SILENCE SPEAKS

「新・魔獣狩り 12 完結編・倭王の城 上」
「新・魔獣狩り 13 完結編・倭王の城 下」
夢枕獏

　人気スーパー伝奇シリーズの二冊同時刊行となる最終章です。

　様々な人々の思惑が交錯する中、ついに黄金の在処、卑弥呼の墓所の場所が明らかになった。人々は引き寄せられるかのようにその場所へと集結していくが、同じ頃日本に巨大地震が起ころうとしていた…。

　執筆33年目、でも発表からは26年くらいだからそんなに経ってないよね、みたいなサイコダイバーの物語もようやく完結です。まあ、無印の時に一応完結した前科、じゃなかった実績があったので、完結できるだろうとは思ってましたが、随分時が流れたなあと。日本の裏歴史を描き出すことになったこの伝奇小説も一応沢山の登場人物の様々な決着を見ることになって感慨深い…のは確かですが、この結末ならこんなに巻数いらなかったんじゃね？みたいな（´Д｀；）つーか、上下巻にするほどの分量じゃないよね、これ…。

　まあ、とりあえず完結お疲れ様っす。でも何この次回作書きそうな引き、もうこのシリーズは書かないんでしょ！他に書き残しいっぱいあるでしょ！(´・ω・｀)

「魔海少女ルルイエ・ルル2」
著：羽沢向一 イラスト：ピエ〜ル☆よしお

　いろいろな方面に喧嘩上等！なコズミックエロティカルホラー？アクション？ラヴコメ？の第二弾です。

　なにはともあれ、ルルイエからきたクトゥルフの娘ルルによる支配によって平穏？を取り戻した韻ヶ崎市。二学期が始まった邪神二巨頭が跋扈する愛倉学園では学園祭が催されようとしていた。だが、そこに赴任してきた新しい教師が学園に波乱を巻き起こす…。

　そんなわけで、いつもニコニコあなたの(ryな女教師の登場に加えて新キャラクターが4人も登場で、レギュラーキャラを掘り下げる気はゼロだろ,､'` （　´∀｀）　,､'`みたいな。変にヲタっぽいところだけは某パイオニアと共通ですが、あ、あとエロいところ、容姿も胸の大きさも全く違うケイオスでトリックスターな女教師の策謀が巡らされて繰り広げられる魔界の闘争と、かなりマイナーな怪奇小説ネタが交錯する相変わらずの暴走ストーリーが展開されていきます。つーか、いいのかこのニ○ル子以上に分からないネタが炸裂する話。だいたい、この小説の読者層でC.A.スミスとかホジスンとかカットナーとかダンセイニとか読んでるのってどれくらいもいないだろ…常考。

　まあ、オレ得なだけだな！,､'` （´Д｀；）　,､'`

　そんなこんなで、プリ○ュアなんだかセー○ームー○なんだかよくわからない変身アイドルとか、ABとか男塾とかイカ娘とかサブカルネタも挟みつつ、クトゥルー神話の何だか良く分からないツボを押さえたコズミックバトルとエロスが炸裂していくクロスオーヴァーな話でした。次巻でデモン○インとか出ても全然不思議じゃないぜ！(ﾟ∀ﾟ)



　だが、リア充になりそうな団正美は爆発しろ(´・ω・｀)

「マルドゥック・スクランブル（3）」
大今 良時 (画), 冲方 丁 (作)

　コミック版マルドゥック・スクランブルの第三弾です。

　存在を知られたバロットとパートナーのウフコックに、兵士崩れの殺人集団5人組が迫る。狂気に満ちた性癖を持った殺し屋たちとの壮絶な戦いの中、バロットは強大な力に目覚めていくが…。

　ということで、一巻ほとんど戦ってます( ´∀｀)いや、虐殺していると言うほうが正しいか(；´Д｀)絵的には何が起こっているのか？？みたいなところもありましたが、凄まじい描写と狂気めいた支配欲が増大していくバロットの暴走っぷりが激しく描き出されていき、原作の熱量に勝るとも劣らない世界が生み出されていきます。最近やってる映画のCMとは全然タッチが違ってますが、これも一つのマルドゥック・スクランブルと納得できるものになってます。そんなわけで、早くカジノのシーンにならないかなあと首を長くする今日この頃です( ´∀｀)

「災厄娘inアーカム」
新熊 昇, 都築 由浩

　狂える予言者、アブドゥル・アルハザードを描いたシリーズでおなじみ？の新熊昇とライトノベルで活動する都築由浩がタッグを組んだ新たな邪神神話です。

　厳重に警備された極秘研究所から逃げ出したものが、外界へと解き放たれる。その頃、ミスカトニック大学の美しき新任准教授アイリーン・ウェストの元へと怪しげな影が迫りくるが…。

　そんなわけで、主人公の名前からしてかなりラヴクラフトっているニュー・ウェイヴ・オヴ・クトゥルー・ミス、略してまあいいや。苗字以上に色々怪しげな主人公は基本的に巻き込まれ型ですが、とてもアクティヴなので、テンポよく物語が進行していきます。微妙なサービスシーンとかもあったりしますが、主人公の一人称なので、ちっともエロくはないぜ！,､'` （　´∀｀）　,､'`まあ、表紙の印象だけだと薬師寺涼子って感じですが、それほど主人公も傍若無人でもない普通人なので、それが魅力的かって言われるとどうかな？どうかな？みたいな。問題の怪物はバイオテクノロジーと悪霊のハイブリッドと言った感じで、あれどっかで読んだような(；´Д｀)代物ですが、そこはクトゥルー神話系なので、終盤では色々と大変なことに！

　すでに出来ていた物語をキャッチーに改変した作品だそうなので、たしかに序盤と終盤のテンションには違和感を感じさせなくもないですが、まあ何とか続きが出るといいね！っていう具合でした( ´∀｀)

「デビルマン対ゲッターロボ」
永井豪

　亡き石川賢と永井豪が作り出したスーパーロボット、ゲッターロボとデビルマンが共演する、もう冷奴先生しか描けやしねえという、夢のコラボレーションです。

　時系列的には一応初代ゲッターあたりらしい、恐竜帝国と戦っている時代の物語で、早乙女ミチルと牧村美樹がなぜか友達でその関係で不動明が早乙女研究所へとやってくる。そこに恐竜帝国が急襲してくるが、ゲッターロボとメカザウルスの戦いを見つめる影が…。

　というわけで、ノリとしては往年の東映まんがまつりなわけで、なぜか手を組んだ恐竜帝国と悪魔族に対して、ゲッターロボとデビルマンが共闘する…あ、デビルマンはテレビ版です、ってどっちもテレビ版か…(´・ω・｀)まあ、冷奴センセーなのでゲッターチームも狂ってないし、エロスが皆無な女性キャラを描くことで定評のある石川版とは違って、お色気もサービス満点です、また風呂場で襲われるしな！,､'` （　´∀｀）　,､'`もう石川ゲッターは新たに作られることはないので、基本設定とかまったくいじらないあたりに永井豪の石川賢に対する敬意が感じられなくもないです。


　まあ運がよければ永井ワールドの仮面ライダーディケイドをやる気みたいなんですけどね！（´Д｀；）