「邪神帝国」
朝松健
ナチスとクトゥルーを結びつけた短編集です。
■“伍長”の自画像
ある画学生の奇行に注目した主人公だったが…。唯一、現代を舞台にしたストーリーで、ナチスの影響は現在にも残ることを伺わせるサイコな作品。
■ヨス=トラゴンの仮面
第二次大戦前、日本の諜報員がナチスに正体を見破られた事と引き換えに、ある魔術師をめぐる抗争に身を投じることとなる…。名前しかなかったヨス=トラゴンに形を与えたことが注目される一編。
■狂気大陸
タイトルの通り、あの場所を舞台にして戦いが始まる、オマージュ要素の強い一編。
■1889年4月20日
ロンドンを舞台に切り裂きジャックを絡めたミステリアスなストーリー。
■夜の子の宴
ルーマニアの山中でナチスの部隊が遭遇した怪異とは…。吸血鬼登場でクトゥルー神話と関係ないじゃん!と思わせて( ´∀`)
■ギガントマキア1945
Uボート!ダゴン!魔術師!この三つのお題で面白くならないわけがない、という鉄板の海洋ホラー。
■怒りの日
ヒトラー暗殺計画を中心に、人外の異形たちが跋扈する狂気の物語。
という、あれ邪神よりナチスの方がヤバいんじゃね?(;´Д`)みたいな、ナチスのオカルト傾倒を知ってると余計に不安感が掻き立てられる一冊でした。しかし、早川版を放置しているうちに、新書版を読む事になるとは…,、'` (;´Д`) ,、'`

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