「影の棲む城」
ロイス・マクマスター・ビジョルド
米女流作家による異世界ファンタジーシリーズの第二弾です。
前作で、一時的な平和を取り戻したチャリオンだったが、その中で呪いから開放された国妃イスタは周囲の対応に鬱屈した感情を抱くようになる。そして、自らの自由を獲得するために巡礼の旅へと出発するが…。
というわけで、前作の重要人物チャリオンの国主となったイセーレの母、イスタを主人公にした物語です。前作の登場人物は兄弟騎士くらいしか出ません!(><)どうにもこうにも若者を主人公にしたくないのか、既に四十歳の国妃ですが、ノンストップで転がりまくる物語は息つく暇も無く中年女性には応える代物に。魔の力が接近する世界で繰り広げられる、神々に翻弄される国妃の冒険が描かれるわけですが、物語が進むにつれて活力を取り戻していく主人公の姿は現代社会に疲れる世の女性にエールを…まあいいや。ハーレクインロマンスのような展開と言い、ミステリーっぽい謎解きと言い、前作よりもサービス精神旺盛の登場っぷりが激しい神様とか、エンターテイメントっぷりに拍車が掛かった作品でした。でも、このシリーズの第三部には、今まで作ったキャラクターが誰一人出ないらしいぜ!もったいないお化けが出そうだ,、'` ( ´∀`) ,、'`
しかし、中世ファンタジーで若者が中心にならないって言うのは、この中世的世界の平均寿命を鑑みるにどうなんだろう。40代って既に中年と呼べる段階じゃないような気がするんですけど、皆長生きなんでしょうか。

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