリーズっぽいし、登場人物のトラウマからの開放も菊地作品っぽくない、違和感たっぷりなのはどうなんだ。
余分な描写が多くて肝心の一行の描写が足りない感は否めないものの、割とセンセーが楽しそうで良かった一冊でした。そんなことよりも、近刊予告の山田正紀作品のあらすじが頭おかしい(´Д`;)

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