「ミサイルマン」
平山夢明
《キチク》系作家として呼ばれたいホラー作家の短編集です。1999年から2006年にかけて書かれた作品が並んでいるので時期によって作風にも違いが…無いな(´Д`;)
■テロルの創世
なんだか、この人の本で初めて見た気がするSF作品。本職ならもっと話を進めることろですけど、そこら辺で終わるあたりが《キチク》系。
■Necksucker Blues
妄執と執着が混沌となって欲望の渦に堕ち込む変則エログロホラー。行き付く所まで行ける主人公の壊れっぷりが真骨頂。
■けだもの
やっぱり変則な人狼ホラー。人狼よりも人間の方がヤバイ存在なのはいつも通り(´Д`;)
■枷
残虐描写が冴えを見せる、オカルトとコレクターの執念がミキサーされる話。二人称と言う形態が当事者意識を加速するイカれているけど、ちょっとイイ話。ほんのちょっとだけ。
■それでもおまえは俺のハニー
導入部からは予想できない展開のラブストーリー。
■或る彼岸の接近
絶対読んだことがあるのに全く記憶に無かったクトゥルー神話集に収録されていたもの,、'` ( ´∀`) ,、'`まあ、他の作品が派手だったせいだろう、きっと。
■ミサイルマン
シリアルキラー系ノワール。なんだか妙な方向に転がっていくのはお約束。
そんなわけで、いい感じに狂ってる話が揃っていて、色んなところに目をつぶれば基本的にはちょっといい話になってる辺りは人柄が出ている…ことはないか(´Д`;)

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