「幻工師ギリス」魔界都市ヴィジトゥール
菊地秀行
時々、悪人を主人公にしたがるひどゆき先生の最新作です。
魔界都市“新宿”で結婚詐欺師として生きる鷺尾真吾は、謎のからくり使いギルスと出会う。その直後、見知らぬ女子高生に何故かプロポーズしてしまった、鷺尾はその母親である東北の謎の一族に付け狙われることになるが…。
と、あらすじを聞いただけでもプロットが色々おかしい、タイトルと無関係の結婚詐欺師が主人公のお話です。小悪党を書くと生き生きする菊池ワールドの例に漏れず、主人公のダメ人間っぷりが描き出されていきますが、幻工師の存在感は微妙。東北の母は「魔界行」の蛇母を彷彿とさせる不気味さで、どう見てもこっちが作品の本命です、本当に(ry 本格的にプロットがおかしいのは、何だかよくわからない幻工師のところのエロいホームヘルパーとか、“新宿”の守護神に歯が立たないのに、大きな顔をしてる黒幕とか、色々ありますが、そんな中でも占い師の婆さんは元気です。
先生は楽しくても読者はそんなに楽しくないと言う一冊でした、っつーか短編でいいだろ、この話(´・ω・`)それよりも、もうボチボチ闇ガードが読みたいです。

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