SILENCE SPEAKS

「暗黒は我を蔽う 鏡影都市」
朝松健

　悪魔と天使と魔術が混沌と存在する街、マジカル・シティ。その街の騎士であるベン・スズキ捜査官は世界を襲う災厄から逃れたものの相棒である、トベラを暗黒へと失ってしまう。ベンはトベラを追って“向こう側”の世界へと旅立つ。だが、そこで出会ったものは自らの死体だった…。

　というわけで、人気シリーズになればいいな（ならない）、のフラター朝松のライトノベルシリーズ一応第二弾です。飄々とした主人公のムードに軽快な物語のように思わせたりしますが、「夜の果ての街」の主人公、マジックが登場して、アイデンティティの揺らぎと世界の揺らぎがシンクロする魔術的な混迷の只中に。記憶からすっかり失われていた「夜の果ての街」を読み直そうかと思ったりしましたが、厚いので止めた（´Д｀；）
　過去の記憶と立ち向かう、あんまり深刻でない主人公の軽妙な語り口は本当に軽すぎて重いテーマもサクサク進めていきますが、まあとりあえずハッピーエンドに終わるものの、更なる謎は続く次巻！

　二ヶ月連続刊行の予定です。

「レンタルマギカ from SOLOMON (1)」
原作：三田 誠　作画：MAKOTO2号

　月刊コンプエース連載中の「レンタルマギカ」シリーズのスピンオフ作品で、由緒正しき魔術師の血族、アディリシア・レン・メイザースを主人公にしたものです。スピンオフと言うことで、ここに至るまでの経緯とか人物配置はすっ飛ばして、いきなり“アストラル”も完成していたりするので、Aska版で補完するか原作読了前提の作品になってます、でも(・ε・)ｷﾆｼﾅｲ!!

　本編ですら、反則攻撃が相次ぐアディリシアのヒロイン化攻勢に新たに加わった、この物語では幼少時の出来事も展開されるということで、必然的にアディリシアもロリっ娘だ！なんという強力な攻撃／(^o^)＼ﾅﾝﾃｺｯﾀｲ
　おまけに遊園地でデートだ、これでホナミンに勝てと言うのか！？それはあまりにも非情orz

　そんなわけで、アディリシアの正ヒロイン化への決定打となったような気がするお話でした。あいかわらず、いつきはヒロインでしたが（´Д｀；）

「未来日記(4)」
えすのサカエ

　人気サバイバルスリラーの最新刊です。
　前巻で日記所有者を退けた、主人公とサイコヒロインは爆破事件で閉鎖になった学校から、別の学校へ転入することに。そこで、出会った新しいクラスメイトと仲良くなる主人公だったが、その頃謎の通り魔事件が発生していた…。

　舞台を新たな学校へと移して、主人公のサバイバルが始まったわけですが、超カヲルタイプの謎の少年探偵が加わって、ゲームはさらに混迷の度合いを深めていきます。鋭い洞察力を発揮する少年探偵が明らかにする、人間同士のゲームと言う現実。決して万能ではない人間の思惑が交錯する中で、少年少女の圧倒的な不利が突きつけられる、とりあえず愛想良く近づく奴には気をつけろ（´Д｀；）

　そういや、外伝っていつ単行本に収録されるんだろうな…。

「ハウス・オブ・ザ・デッド 2」

　セガ製の人気ホラーゲームの映画第二弾です。
　前作は想定外の演出に観客も唖然の怪作でしたが、続編の方は普通になってしまいました。(　ﾟ∀ﾟ)o彡°おっぱい！おっぱい！連発でエログロ・カレッジホラーが展開されるかと思いきや、物語の主導権は直ぐに特殊部隊に。その後はいわゆる「エイリアン2」と言うか「アローン・イン・ザ・ダーク」とか「バタリアン」って言うか、どこかで観たような光景が展開されていくという、特に言うこともないなあ、って感じのB級具合。
　新機軸は皆無だし、まとわりつくゾンビを普通に振りほどいていく主人公たちとかゾンビ映画としても大したスリルも無いし、こんなことなら怪作と呼ばれた前作の方がマシだった気がする、もう続編はあるまいって作品でした。

レンタルマギカ 第2巻
[作画]成宮 アキホ [原作]三田 誠

　月刊Asuka連載中のコミック版レンタルマギカの二巻です。
　原作一巻の後半部分ということで、マジカルバトルも加速して、さあ盛り上がってまいりました。しかし少年マンガのフォーマットで描かれてはいないので、心理描写はさておき戦闘シーンの迫力はちょっと微妙。多分週刊少年ジャンプに毒されすぎているのかもしれない、ブリーチとか。アディリシア分大増量なのがその方面の人には満足できそうです。

　それはさておき、話題騒然になったらいいな、のアニメ版の導入部分よりもかなり分かりやすくストーリーが紡がれていくのがいい感じ。主人公（ヒロイン）のダメっぷりも出てるし、あいかわらず男前だがホナミンに勝ち目無しな感じとか(ﾉД｀)ｼｸｼｸ

　しかし、表紙折り返しマンガの設定の方が面白そうなのは何だ(´・ω・｀)