「邪神創世記」
スティーヴ・オルテン
三部作だったらしいオカルトコズミックホラー「蛇神創世記」の続編です。
異星人の残した宇宙船の能力を使い世界を救ったマイケル・ガブリエルは異次元へと消えた。残されたドミニク・ガブリエルは双子を妊娠していることを知る。救世主として生まれついた双子を巡る騒動の中、それに対抗する邪悪な存在も誕生していた…。
そんなわけで、プロットだけ見るとサイキックアクションみたいな雰囲気ですが、「蛇神創世記」に仕込まれていたSF要素とかオカルト要素とか何だか一時期ブームだったグラハム・ハンコックとか最終戦争とかマヤの予言とかが更にパワーアップして詰め込まれています。もっともそういう背景的なものはさておき、物語自体は地味なパートが多いわけですが(´Д`;)全体的には妙な役割を押し付けられた双子の葛藤と邪悪の子として産まれた少女の変転が中心で、あとは違う世界の話が無関係っぽく描き出されていきます。前作の説明も盛り込んであるので、この本だけでもオッケーだね!クライマックスに至るまでそんなに派手なドンパチとか無いので映像化とかは無理そうな感じです。未来世界の人類に憑依しているマイケルの描写はラヴクラフトっぽくも無いこともなかったりするあたりは、妙な感じ。
なんだかんだで、バックグラウンドの胡散臭い宗教観が時々気になったりしますが、ハルマゲドンからタイムマシンまで、「超知ライブラリー」もビックリの面白そうなネタを全部突っ込んでみたどうみても怪作です、本当に(ry
だが、続きの邦訳はいつ出るか分からない!(´Д`;)

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